住友ゴム工業株式会社 logo

住友ゴム工業株式会社

5110東証プライムゴム製品

住友ゴム工業株式会社 logo
住友ゴム工業株式会社5110

事業内容

住友ゴム工業は1917年創業のゴム製品総合メーカーで、タイヤ事業(売上構成比約86%)、スポーツ事業(同約10%)、産業品他事業(同約3%)の3セグメントを展開する。国内外89の子会社・9の関連会社を擁し、日本・アジア・欧州・米州・アフリカに製造・販売拠点を持つ。

2025年にグッドイヤー社から欧州・北米・オセアニア地域の四輪タイヤDUNLOP商標権を取得し、グローバルでDUNLOPブランドを統一展開する体制を整備。タイヤ事業では乗用車・建設車両・産業車両・モーターサイクル向けタイヤを製造販売し、スポーツ事業ではSRIXON・XXIO・DUNLOPブランドのゴルフ・テニス用品を展開する。

ビジネスモデル

タイヤ事業では国内外の自社工場で製造したタイヤを新車用(OEM)と市販用(リプレイス)の2チャネルで販売し、値上げ・低採算品下市による製品ミックス改善で収益性を高める。スポーツ事業はSRIXON・XXIOブランドのゴルフ用品と全豪オープン等のスポンサーシップを通じたDUNLOPブランド価値向上で収益を得る。

センシングコアやViaduct社AI技術を活用したタイヤ周辺サービス事業も新たな収益柱として育成中。

企業の強み

2025年5月にグッドイヤー社から欧州・北米・オセアニア地域の四輪タイヤDUNLOP商標権等を631百万米ドルで取得。同年12月にはマレーシア・シンガポール・ブルネイの使用権も追加取得し、130年超の歴史を持つDUNLOPブランドをグローバルで統一展開する体制を確立した。

水・温度に反応してゴム性質が変化する独自技術「アクティブトレッド」を搭載したSYNCHRO WEATHERを2024年10月に国内発売。2025年3月のTire Technology Expo 2025で「R&D Breakthrough of the Year」を受賞し、同年5月には第37回日本ゴム協会賞も受賞。

2027年の欧米展開を計画中。

タイヤ回転データから車輪脱落予兆等を検知するセンサーレス技術「センシングコア」が、2025年10月に国内自動車メーカー発売の大型トラックに標準装備として初採用。Viaduct社(2025年10月買収)のAI技術との融合で北米フリート向け故障予知サービスも展開開始。

エンヴァリスの着眼点

2026年12月期第1四半期のタイヤ事業利益は14,762百万円(前年同期比35.0%増)と大幅増益。外部要因として、1米ドル157円・1ユーロ184円(前年同期比それぞれ4円・23円の円安)が海外売上の円換算増加に寄与。

一方、自社要因として構造改革完了後の固定費削減効果も継続しており、両者の複合で高い利益水準を実現している。ただし原材料価格の上昇が通期の減益要因として意識されており、価格転嫁の進捗が焦点となる。

スポーツ事業の事業利益は914百万円(前年同期比47.4%減)、産業品他事業も1,148百万円(同22.6%減)と両セグメントが大幅減益。スポーツ事業ではSRIXONブランドのゴルフクラブ・ボールが発売2年目の反動と市況悪化の影響を受けた。

産業品他事業ではOA機器用ゴム部品・建築フロア等の不振が続く。タイヤ事業への収益依存度が一段と高まっており、ポートフォリオの収益分散という観点でリスクが残る。

DUNLOP商標権等の取得に伴い無形資産は177,465百万円(前期末174,099百万円から増加)、のれんも47,543百万円を計上。財務活動によるキャッシュ・フローは短期借入金の純増33,489百万円を主因に17,498百万円のプラスとなっており、投資活動による支出(29,027百万円)を借入で賄う構造が続く。

欧州での販売拡大が順調に進む一方、投資回収期間の長期化リスクと金利上昇局面での財務コスト増加には引き続き注意が必要。

成長戦略

DUNLOPブランド経営強化・ゴム起点イノベーション・変化に強い経営基盤の3軸でR.I.S.E. 2035を推進

2026年1月より欧州での「DUNLOP」ブランドタイヤ販売を開始し、2026年12月期第1四半期の欧州市販用タイヤは前年同期から大幅増加を達成。2026年はDUNLOPブランドを軸としたグローバルブランド経営をさらに推進する方針。

SYNCHRO WEATHERとして国内商品化済みのアクティブトレッド技術を2027年に欧米展開予定。プレミアム価格帯での競争優位確立と製品ミックス改善による収益性向上を目指す。

タイヤ状態をリアルタイム計測するセンシングコアの大型商用車への標準採用実績を基盤に、Viaduct社AI技術との連携でタイヤ周辺サービス事業の収益化を推進。ハードウェア販売からサービス収益への多様化を図る。

通期業績予想において原材料価格の高騰が減益要因として顕在化。価格転嫁により一部を吸収する方針を明示しており、固定費・経費のコスト抑制と円安効果と合わせて前回予想水準の維持を見込む。

最終更新: 2026年7月17日