経済環境・需要動向の悪化
当社グループの売上収益は米州51%、欧州・中近東・アフリカ20%、アジア・大洋州・インド・中国15%、日本14%と地域分散しているが、各地域の金利・為替・株式相場の変動や景気悪化が業績に直接影響する。自動車産業との密接な関連から、自動車需要の減速や燃料価格変動、タイヤ・原材料への関税措置も需要を押し下げるリスクがある。また、鉱山・建設車両用大型タイヤや油圧ホース等は資源・建築産業の景況に左右され、冬用タイヤは降雪量の減少により需要が落ち込む可能性がある。
為替変動リスク
グローバルに多通貨取引を行っており、外貨建営業債権債務には為替予約、外貨建貸付金・借入金には通貨スワップを活用して短期的な変動影響の最小化を図っているが、完全なヘッジは困難である。海外売上収益・費用・資産負債の円換算においても為替変動の影響を受け、一般に円高は業績に悪影響、円安は好影響をもたらす。グローバル売上比率が高い構造上、為替変動が業績・財政状態に与える影響は大きい。
原材料調達リスク
天然ゴムの主要生産地である東南アジア諸国での災害・政治的混乱・収穫不良により安定調達が困難になるリスクがある。天然ゴム以外の主要原材料についても需給逼迫や供給能力制約が生じる可能性があり、特定のグループ内外供給元への依存により、当該供給元の操業停止が生産に著しい悪影響を及ぼしうる。さらに、需給逼迫や投機的売買による原材料価格高騰が生産性向上や価格転嫁で吸収できない場合、業績・財政状態に悪影響を及ぼす可能性がある。
競争激化・技術投資リスク
多数の競合企業との価格競争に加え、原材料・エネルギー・労務費の上昇が原価を押し上げる厳しい事業環境にある。当社グループは新商品価値の提案や生産性向上・経費マネジメントで対応しているが、これらの努力で利益低下を吸収できない場合は業績に悪影響が生じる。また、技術イノベーションを核とした戦略のもと新技術搭載製品の市場投入を積極化しているが、競合との激しい競争において事業として十分な成果に結びつかない場合、多額の技術開発投資が業績・財政状態に悪影響を及ぼす可能性がある。
製品欠陥・リコールリスク
タイヤなど人命に関わる製品を主力とするため、予測できない原因による製品欠陥や大規模リコールが発生した場合、回収費用・社会的信用の毀損・顧客補償・訴訟費用・賠償費用が発生し業績・財政状態に悪影響を及ぼす。特に米国における製造物責任訴訟や集団訴訟はより重大な悪影響をもたらす可能性がある。品質保証体制の充実や早期警報システムの構築に努めているが、リスクをゼロにすることは困難である。
法律・規制・訴訟リスク
投資・貿易・為替管理・移転価格税制・独占禁止・環境保護・個人情報保護など各国の法規制の適用を受けており、タイヤ性能表示制度や化学物質規制など新たな規制の制定・導入が事業活動の制約やコスト上昇をもたらす可能性がある。また、国内外の事業活動に関連して訴訟や各国当局による捜査・調査の対象となる可能性があり、重要な訴訟提起や当局調査が開始された場合には業績・財政状態に悪影響を及ぼしうる。
事業活動中断リスク
地震・風水害などの自然災害、戦争・テロ・暴動、感染症、エネルギー供給障害など多様なリスクがグローバルな事業活動の継続を脅かす可能性がある。特定商品・原材料を集中生産する拠点での操業停止は供給義務不履行による顧客信頼喪失や賠償責任につながりうる。耐震補強工事の計画的推進やBCPの策定・継続改善に取り組んでいるが、実際に発生した場合は操業中断・施設損害・多額の復旧費用が生じる可能性がある。
情報システム障害・サイバー攻撃
事業活動における情報システムへの依存度が高まる中、災害やサイバー攻撃などの外的・人為的要因により情報システムに障害が生じた場合、重要業務・サービスの停止や機密情報・個人情報の盗取・漏洩が発生しうる。セキュリティの高度化などシステム・データ保護に努めているが、インシデント発生時にはブランドイメージ・社会的信用の低下や業績・財政状態への悪影響が生じる可能性がある。
気候変動・自然資本損失リスク
脱炭素社会・自然共生社会への転換に伴う移行リスク(規制強化・市場変化等)と、気候変動・自然資本損失による物理的リスク(異常気象・生態系劣化等)の双方を認識している。これらのリスクは原材料調達・生産拠点・製品需要など事業の広範な領域に影響を及ぼす可能性がある。一方で社会・顧客ニーズの変化を新たな成長機会とも捉え、事業戦略への統合的反映を進めている。
退職給付費用・債務増加リスク
退職給付費用及び債務は割引率などの数理計算上の前提条件に基づいて算出されており、年金資産等の制度資産の公正価値変動や金利変動により前提条件に大きな変動が生じた場合、退職給付費用・債務が増加し業績・財政状態に悪影響を及ぼす可能性がある。グローバルに多数の従業員を抱える当社グループにとって、金利環境の変化は退職給付債務の規模に直接影響する。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年4月28日

