事業内容
TOYO TIRE株式会社は1945年創業のタイヤ・自動車部品メーカーで、子会社33社・関連会社9社からなるグループを形成する。主力のタイヤ事業では乗用車用・ライトトラック用・トラックバス用タイヤを製造・販売し、売上高の約92%を占める。
北米(米国ジョージア州工場)・マレーシア・セルビアに海外生産拠点を持ち、「TOYO」「NITTO」の2ブランドで北米・欧州・アジアに展開。自動車部品事業では防振ゴム等を国内外の自動車メーカーに供給する。
三菱商事との資本業務提携(2018年)を通じ、販売力・リソース強化を図っている。
ビジネスモデル
タイヤ事業では、北米市場における大口径ライトトラック用・SUV用タイヤ等の重点商品に販売構成をシフトし(重点商品販売構成比率71.8%)、高い付加価値と価格転嫁力を組み合わせることで16.4%の連結営業利益率を実現する。American Tire Distributors, Inc.(売上高の10.7%)をはじめとする北米流通網を活用し、市販用タイヤを中心に安定した販売量を確保。
セルビア工場による欧州地産地消でコスト競争力も追求する。
企業の強み
5ヵ年中期経営計画「中計'21」において、連結営業利益率目標14%超に対し16.4%、連結営業利益目標60,000百万円に対し97,350百万円、重点商品販売構成比率目標55%超に対し71.8%、ROE目標12%以上に対し12.8%を達成。全主要KPIで目標を上回った。
2025期の連結営業利益率は16.4%(営業利益97,350百万円)。2021期の13.5%から継続的に改善し、重点商品へのミックスシフトと値上げ浸透が収益性を押し上げた。タイヤ事業単体の営業利益率は17.4%に達し、高収益体質が定着している。
2025期末の自己資本比率は69.4%、有利子負債は92,349百万円(前期比16,100百万円減)と財務健全性が高い。フリー・キャッシュ・フローは69,981百万円のプラスで、営業CFは前期比38.8%増の93,060百万円を計上。現金及び現金同等物は116,796百万円に積み上がった。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
過去5期の売上高は393,647百万円(2021期)から594,923百万円(2025期)へ拡大基調が続いたが、2026年12月期通期予想は620,000百万円(前期比4.2%増)と成長率は鈍化。営業利益は2025期97,350百万円をピークに通期予想94,000百万円(同3.4%減)と減益転換見込み。
第1四半期単体では、欧州・国内市販用タイヤの販売量減少と販管費増加が営業利益を圧迫。外部要因として前年同期の大幅な為替差損(4,339百万円)が消滅したことで経常・純利益は改善。
減価償却費は9,298百万円(前年同期8,750百万円)と増加傾向にあり、設備投資の積み上がりを反映している。
成長戦略
「中計'26」を軸に北米増産・欧州地産地消・新車用OE拡大で高利益体質を堅持
OPEN COUNTRYシリーズ・NITTO GRAPPLERシリーズを軸に商品ミックスを改善し、物価高・輸入タイヤへのトレードダウン圧力下でも売上高を前年度並みに維持。値上げ浸透が継続しており、北米事業の高収益性を支える中核施策。
セルビア工場生産品の販売数量は着実に増加。ただし事業再編に伴うオペレーション変更の過渡期にあり、2026年12月期第1四半期の欧州販売量・売上高は前年度を大きく下回った。下期からの更なる拡販に向けた体制整備を継続中。
当社製品装着車種である大型SUV車両のモデルチェンジ等により、2026年12月期第1四半期の新車用タイヤ販売量・売上高はともに前年度を大幅に上回った。OE採用拡大は市販用タイヤへの波及効果も期待される。
低メンテナンス性能を重視したオールウェザーM630(エムロクサンマル)及びリブM170(エムイチナナマル)を国内市場に上市。重点商品の販売に注力し、国内市場での収益基盤強化を図る。
2026年を起点とする5ヵ年計画として策定。業界屈指の経営スピードと独自性を追求しつつ、成長戦略・構造改革・基盤強化を推進し、高い利益水準と強固な収益体質の両立を目指す。具体的な数値目標は現時点で未開示。
最終更新: 2026年7月17日

