事業内容
株式会社ノバックは1965年創業、兵庫県姫路市に本社を置く中堅総合建設会社(東証スタンダード上場)。土木工事事業では国土交通省各地方整備局・地方自治体・高速道路会社発注の社会インフラ建設工事(道路・河川・ダム・シールド工事等)を全国展開し、建築工事事業では首都圏・関西圏・中部圏を中心に民間共同住宅工事を主軸に展開する。
2025年2月に株式会社TOMTENを子会社化し、連結グループとして事業拡大を図っている。2025年4月期の連結売上高は27,512百万円、受注高は36,712百万円。
ビジネスモデル
土木・建築の二大セグメントで元請比率100%(当社規定5,000万円以上の工事対象、直近5期)を維持し、下請け工事を排除することで大規模案件・高利益率案件を直接受注する。土木工事事業は官公庁発注の公共工事を軸に安定収益を確保(営業利益率10.9%)し、建築工事事業は民間共同住宅工事を中心に三大都市圏で規模を追求する構造。
期末繰越高51,601百万円が次期以降の売上可視性を担保する。
企業の強み
直近5期にわたり元請比率100%(当社規定5,000万円以上の工事対象)を維持。全国平均60.6%(2024年度)を大幅に上回り、大規模案件の直接受注と高い利益率の確保を実現。土木工事事業の営業利益率は10.9%(2025年4月期)と高水準を達成している。
従業員279名に対し監理技術者資格者証保有者137名、保有率49.1%(2025年4月末時点)。全国平均約25%の約2倍の水準であり、最適な人員配置・施工効率化による品質確保と全国的な施工体制の構築を可能にしている。
2025年4月末時点の期末繰越高は土木工事事業15,884百万円、建築工事事業35,717百万円、合計51,601百万円。当期売上高27,512百万円の約1.9倍に相当し、次期以降の売上計上に対する高い可視性を確保している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
過去5期の業績推移は、2022期(売上高35,370百万円・営業利益2,953百万円)をピークに2024期(売上高34,431百万円・営業利益811百万円)まで収益性が大幅に悪化した後、2025期・2026期と回復基調にある。2026年4月期は売上高35,363百万円(前期比28.5%増)、営業利益1,878百万円(同118.4%増)、当期純利益1,177百万円(同105.2%増)と大幅改善。
建築工事事業の黒字転換(営業損失△160百万円→営業利益965百万円)が主因。外部要因として建設資材価格の高止まりや労務費上昇が続く中、受注選別・価格転嫁の徹底により営業利益率は3.1%から5.3%へ改善した。
ただし営業CFは売上債権・契約資産の急増(8,848百万円増加)により△5,839百万円の支出超となり、短期借入金4,030百万円を新規調達している。
成長戦略
中期経営計画2024-2027「NOVAC VISION」で売上高400億円・営業利益率8%・ROE9%を目指す
採算性の低い案件を排除し、価格転嫁および原価低減を徹底することで利益率の改善を図る。2026年4月期に営業利益率が3.1%から5.3%へ改善し、建築工事事業の黒字転換を実現した。ただし中期目標の8%達成には更なる改善が必要。
システム導入やICT技術の活用等DXの推進により、施工の効率化・省力化および業務効率化を図る。働き方改革による職場環境の改善や時間外労働の上限規制への対応も並行して推進する。
監理技術者資格者証保有率の高さを維持・強化しつつ、ブランディングによる知名度向上やエンゲージメント向上を通じて人財の確保・育成を推進する。建設業の2024年問題(時間外労働上限規制)への対応も含む。
土木・建築の二軸体制を維持しながら受注高の積み上げを継続し、売上高400億円以上を目指す。2026年4月期の受注高は42,938百万円(前期比17.0%増)と増加したが、2027年4月期の売上高予想は32,000百万円と目標から大幅に乖離しており、大型案件の着手時期の影響が課題。
最終更新: 2026年7月17日

