事業内容
株式会社トリプルアイズは2008年創業のAI・ITソリューション企業。AIインテグレーション(システム開発・AI導入支援)、エンジニアリング(自動車設計:BEX社)、AIプロダクト(顔認証プラットフォームAIZE)を束ねるAIソリューション事業と、GPUサーバー販売・データセンター運営を担うGPUサーバー事業(ゼロフィールド社)の2セグメントで構成。
金融・流通・不動産・医療・自動車・遊技業界など幅広い業種を顧客とし、AI開発力・自社AIプラットフォーム・GPUインフラの3要素を組み合わせてAIの社会実装を推進する。2022年5月東証グロース市場上場。
連結5社体制で売上高5,714百万円(2025年8月期)。
ビジネスモデル
AIインテグレーションでは大手SIerからの一次請けおよびエンドユーザー直接受注による役務提供・請負開発で収益を得る。AIプロダクト(AIZE)は月額利用料(MRR)型の高粗利SaaSとして継続収益を積み上げ、LINE WORKSなど他社SaaSとのバンドル提供でID数を拡大。
エンジニアリングはトヨタ自動車グループ向け設計役務提供が主軸。GPUサーバー事業はサーバー販売・データセンター構築・保守運用の一括受託で収益化する。
企業の強み
2019年提供開始の画像認識プラットフォームAIZEは2024年4月に10万IDを突破。正面静止画像での顔認証率99%を誇り、世田谷区非常勤勤怠管理システムへの採用実績を持つ。LINE WORKS・Teamspirit・ASPITなど複数の他社SaaSとのバンドル提供でID数を継続拡大中。
連結子会社ゼロフィールドは2017年より3,500台以上のGPUマシン開発・運用実績を有し、マイニングマシン販売台数・顧客数・自社データセンター稼働顧客数で4年連続国内No.1(東京商工リサーチ調べ)。国内4拠点・米国2拠点のデータセンターを運営し、AI開発用途GPUサーバー「GPU Server for AI」を展開。
2023年9月にゼロフィールド、2024年7月にトヨタ自動車グループとの安定的取引基盤を持つBEXをグループ化。BEXのエンジニアリング売上はグループ参画後の通期寄与で2025年8月期AIソリューション売上高を前年同期比51.1%増の4,626百万円に押し上げた。
GCジョイコとの資本業務提携(3年間500百万円程度の開発発注合意)も遊技業界への横展開を加速。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上収益の推移は2022期2,425百万円→2023期2,346百万円→2024期4,411百万円→2025期5,714百万円(日本基準)と拡大してきたが、2026年8月期第3四半期累計(IFRS)は4,205百万円と前年同期比0.3%減でほぼ横ばい。利益面では、前年同期に営業損失413百万円を計上していたのに対し、当期は営業利益144百万円と黒字転換を達成した。
AIソリューション事業のセグメント利益は172百万円(前年同期比229.3%増)、GPUサーバー事業のセグメント損失は28百万円(前年同期465百万円の損失から大幅縮小)。外部要因として生成AI・AIエージェント需要の拡大がAIインテグレーション案件の安定的な受注を支援している。
販管費削減とその他費用の圧縮が黒字転換の主因であり、売上規模の拡大よりもコスト構造改革が先行している段階にある。
成長戦略
顔認証・AIインテグレーション・大学アライアンスの3成長エンジンとM&Aで非連続成長を追求
エンタメ(チケット不正転売防止)、Web試験(替え玉受験防止)、小売(特定顧客層へのサービス提供)等、本人確認厳格化が求められる高単価領域への展開を加速。「アルろく for LINE WORKS」の契約ID数増加が加速中。
「AIZE Breath」大手医薬品企業導入決定、「EdgeFace」大手バイクメーカー納入済み。
エッジAIとフィジカルAIを組み合わせ、工数削減・歩留まり改善等の明確なROIを創出する「実益直結型」提案を推進。AIラボを起点にPoCから本開発・次フェーズへの連続受注モデルが定着しつつある。BEX社へのメンバー出向・常駐により東海地区での営業体制強化と製造業向けAIプロダクト開発を加速中。
千葉大学との包括連携協定継続・共同開発AIコンテンツによる学生向け単位認定授業開始、専門学校HALとの実践的AI講座共同開講、北海道大学との連携によるAI/GPU活用教育環境構築など、産官学連携ハブとして大学先端研究シーズのシステム化と自治体・公共機関への展開モデルを構築中。
全エンジニアがAI開発ツールを駆使する「AIネイティブ化」を推進し、開発プロセスの生産性向上と品質高度化を図る。既存事業の有機的成長に加え、M&Aや資本業務提携による非連続な成長も視野に入れる。
GPUサーバー事業では代理店拡大と販管費適正化により第3四半期単体で黒字化を達成し、事業構造転換が進行中。
最終更新: 2026年7月17日


