株式会社トリプルアイズ logo

株式会社トリプルアイズ

5026東証グロース情報通信業

株式会社トリプルアイズ logo
株式会社トリプルアイズ5026

事業内容

株式会社トリプルアイズは2008年創業のAI・ITソリューション企業。AIインテグレーション(システム開発・AI導入支援)、エンジニアリング(自動車設計:BEX社)、AIプロダクト(顔認証プラットフォームAIZE)を束ねるAIソリューション事業と、GPUサーバー販売・データセンター運営を担うGPUサーバー事業(ゼロフィールド社)の2セグメントで構成。

金融・流通・不動産・医療・自動車・遊技業界など幅広い業種を顧客とし、AI開発力・自社AIプラットフォーム・GPUインフラの3要素を組み合わせてAIの社会実装を推進する。2022年5月東証グロース市場上場。

連結5社体制で売上高5,714百万円(2025年8月期)。

ビジネスモデル

AIインテグレーションでは大手SIerからの一次請けおよびエンドユーザー直接受注による役務提供・請負開発で収益を得る。AIプロダクト(AIZE)は月額利用料(MRR)型の高粗利SaaSとして継続収益を積み上げ、LINE WORKSなど他社SaaSとのバンドル提供でID数を拡大。

エンジニアリングはトヨタ自動車グループ向け設計役務提供が主軸。GPUサーバー事業はサーバー販売・データセンター構築・保守運用の一括受託で収益化する。

企業の強み

2019年提供開始の画像認識プラットフォームAIZEは2024年4月に10万IDを突破。正面静止画像での顔認証率99%を誇り、世田谷区非常勤勤怠管理システムへの採用実績を持つ。LINE WORKS・Teamspirit・ASPITなど複数の他社SaaSとのバンドル提供でID数を継続拡大中。

連結子会社ゼロフィールドは2017年より3,500台以上のGPUマシン開発・運用実績を有し、マイニングマシン販売台数・顧客数・自社データセンター稼働顧客数で4年連続国内No.1(東京商工リサーチ調べ)。国内4拠点・米国2拠点のデータセンターを運営し、AI開発用途GPUサーバー「GPU Server for AI」を展開。

2023年9月にゼロフィールド、2024年7月にトヨタ自動車グループとの安定的取引基盤を持つBEXをグループ化。BEXのエンジニアリング売上はグループ参画後の通期寄与で2025年8月期AIソリューション売上高を前年同期比51.1%増の4,626百万円に押し上げた。

GCジョイコとの資本業務提携(3年間500百万円程度の開発発注合意)も遊技業界への横展開を加速。

エンヴァリスの着眼点

2026年8月期第3四半期累計(9ヶ月)の営業利益は144百万円と、前年同期の営業損失413百万円から大幅に改善した。売上収益は4,205百万円と前年同期比0.3%減とほぼ横ばいながら、販売費及び一般管理費が1,519百万円から1,276百万円へ約243百万円削減され、その他の費用も323百万円から25百万円へ大幅圧縮された。

売上総利益率も32.1%から32.8%へ改善しており、売上規模の拡大ではなくコスト構造の抜本的な見直しによる黒字転換であることが特徴的である。

2026年8月期の通期業績予想は「合理的な算定が困難」として取り下げられており、第4四半期の業績見通しに不透明感が残る点は投資家にとってネガティブな要素である。一方、GPUサーバー事業のセグメント損失は前年同期の465百万円から28百万円へ大幅に縮小し、第3四半期単体では営業利益23百万円の黒字化を達成した。

代理店拡大と販管費適正化による構造改善が進んでいるが、売上収益は前年同期比24.7%減の591百万円と依然として縮小傾向にあり、事業モデルの転換が完了するまでの過渡期リスクは継続する。

親会社所有者帰属持分比率は前期末の25.2%から30.2%へ改善し、資本合計も1,415百万円と前期末比80百万円増加した。継続企業の前提に関する注記は該当なし。

ただし、利益剰余金は依然として677百万円の累積赤字であり、有利子負債(流動・非流動の社債及び借入金合計)は1,316百万円残存する。現金及び現金同等物は1,494百万円と前期末比420百万円減少しており、キャッシュ創出力の持続的な改善が財務健全化の鍵となる。

市場環境として生成AI・AIエージェント需要の拡大はAIインテグレーション案件の安定的な拡大を支援しているが、競合激化による単価圧力も潜在的なリスクとして存在する。

成長戦略

顔認証・AIインテグレーション・大学アライアンスの3成長エンジンとM&Aで非連続成長を追求

エンタメ(チケット不正転売防止)、Web試験(替え玉受験防止)、小売(特定顧客層へのサービス提供)等、本人確認厳格化が求められる高単価領域への展開を加速。「アルろく for LINE WORKS」の契約ID数増加が加速中。

「AIZE Breath」大手医薬品企業導入決定、「EdgeFace」大手バイクメーカー納入済み。

エッジAIとフィジカルAIを組み合わせ、工数削減・歩留まり改善等の明確なROIを創出する「実益直結型」提案を推進。AIラボを起点にPoCから本開発・次フェーズへの連続受注モデルが定着しつつある。BEX社へのメンバー出向・常駐により東海地区での営業体制強化と製造業向けAIプロダクト開発を加速中。

千葉大学との包括連携協定継続・共同開発AIコンテンツによる学生向け単位認定授業開始、専門学校HALとの実践的AI講座共同開講、北海道大学との連携によるAI/GPU活用教育環境構築など、産官学連携ハブとして大学先端研究シーズのシステム化と自治体・公共機関への展開モデルを構築中。

全エンジニアがAI開発ツールを駆使する「AIネイティブ化」を推進し、開発プロセスの生産性向上と品質高度化を図る。既存事業の有機的成長に加え、M&Aや資本業務提携による非連続な成長も視野に入れる。

GPUサーバー事業では代理店拡大と販管費適正化により第3四半期単体で黒字化を達成し、事業構造転換が進行中。

最終更新: 2026年7月17日