原油・ナフサ調達リスク
原油・ナフサ輸入の大宗を中東地域に依存しており、中東情勢の緊迫化やホルムズ海峡を含むシーレーンの海上輸送リスク上昇により、長期にわたる輸入制約が生じる可能性がある。主要産油国との長期輸入契約締結や同地域内でのリスク分散を図っているが、政情不安や原油生産調整が発生した場合、財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性がある。
原油価格変動リスク
原油価格は中東情勢、産油国の政情不安、世界各国の金融政策、投機的取引等により大きく変動し、1バレル当たりのドバイ原油価格が1米ドル変動すると税引前利益が年間80億円増減する可能性がある。棚卸資産を総平均法で評価しているため、原油価格下落局面では期初の高価な棚卸資産が売上原価を押し上げ損益悪化要因となる。石油製品価格を国内市場価格に連動させることでマージン確保に努めているが、国内市場の競争激化により市場価格が低迷した場合には財政状態に重大な影響を及ぼす可能性がある。
為替変動リスク
原油輸入を米ドル建てで行っているため、円の対米ドル為替相場の変動が原油調達コストや燃料油セグメントの在庫評価に直接影響し、1米ドル当たり1円変動すると税引前利益が年間40億円増減する可能性がある。多額の外貨建取引及び外貨建資産・負債を有しており、為替相場の変動は外貨建取引の収益や財務諸表の円貨換算額にも影響を与える。
基礎化学品市況リスク
日本を含むアジアの基礎化学品市場では、中国を中心とした大型プラントの新増設が急増しており、供給過多や新興国の経済成長鈍化に伴う需要低迷が懸念される。ナフサ価格変動の製品価格への反映が限定的となる場合や、市場競争の激化・需要低迷が重なった場合、財政状態及び経営成績に影響を受ける可能性がある。
事業投資・減損リスク
電化・電動化/ICT、水素・アンモニア・SAF・合成燃料等の成長分野への戦略投資を計画しているが、経営環境の不確実性の高まりにより意思決定時の事業前提から変化が生じた場合、期待された収益機会を失う可能性がある。国内外の経済情勢や市場拡大の遅れ、他社との開発競争等により投資が計画どおりの収益をあげられない場合、固定資産の減損損失を計上する可能性がある。投資金額等のリスクの多寡に応じた投資審議を設計することで、投資リスク低減と意思決定の迅速化の両立に努めている。
NSRPプロジェクトリスク
ベトナムのニソン製油所・石油化学コンプレックス(NSRP)は総事業費約90億米ドルの大型プロジェクトであり、うち50億米ドルはプロジェクト・ファイナンスで調達し銀行団への債務保証を行っている。当社グループの出資比率35.1%相当について、ベトナムにおける政治経済情勢、法律・規制・雇用環境の変化等によりプロジェクトが計画どおりに進展しない場合、財政状態及び経営成績に影響を受ける可能性がある。
環境規制対応リスク
当社グループは日本及び海外の広範な環境保全法規制の下にあり、製油所・工場からの汚染物質排出や廃棄物処理等について規制を受け、基準超過時には罰則を受ける可能性がある。各国当局による新たな規制の導入や現行・将来の環境規制遵守に伴い多額の支出が発生する可能性があり、気候変動対応を含む規制動向の変化が事業コストに影響を与える。
自然災害・事故リスク
地震・津波・台風等の自然災害や製油所・工場における火災・爆発・油の大規模流出、大型タンカーの海難事故・海賊被害、サイバー攻撃によるシステムダウン・情報漏洩、感染症の大規模蔓延による事業中断等のリスクにさらされている。危機発生時の対応規程やBCP(南海トラフ含む地域的地震津波版等)を整備し毎年総合防災訓練を実施しているほか、自家再保険子会社を活用した適正な損害保険をグローバルに調達することで損失に備えている。
コンプライアンスリスク
国内外の法令・諸規則の遵守や内部統制の有効な機能が確保できない場合、ステークホルダーの信頼を失いレピュテーションを損ねる可能性がある。また、予期せぬ大規模リコールや訴訟が発生した場合、直接的な法的責任のほかブランドイメージ・レピュテーションの低下を招く可能性があり、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性がある。コンプライアンス規程に基づくコンプライアンス推進体制及び内部統制の強化に取り組んでいる。
個人情報・情報管理リスク
石油製品販売、電力小売り、クレジットカード事業等で多数の顧客個人情報を取り扱っており、管理不徹底や外部からの不正搾取が発生した場合、多額の費用負担が生じる可能性がある。日本・欧州を始めとする個人情報保護関連法令の適用拡大・厳格化への対応が不備・不足した場合、多額の制裁金・賠償金の発生、信用低下、クレームや訴訟等に繋がり、事業や経営成績が影響を受ける可能性がある。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年7月19日

