自動車業界への販売依存
当社グループの売上高の半数以上が自動車関連業界向けであり、日本・北米・南米・中国・東南アジア・インドにおける自動車関連業界の動向に業績が大きく左右される。主力製品の金属加工油剤はエンジン・トランスミッション・足回り部品の製造工程で使用されるため、EV普及による1台当たり使用量の減少が将来的な需要縮小につながる可能性がある。対応策として航空機・医療機器分野への販売拡大やビタミンB2光触媒等の新規事業推進により依存度低減を図っている。
景気後退による需要減少
当社グループは国内外で事業展開しており、主要顧客である自動車関連業界は各国・地域の経済状況の影響を受ける。日本・北米・南米・中国・東南アジア・インドを含む主要市場における景気後退や需要減少が財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性がある。特定地域への集中リスクが高く、複数市場での同時的な景気悪化が業績に与える影響は大きい。
競合メーカーとの競争激化
金属加工油剤分野にはグローバルに事業展開する海外メーカー、国際石油資本を親会社に持つメーカー、多数の国内競合メーカーが存在する。競合による新製品開発・販売促進活動・価格施策等が当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性がある。規模・資本力で優位な競合との競争は価格圧力や市場シェア低下につながるリスクを内包している。
原料価格変動と調達リスク
製造原料の大半は石油化学品および天然油脂化学品であり、原油・ナフサ価格の変動や動植物油脂の輸入依存による地政学的リスク・為替変動リスクを抱えている。ロシアによるウクライナ侵攻や中東紛争の長期化、新興国の需要増加による化学品供給不安、自然災害・事故・法令改正による特定原料の使用制限等が調達不安定化を招く可能性がある。対応として販売価格への転嫁推進・調達方法見直し・グローバルな調達先確保に努めているが、調達支障が生じた場合は業績に影響が及ぶ。
海外展開のカントリーリスク
連結売上高に占める海外売上高比率は2026年3月期61.6%に達しており、北米・南米・中国・東南アジア・インドにおいて各国固有の政治・経済・法律等のカントリーリスクや予期せぬ訴訟リスクが存在する。グループ全体のリスク管理体制・コンプライアンス体制の維持強化に努めているが、これらが十分に機能しなくなった場合は財政状態および経営成績に影響が及ぶ。また移転価格税制に関して対象国税務当局との見解相違が生じた場合にも追加課税リスクがある。
為替相場変動リスク
海外売上高比率が61.6%(2026年3月期)と高水準であるため、為替相場の変動が連結決算における海外子会社損益の円換算額に直接影響を与える。円高局面では海外子会社の業績が円換算で目減りし、当社グループの財政状態および経営成績に悪影響を及ぼす可能性がある。有報上、具体的なヘッジ手段の記載はなく、為替リスクへの構造的な露出が継続している。
企業買収に伴うのれん減損
2018年に買収した米国クオリケムInc.等、事業拡大のために実施した企業買収対象会社の業績が買収時の想定を下回った場合や経営資源の効率的活用ができなかった場合、のれんの減損が発生し財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性がある。買収後の統合プロセスや市場環境の変化によって当初シナジーが実現しないリスクを内包している。
保有資産の減損・評価損
生産設備等の固定資産について収益性が低下した場合、多額の減損損失を計上する可能性がある。また取引先との関係強化を目的として保有する投資有価証券は、株式市場の動向によって評価損が生じ財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性がある。固定資産・投資有価証券の双方において資産価値下落リスクが存在する。
製品品質不良リスク
ISO 9001認証に基づく品質マネジメントシステムを運用しているが、予期せぬ製品品質不良が生じた場合、損害賠償の発生や社会的評価の毀損等により財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性がある。金属加工油剤は自動車部品の製造工程で使用されるため、品質不良は顧客の生産ラインに直接影響し、賠償規模が大きくなるリスクがある。
環境規制強化と知的財産リスク
水質汚濁防止法や廃棄物処理法の改正等により廃棄物処理規制が強化された場合、追加の設備投資が必要となり財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性がある。また特許権・商標権等の知的財産権保護措置を講じているものの、第三者の知的財産権に関わる予期せぬ訴訟が発生した場合にも業績への影響が生じうる。環境規制と知的財産の両面で法的リスクへの継続的な対応が求められる。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年7月19日

