事業内容
綜研化学は1948年創業の特殊化学品メーカーで、当社および連結子会社5社(中国3社・タイ1社・国内1社)の計6社で構成される。主力のケミカルズセグメントでは粘着剤・微粉体・特殊機能材・加工製品を製造・販売し、液晶ディスプレイ(LCD)向け偏光板用粘着剤を中心に、自動車・情報電子・ライフサイエンス分野へ展開する。
装置システムセグメントでは子会社の綜研テクニックスが装置・システム販売、生産システムエンジニアリング、熱媒体油輸入販売を担う。売上高の約91%をケミカルズが占め、中国・ASEAN・インドを主要市場とするグローバル展開を進めている。
ビジネスモデル
ケミカルズ事業では、アクリル系粘着剤を中心とした独自技術製品を国内外の生産拠点で製造し、LCD・自動車・電子部品メーカー等に直販・商社経由で販売する。売上高の約12%を双日上海が占める等、商社チャネルも活用する。
装置システム事業では、ケミカルズ生産設備の設計・施工・メンテナンスを担い、グループ内外の設備需要を取り込む。研究開発費1,465百万円を投じ、技術差別化による高付加価値製品の継続的な市場投入が収益基盤を支える。
企業の強み
中国南京工場でLCD用粘着剤の生産能力を増強し、2023年度・2024年度と過去最高売上高を更新した実績を持つ。2026年3月期においても液晶ディスプレイ関連の需要が弱含みの中、中国市場での技術対応力強化によりシェアを維持。
粘着剤売上高は31,282百万円と全社売上の約65%を占める中核製品となっている。
2026年3月期の売上高営業利益率は12.9%、売上高経常利益率は13.0%と高水準を維持。自己資本比率は70.7%と財務健全性が高く、現金及び現金同等物は17,360百万円を保有。営業キャッシュ・フローは5,659百万円を創出し、ROA11.1%・ROE10.2%と中期経営計画目標を達成した。
研究開発費1,465百万円を投じ、研究開発部門従業員100名体制を維持。粘着剤・微粉体・特殊機能材・加工製品の4製品ラインに加え、医療・ヘルスケア・環境エネルギー分野の新規事業開発も推進。スタートアップとの協業・出資も実施しており、次世代事業領域創出に向けた技術基盤を構築している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2026年3月期は売上高47,968百万円(前期比0.7%増)と微増収にとどまり、営業利益6,171百万円(同2.8%減)、親会社株主帰属当期純利益4,047百万円(同7.6%減)と減益。中国市場での原材料価格下落に伴う製品価格値下げと人件費・経費増加が利益を圧迫した。
特別損失には投資有価証券評価損213百万円・関係会社株式評価損100百万円が計上された。過去5期の業績推移は2022・2023期の低迷から2024・2025期に急回復し、2026期は踊り場局面に入った形。
営業利益率は12.9%(前期13.3%)と依然高水準を維持している。
成長戦略
インド・ASEAN展開と次世代事業創出による中国LCD依存からの事業構造改革
インド・ASEAN市場での新たな販売・生産体制の構築を推進。中国LCD市場への集中リスク分散と新興市場での成長取り込みを目指す。2026年3月期の有形固定資産取得が2,799百万円と前期比87%増加しており、設備投資が加速している。
電子部品関連の販売伸長と中国市場での電子材料用途の回復により、特殊機能材製品の売上高は前期比4.3%増を達成。LCD以外の情報・電子分野への用途多様化が進展しており、非LCD収益源の拡大に寄与している。
既存アクリル系粘着剤に依存しない非アクリル製品の開発・用途開拓とバイオマス材料・製品開発の技術基盤確立を推進。スタートアップとの協業による新規事業創出も並行して取り組む。既存事業と親和性の高い新規領域への参入に向けた研究開発機能の強化を図る。
前期に積み上がった受注残高の工事完成高への転換が実現し、2026年3月期の装置システム売上高は4,143百万円(前期比52.3%増)、セグメント利益は179百万円と黒字転換。設備関連工事の受注動向次第で高水準の売上継続が期待される。
最終更新: 2026年7月19日

