事業内容
長谷川香料株式会社は1903年創業の香料専業メーカーで、飲料・菓子・冷菓・即席麺スープ等に用いられる食品香料(フレーバー)と、化粧品・トイレタリー・ハウスホールド製品向けの香粧品香料(フレグランス)を製造・販売する。国内を中核に、中国・東南アジアのアジアセグメントと北米セグメントを擁し、子会社12社・関連会社1社で構成されるグループを形成。
主要顧客は食品・飲料メーカー、化粧品・日用品メーカー等で、エッセンス・油性香料・粉末香料・シーズニング・天然色素など多様な製品ラインアップを持つ。2025年9月期の連結売上高は73,495百万円。
ビジネスモデル
食品・日用品メーカーに対し、顧客の製品設計に合わせたカスタム香料を研究開発・製造・販売するB2Bビジネスモデル。総合研究所(フレーバー研究所・フレグランス研究所・技術研究所)を中核に、営業・マーケティング・研究部門が一体となって顧客の潜在ニーズを掘り起こし、高付加価値製品を提案・採用させることで継続的な売上を確保する。
研究開発費は年間5,744百万円(売上高比約7.8%)を投じており、技術力による差別化が収益の源泉となっている。
企業の強み
1903年創業の120年超の業歴を持ち、2025年9月期の研究開発費は5,744百万円(売上高比約7.8%)。研究員366名(日本246名・アジア91名・米国29名)を擁し、総合研究所を中核に国内外子会社研究部門と連携した技術開発体制を構築している。
アジアセグメントは2025年9月期に売上高18,020百万円・セグメント利益4,892百万円・利益率27.1%を達成。中国子会社の売上原価率改善とマレーシア子会社の東南アジア向け輸出拡大が寄与し、前年同期比21.0%の増益を実現した。
2025年9月期末の純資産合計は123,324百万円。営業キャッシュ・フローは11,247百万円を創出し、現金及び現金同等物は31,267百万円を確保。自己株式取得2,238百万円・配当金支払3,113百万円を実施しながらも財務健全性を維持している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2026年9月期中間期(2025年10月〜2026年3月)の売上高は37,585百万円(前年同期比4.9%増)、営業利益4,528百万円(同0.2%増)、経常利益4,936百万円(同0.2%増)、親会社株主に帰属する中間純利益3,749百万円(同11.6%増)。売上増は米国子会社(前年同期比5.9%増)・マレーシア子会社(同12.9%増)・ベトナム子会社の連結開始が牽引。
営業利益はベトナム買収費用(一過性)による販管費増加を売上増・円安効果で吸収しほぼ横ばい。純利益の大幅増は投資有価証券売却益608百万円(特別利益)の計上による。
外部要因として円安(米ドル前年同期比2.0%円安、マレーシアリンギット同11.2%円安)が海外売上・利益の円換算に追い風。過去5期の売上高推移(55,755→62,398→64,874→71,645→73,495百万円)に続き、通期予想76,500百万円(前期比4.1%増)で6期連続増収を見込む。
成長戦略
米国・アジアへの経営資源集中投入とM&Aによるグローバル展開加速
2025年12月31日付でHoang Anh Flavors and Food Ingredients Joint Stock Companyを現金4,484百万円で完全子会社化。ベトナム市場・東南アジア市場での更なる成長を目的とし、フレーバービジネスでのシナジー効果を見込む。
2026年1月〜3月の業績が中間期に反映開始。
米国セグメントのセグメント損失は2026年9月期中間期に199百万円と前年同期(293百万円の損失)から縮小。現地通貨ベースで3.9%増収を達成しており、製造・販売両面での統合シナジーが徐々に発現。黒字化に向けた取り組みを継続中。
マレーシアのエンステック工業団地における新工場建設計画を推進。東南アジアのハラル市場向け生産能力を拡充し、インドネシア等への輸出拡大を図る。マレーシア子会社は2026年9月期中間期に前年同期比12.9%増収(現地通貨ベース1.6%増)と堅調な成長を継続。
2026年9月期の年間配当予想を100円(前期74円から35.1%増配)に設定。第2四半期末配当50円を実施済み。自己株式取得も継続(期末自己株式数2,115,942株、前期末比142,886株減少)しており、株主還元を積極化している。
最終更新: 2026年7月17日

