事業内容
株式会社アジュバンホールディングスは、1990年創業の理美容室・エステティックサロン・ネイルサロン・美容クリニック等向け専売化粧品の企画・研究開発・販売を行う持株会社(2021年9月移行)。主力子会社の株式会社アジュバンコスメジャパンを通じ、スキンケア・ヘアケアを中心とした商品ラインアップを展開。
ノンオイル・ノンアルコール・無着色を特徴とする安心・安全志向の処方を基本方針とし、代理店70社超を通じた間接販売と直接販売を組み合わせてサロンへ供給。国内14,609軒(2026年3月期)の実稼働サロンを顧客基盤とし、香港子会社を通じた海外展開も行う。
東京証券取引所スタンダード市場上場。
ビジネスモデル
商品企画・研究開発を自社で行うファブレス型メーカーとして、製造は複数の委託工場に依存。販売は代理店(70社超)経由またはアジュバンコスメジャパンによる直接販売でサロンへ卸し、サロンが消費者へカウンセリング販売する二段階構造。
サロン向けにセミナー・体験会等の教育支援を提供することで取引深耕と継続購買を促進し、売上割戻金制度を活用した販売奨励も組み合わせる。
企業の強み
2026年3月期の取引サロン実稼働軒数は14,609軒(前期比1,943軒増)。代理店契約は70社超と締結しており、1994年から継続する長期代理店関係も存在する。この広範な販売網はサロン専売チャネルにおける参入障壁として機能し、新規サロン獲得プロモーション拡大により軒数は増加基調にある。
工場を持たないファブレス体制のもと、東京研究所(ヘアケア中心)と中央研究所(ヘアカラー・スキンケア中心)の2拠点で自社処方化を推進。北海道大学との共同研究でミトコンドリアDNA損傷修復に関わる新原料を見出し学会発表するなど、外部研究機関との連携による先進的研究開発を実施。
2026年3月期の研究開発費は119百万円。
2026年3月期末の借入金残高はゼロ、現金及び現金同等物残高は2,134百万円、自己資本比率は81.9%(前期79.0%から改善)。総資産5,148百万円に対し純資産4,218百万円と財務健全性が高く、中期経営計画の投資余力を内部資金で賄える構造となっている。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2027年3月期第1四半期(2026年3月21日~6月20日)の連結売上高は1,051百万円(前年同期比9.7%増)、営業利益46百万円(前年同期は営業損失10百万円)、経常利益51百万円(前年同期は経常損失12百万円)、親会社株主帰属四半期純利益61百万円(前年同期比442.7%増)と全指標で大幅改善。売上増による粗利益増加と広告宣伝費等販管費削減(前年同期685百万円→667百万円)が営業黒字転換を実現。
過去5期は2022期4,427百万円をピークに減収が続いていたが、新商品投入とサロン招待イベント効果により反転の兆しが出ている。外部環境として物価上昇・原材料コスト上昇が続く中、売上原価率は29.6%から32.1%へ上昇しており、下期の費用動向が通期利益達成の鍵となる。
通期業績予想(売上高4,052百万円、営業利益50百万円)は前回発表から変更なし。
成長戦略
中期経営計画2025-2027 NEXTに基づくサロン拡大・新商品・デジタル施策の三位一体推進
2026年5月に「rafunaカバーファンデーション」(スキンケア)および「Re:>>>プラチナム プラス クリームシャンプー」(ヘアケア)を上市。スキンケア前年同期比23.3%増、ヘアケア同5.5%増に直結し、1Q売上高回復の主因となった。
ECプラットフォーム「ADJUVANT LINK」、AI肌診断ツール「Mite Photo」、情報プラットフォーム「Miteppli」を活用し、サロンへの情報提供・購買体験・リピート育成を強化。取引サロン実稼働軒数は11,950軒(前年同期比632軒増)と増加継続。
6年ぶりのサロンご招待イベントを実施し、代理店からサロン、サロンから消費者への提案連鎖を活性化。営業本部全体での重点商品拡販注力と合わせ、1Q売上高前年同期比9.7%増の達成に貢献した。
国内売上高は1,009百万円(前年同期比11.4%増)と回復基調。一方、海外売上高は42百万円(前年同期比19.0%減)と縮小しており、ADJUVANT GLOBAL COMPANY LIMITEDを通じた海外展開の方向性が課題として残る。
最終更新: 2026年7月21日

