事業内容
株式会社シーボンは1966年創業の化粧品メーカーで、「美を創造し、演出する」という企業理念のもと、スキンケア製品を中心とする化粧品・医薬部外品の製造販売を行う。栃木県の自社生産センター(ISO22716認証取得)で製品を製造し、全国の直営「シーボン フェイシャリストサロン」を通じて会員顧客に販売する。
販売時には肌カウンセリングや東洋式トリートメントなどのアフターサービスを提供し、製品販売とサービス体験を一体化した会員制モデルを展開。直営店舗が売上高の93.8%を占め、延べ189万件超の肌データを研究開発に活用する。
子会社にヘアサロン運営・飲料食品製造等を持ち、美容領域でのシナジー創出も推進している。
ビジネスモデル
顧客をイベント・街頭集客等でトライアルプランに誘致し、来店後は肌カウンセリングに基づくスキンケア製品の販売とフェイシャルサービスを提供する。購入金額に応じたポイント制度「ビューティアップ・ポイント」でアフターサービスを付与し、継続来店を促進。
ロイヤルカスタマー専用デスクや「ロイヤルデー」開催でロイヤル顧客を醸成し、顧客生涯価値(LTV)の最大化を図る。売上総利益率は75.9%と高水準を維持している。
企業の強み
延べ189万件超の客観的な肌データと年間約18万件の顧客アンケートを研究開発に反映。2026年3月期には日本香粧品学会・日本生化学会・日本統合医療学会等で5件の研究発表を実施し、明治国際医療大学との共同研究でフェイシャルケアの科学的エビデンスを確立。
製販一体の強みを活かした高付加価値製品開発を継続している。
2026年3月期の直営店舗売上高は8,693,057千円(全体の93.8%)を占め、売上総利益率は75.9%と高水準。自社生産センターでISO22716(化粧品GMP)認証を維持し、品質管理体制を国際基準で整備。
製造から販売・アフターサービスまでを自社で完結させる垂直統合モデルが高粗利構造を支えている。
2024年3月期に開設した「ロイヤルカスタマー専用デスク」の活用と「ロイヤルデー」の継続開催により、ロイヤルカスタマー数が目標の12,000人を突破し順調に増加。新規顧客来店数は前年同期比109.4%、新規顧客売上高は前年同期比119.6%と拡大しており、新規獲得と既存顧客深耕の両輪が機能している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2023年3月期の8,525百万円を底に3期連続増収。2026年3月期は9,267百万円(前期比4.8%増)と2022年3月期の9,153百万円を上回り過去最高水準に回復。
営業利益は253百万円(前期比48.1%増)、経常利益281百万円(同63.5%増)、親会社株主帰属当期純利益213百万円(同56.8%増)と各段階利益が大幅改善。純利益の改善には繰延税金資産の回収可能性見直しによる法人税等調整額(益)38百万円も寄与。
外部要因として原材料価格高騰・円安による物価上昇が販管費を押し上げる一方、インバウンド需要回復・外出機会増加が化粧品市場全体を下支えした。2027年3月期は売上高9,527百万円・営業利益308百万円・経常利益325百万円・当期純利益200百万円を予想(当期純利益は前期比6.3%減の見込み)。
成長戦略
新中期計画「美しさを共に奏でる」のもと組織・顧客・生産・店舗の4軸で再成長
「肌と心を科学する」R&Dパーパスのもと、生体内エクソソームやオキシトシン・コルチゾールの皮膚遺伝子への影響解析等を推進。延べ189万件超の肌データと年間18万件の顧客アンケートを研究開発に反映し、高付加価値製品開発を継続する。
ブランディング戦略に基づく店舗改装・移設と教育研修強化により、新規顧客来店数前年同期比109.4%・新規顧客売上高同119.6%を達成。ロイヤルカスタマー数は目標12,000人を突破し順調増加中。採用難による接客数横ばいが課題。
評価制度改定による意識改革定着と生産性向上により売上高・利益ともに堅調推移。neaf蒲田店の相互送客モデルが軌道化し六本木・恵比寿店を上回る顧客単価を実現。neaf六本木店は「KAMI CHARISMA 2026 アワード」トリートメント&スパ部門を受賞。
利益率の高い製品販売への注力とBtoB仕入プラットフォーム活用・直取引販路拡大により、子会社売上高は前年同期比120.1%と大幅伸長。売上高向上と利益率改善が一段と進捗した。
「主体性あふれる組織づくり」「顧客体験価値の深化(OMO戦略加速・LTV最大化)」「生産体制・品質管理体制の向上(生産・物流DX)」「店舗オペレーション効率化」「シナジー効果による新店舗形態出店」の5施策を推進する。
中国偏重の販路を見直しアジア圏・欧州等への接点拡大を推進。ただし世界情勢の緊迫化により出荷遅延等の問題が発生し不安定な状況が続いており、当期は計画通りの進捗に至らなかった。
最終更新: 2026年7月19日

