事業内容
株式会社アイビー化粧品は、昭和52年に化粧品製造販売を開始した訪問販売専業の化粧品メーカーである。全国238社の独立販売会社と販売契約を締結し、各販売会社傘下のビューティマネージャー(BM)・アイビーメイツ(IM)を通じて顧客へ製品を届ける。
主力カテゴリーはスキンケア(売上高の約72%)で、「アイビー プレステージ」「レッドパワー セラム」等のエイジングケア製品を中心に、メークアップ「チュリエ」、ヘアケア「ヘアプライマリー」、美容補助商品等を展開する。埼玉県美里町に自社工場・開発研究所を保有し、製造から研究開発まで一貫して手掛ける。
令和9年3月期に創立50周年を迎える。
ビジネスモデル
当社の売上高は販売会社への出荷金額(下代売上)であり、上代(定価)に対する掛率36〜40%が基本構造となる。販売会社には「販社リファンド」「経営指導料」等のキャッシュバックを行い、販売組織のモチベーションを維持する仕組みを持つ。
売上に対する利益レバレッジが高い固定費構造のため、売上高の増減が営業利益に大きく影響する。研修・イベント開催による販売組織育成が愛用者増客・販売員増員に直結し、上代売上目標の達成が最重要KPIとして位置付けられている。
企業の強み
埼玉県美里町に自社工場・開発研究所を保有し、製造から研究開発まで一貫体制を構築。令和7年3月の「TGF-βシグナル伝達阻害剤」取得を含め、化粧品・医薬部外品・医薬品領域に及ぶ複数特許を保有する。モンドセレクション金賞を複数年連続受賞した製品実績も製品品質の客観的裏付けとなっている。
資本関係のない独立販売会社238社(令和8年3月末)と販売契約を締結し、全国に販売網を構築している。販社リファンド・経営指導料によるインセンティブ設計で販売組織のモチベーションを維持し、流通在庫状況を全販売会社の決算書取得・ヒアリングで管理する仕組みを持つ。
第5回新株予約権行使完了(累計調達額382百万円)等により、当事業年度末の自己資本比率は72.4%(前期69.2%)に改善。当社が復配目安としていた自己資本比率50%を大幅に超え、8期ぶりの復配を予定。営業キャッシュ・フローも451百万円のプラスを確保し、現預金残高は1,041百万円に増加した。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022期3,534百万円→2023期2,942百万円→2024期2,714百万円と減少後、2025期2,929百万円に回復したが、2026期は2,641百万円と再び減少(前期比9.8%減)。大型新製品不在・営業所・BM増設の低調が主因。
営業利益は2025期422百万円から2026期195百万円へ急減(同53.8%減)し、売上原価率の上昇(29.5%→30.2%)と販管費の微増(前期比0.2%増)が重なった。一方、前期の退職給付制度終了損457百万円が消滅し、当期純利益は43百万円から164百万円へ急回復。
外部要因として物価高騰・訪問販売市場の縮小傾向・中東紛争に伴う原材料調達リスクが業績の重石となっている。
成長戦略
新製品投入・販売組織再構築・財務基盤強化による収益回復と創立50周年施策
令和7年12月に「ピーリング ローション」「モイスト シート」、令和8年2月に「チュリエ プレミアムセット」を発売。ただし次期は中東紛争の影響で一部新製品の原材料納期が未確約のため、関連売上を予想から除外している。
営業所・BM増設が低調に推移した令和8年3月期の反省を踏まえ、販売組織の研修動員・新規顧客獲得の回復傾向を確認。実績連動型人事制度への移行を推進し、販売組織の活性化を図る。
需要予測と原材料調達計画の精度向上により、原材料及び貯蔵品を374百万円から275百万円へ圧縮(前期比26.6%減)。製造原価の継続的低減活動を推進するが、次期は原油価格上昇による原価率上昇を見込む。
第5回新株予約権の行使完了(累計資金調達額382百万円)により自己資本比率72.4%を達成。令和8年3月期に普通株式1株当たり15円の復配を実施。次期は安定配当(15円)継続予定のほか、創立50周年記念配当を第2四半期業績次第で検討。
取締役会・経営会議主導による重要課題の実行、コンプライアンスの継続強化、SDGsへの取組み推進を継続。経費予実管理の徹底および固定費圧縮により、売上減収局面でも一定の利益確保を目指す。
最終更新: 2026年7月19日

