事業内容
株式会社マンダムは1927年創業の化粧品メーカーで、国内外で化粧品の製造・販売を行う。主力ブランドは男性化粧品「GATSBY(ギャツビー)」「LUCIDO(ルシード)」、女性向け「Bifesta(ビフェスタ)」「LUCIDO-L」など。
事業は日本・インドネシア・海外その他の3セグメントで構成され、子会社18社・関連会社1社を含むグループで運営。インドネシアではPT MANDOM INDONESIA Tbkが現地上場子会社として製造・販売を担い、ASEAN各国(マレーシア、タイ、フィリピン、ベトナム等)にも販売拠点を持つ。
主要顧客層は男性グルーミング需要を中心に、女性コスメタリー・コスメティック市場にも展開。2025年3月期の連結売上高は76,183百万円。
ビジネスモデル
日本の福崎工場とインドネシア・中国の海外製造拠点で製品を生産し、国内は株式会社PALTACを主要販売先(売上高22,344百万円、全社比29.3%)とする卸流通とD2CブランドによるEC流通を組み合わせて販売。海外は各国現地法人が現地流通網を通じて販売する。
製造から販売まで一貫したバリューチェーンを持ち、グループ内製造拠点が相互に供給し合うシナジー構造を採用。株主還元は連結配当性向40%以上を基本方針とする。
企業の強み
1978年発売のGATSBYブランドは国内男性化粧品市場で長年の地位を確立。1999年に売上100億円を達成し、インドネシアではヘアスタイリング市場No.1シェアを継続獲得。
2025年3月期も夏シーズン品を中心に日本セグメント売上高が前期比6.2%増の40,354百万円に拡大し、ブランド力の持続性を示した。
インドネシア・中国・日本の3製造拠点に加え、ASEAN・東アジア計11カ国に販売子会社を展開。2025年3月期の海外その他セグメント売上高は22,398百万円(前期比9.2%増)、マレーシア単独で8,895百万円の販売基盤を持つ。
1958年のフィリピン進出以来60年超の海外事業経験が参入障壁を形成している。
2025年3月期末の純資産合計は76,673百万円、総資産97,492百万円に対し自己資本比率は約78%超の水準。有利子負債依存度が低く、手元現金23,810百万円を保有。金融機関とのコミットメントライン設定により月商の3か月分以上の資金を常時確保できる体制を構築している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2026年3月期第3四半期累計(2025年4月〜12月)の売上高は59,192百万円(前年同四半期比3.6%増)、営業利益は2,891百万円(同116.4%増)、経常利益は3,680百万円(同71.0%増)、親会社株主帰属四半期純利益は2,122百万円(同16.6%増)。過去5期の年間実績では、2022期に営業損失2,308百万円まで悪化した後、2023期以降は回復基調にあったが2025期は営業利益1,028百万円と再び低水準となっていた。
今期は売上総利益率の改善(売上原価31,526百万円、前年同四半期32,745百万円から大幅減少)とインドネシアの黒字転換が重なり、営業利益は前年同四半期の2倍超に拡大。外部要因として円高・アジア通貨安による為替換算調整勘定の悪化が包括利益を圧迫しているが、事業実態ベースの収益改善は明確。
通期業績予想(売上高78,600百万円、営業利益2,700百万円)は変更なし。
成長戦略
VISION2027実現へ「成長基盤構築期」:日本・インドネシア収益改善とASEAN量的成長の同時推進
原材料コストダウン・包材開発の抜本的見直し(MP-14構造改革)により原価率を改善。PIXYブランドおよびギャツビーブランドの販売回復と合わせ、2026年3月期第3四半期累計で営業利益294百万円の黒字転換を達成。前年同四半期の1,317百万円の営業損失から劇的な改善を実現した。
「ルシード」ブランドの好調継続と原価率改善により、日本セグメントの2026年3月期第3四半期累計営業利益は1,553百万円(前年同四半期比12.0%増)。D2CブランドAono・HOLIDEAによるEC流通での新規顧客接点拡大も推進中。
マレーシア・タイ等ASEAN各国の現地法人・関連会社を通じた販売基盤拡大を推進。2026年3月期第3四半期累計では販売費増加により海外その他セグメントの営業利益が前年同四半期比19.5%減と減益となっており、投資フェーズにある。
市場環境として、ASEANの人口増加・経済成長が中長期的な量的成長機会を提供している。
最終更新: 2026年7月17日

