先端医療技術の陳腐化リスク
再生・細胞医療分野では技術革新が急速に進んでおり、当社の基盤技術であるバイオ3Dプリンティング技術(三次元細胞積層技術)が将来的に陳腐化する可能性がある。また、現時点では想定できない副作用等の安全上の課題が顕在化する可能性や、世界情勢に起因する原材料調達の不安定化による製品供給困難のリスクも存在する。当社はパートナー企業・大学・公的研究機関と連携し、技術的優位性を担保する先端技術の継続的開発に注力している。
製品開発の長期化・遅延リスク
再生医療等製品の開発は製品化まで長期間を要し、臨床試験の必要症例確保の困難や医療機関側の事情、規制当局による追加データ要求等により開発が遅延する可能性がある。開発期間の長期化は研究開発費の累積による業績圧迫と追加資金調達の必要性をもたらす。当社はPMDAとの事前相談を通じて臨床試験計画を慎重に立案し、複数パイプラインを並行開発することでリスク分散を図っている。
製造・販売体制構築の遅延リスク
再生医療等製品の社会実装には多種多様な高度専門的技術の統合が必要であり、製造方法の確立における予期せぬ技術的課題や製造体制の構築・維持困難が生じる可能性がある。販売面においても、法規制変更・市場環境変化・パートナー企業との合意形成遅延等により販売・流通体制の整備が計画通りに進まないリスクがある。当社はパートナー企業との連携を通じて細胞の大量培養技術開発や商業生産技術の確立に向けた機械化・自動化を推進している。
サプライチェーン構築リスク
再生医療分野は現在進行形で市場が形成されている段階にあり、持続可能な産業として発展するには官庁・企業・業界全体が一体となった市場環境整備が必要で、製造原価低減・マーケティング活動・市販後調査体制の確立等に長期間・多額の資金投入が求められる。計画通りにインフラ整備やサプライチェーンの構築が進展しない場合、事業戦略・財政状態・経営成績に重大な影響を及ぼす可能性がある。当社は複数のパートナー企業と開発から製造・販売までを有機的に連携させるサプライチェーン構築を進めている。
法規制・薬事承認に関するリスク
再生医療等製品に関する法規制やガイドラインは継続的に見直される性質を有しており、より厳格な品質管理基準への適合要求や原材料の使用制限、想定通りの薬事承認が得られない可能性がある。また、世界的な医療費抑制の潮流の中で当社の想定を下回る保険償還価格となり収益性が抑制される可能性もある。当社は再生医療イノベーションフォーラム(FIRM)等の業界団体に加入し、規制動向を適時把握・対応できる体制整備に努めている。
競合・技術代替リスク
再生医療領域への本格参入企業は現時点では比較的少ないものの、今後参入を検討する企業が増加する可能性があり、競合他社が当社の知的財産権を上回る新技術を開発・先行上市した場合、共同研究開発・アライアンスの解消や将来ロイヤリティ等の利益減少が生じるリスクがある。当社は独占的実施権を保有する基盤特許と模倣困難な製造ノウハウの組み合わせにより参入障壁を形成しているが、競合品の登場を完全に否定することはできない。
資金繰り・資金調達リスク
当社は先行投資期において営業損失及び営業キャッシュ・フローのマイナスを継続する傾向にあり、事業進捗に伴い運転資金・研究開発投資・設備投資等の資金需要が増加することが予想される。金融市場の混乱や業績悪化・事業計画の大幅変更が生じた場合、エクイティ・ファイナンスや公的補助金等による資金調達が想定通りに進まなくなる可能性がある。また、増資等のエクイティ・ファイナンス実施時には発行済株式数の増加により1株当たりの株式価値が希薄化する可能性がある。
繰越欠損金・配当制限リスク
当社は研究開発活動を中心とした事業フェーズにあり、貸借対照表において利益剰余金のマイナス(繰越欠損金)を計上しており、開発が計画通りに進捗しない場合には当期純利益の計上時期が遅延し、株主への配当実施が可能となる時期が想定より後ろ倒しとなる可能性がある。また、将来収益化が達成され繰越欠損金による課税所得控除が受けられなくなった場合には通常税率に基づく法人税等が計上され、キャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性がある。当社は当面、内部留保の充実と研究開発資金の確保を優先する方針である。
知的財産権の喪失・侵害リスク
出願中の特許が最終的に登録に至らない可能性や、第三者が独自に同様・類似のノウハウを開発・取得する可能性があり、当社の技術的優位性が相対的に低下するリスクがある。当社は特許による独占権とノウハウによる秘匿化を組み合わせた知的財産戦略を採用し、継続的な新規・周辺特許の出願によりポートフォリオ拡充に努めているが、主要特許の存続期間満了後に類似製品が登場する可能性を完全には否定できない。
キーパーソン依存・人材確保リスク
当社は少数精鋭の組織体制を敷いており、高度な専門性を有する経営陣及び各部門のキーパーソンに事業活動が依存する側面がある。計画通りに人材確保・育成が進まない場合や主要な役職員が流出した場合には、事業展開や経営成績に影響を及ぼす可能性がある。当社は独自技術の継承・発展のため高度な専門性と豊富な経験を有する人材の確保と育成に継続的に努めている。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年4月27日

