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株式会社サイフューズ

4892東証グロース医薬品

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株式会社サイフューズ4892

事業内容

株式会社サイフューズは2010年創業。人工材料を一切使用せず、ヒト細胞のみから立体的な組織・臓器を作製する独自の「三次元細胞積層技術(バイオ3Dプリンティング)」を基盤技術として保有する再生医療ベンチャーである。

事業領域は①再生医療領域(末梢神経・骨軟骨・血管再生等の再生医療等製品パイプライン開発)、②創薬支援領域(ヒト3Dミニ肝臓®等の機能性細胞デバイスFCD®の開発・販売)、③デバイス領域(バイオ3Dプリンタ「regenova®」「S-PIKE®」等の開発・販売)の3領域で構成される。主要顧客は製薬企業・非臨床試験受託企業・大学・研究機関等。

2022年12月に東京証券取引所グロース市場に上場(証券コード:4892)、2025年12月に福岡証券取引所Q-Board市場に重複上場。

ビジネスモデル

短中期はバイオ3Dプリンタ・消耗品販売(デバイス領域)およびヒト3Dミニ肝臓®等の3D細胞製品販売・受託(創薬支援領域)によりベース収益を積み上げる。並行してAMED等公的機関からの助成金(2025期:101百万円)を研究開発費に充当し、損失を抑制する。

中長期的には末梢神経・骨軟骨・血管再生等の再生医療等製品の薬事承認取得・上市による大型収益化を目指す。製造・販売体制はパートナー企業(太陽ホールディングス、クラレ等)との共同開発コンソーシアムで構築する独自のアライアンス戦略を採用。

企業の強み

細胞のみで立体的な組織・臓器を作製する三次元細胞積層技術は、九州大学との独占ライセンス契約に基づく基本特許を保有。世界で初めて患者自身の細胞から製造した三次元神経導管を実際の患者へ移植することに成功し、米国特許(ヒト3Dミニ肝臓®)も取得済み。

末梢神経(京都大学・東京大学)、骨軟骨(慶應義塾大学・藤田医科大学)、血管(佐賀大学)、歯周(広島大学)等、複数の国立大学とAMED支援のもと並行開発を推進。太陽ホールディングス、クラレ、PHC、メディパルHD等の事業会社とも包括的パートナーシップを締結し、製造・販売体制を共同構築している。

AMED・NEDO・JST・経済産業省等から継続的に研究開発助成を獲得。2025期の助成金収入は101百万円(前期比132.1%増)に達し、営業外収益として損失幅縮小に貢献。創業以来、複数のAMED委託事業に採択され続けており、公的機関からの評価・信頼が確立されている。

エンヴァリスの着眼点

2026年第1四半期の売上高は28百万円(前年同期24百万円)と増収基調は維持しているが、通期予想278百万円に対する進捗率は約10.1%にとどまる。営業損失215百万円に対し売上高28百万円という構造は変わらず、再生医療等製品の薬事承認・上市なしには抜本的な収益改善は見込みにくい。

通期業績予想(売上高278百万円、営業損失1,081百万円)に変更はなく、損失拡大が続く見通し。

2026年第1四半期の営業損失は215百万円と前年同期(240百万円)から改善したが、経常損失は223百万円と前年同期(162百万円)から大幅に悪化した。主因は助成金収入が前年同期の81,596千円から6,821千円へ87.9%減少したことと、株式交付費8,080千円・支払利息5,637千円等の営業外費用増加。

補助金依存の収益構造の脆弱性が顕在化した四半期であり、今後の公的資金獲得動向が損益に直結する点に留意が必要。

2026年第1四半期末の現金及び預金は3,533百万円(前期末3,727百万円から193百万円減少)。短期借入金415百万円・1年内返済予定長期借入金310百万円・長期借入金513百万円の合計1,238百万円の有利子負債を抱えており、四半期224百万円ペースの純損失が継続すれば資金は年間約900百万円規模で減少する計算となる。

継続企業の前提に関する注記は該当なしだが、中期的な資金調達計画の透明性向上が投資家の安心感につながる。

成長戦略

再生医療等製品の薬事承認取得・上市を中長期目標に、ベース収益拡大と産学官連携開発を両輪で推進

京都大学医学部附属病院での医師主導治験で全対象患者の安全性・有効性データを取得済み。京都大学・太陽ホールディングス・太陽ファルマテックとともに企業治験開始に向けた準備を進めている。

AMED事業支援のもと京都大学・東京大学とともに治験届が受理され、2026年第1四半期に医師主導治験を開始。国際学術誌「PLOS One」「Cell Transplant」への研究成果発表も完了。

AMED橋渡し研究プログラムのもと慶應義塾大学病院・藤田医科大学病院と製造体制を整備し製造試験を実施。CReM TONOHANEコンソーシアム立ち上げにより社会実装基盤も構築中。

ヒト3Dミニ肝臓®疾患モデル・ヒト3Dミニ腸管の新製品追加によりラインナップを拡充。AMED・創薬基盤推進研究事業参画によりヒト3Dミニ肝臓®の標準的評価ツールとしてのポジション確立を目指す。

クラレとの業務資本提携締結、クラレ・ZACROS・千代田化工建設との4社共同開発(大量培養プロセス構築・プラットフォーム化)により再生医療の産業化・社会実装に向けた製造基盤を強化。

日立グローバルライフソリューションズ・MetaTech・Taiwan Hitachi Asia Pacificとの台湾協業、C2iTech(香港)との戦略的協業交渉を進め、アジア市場でのデバイス・技術普及を推進。

最終更新: 2026年7月17日