株式会社モダリス logo

株式会社モダリス

4883東証グロース医薬品

株式会社モダリス logo
株式会社モダリス4883

事業内容

株式会社モダリスは、独自のプラットフォーム技術「CRISPR-GNDM®技術」を核に、希少遺伝子疾患向け遺伝子治療薬の研究開発を行うバイオベンチャーである。同技術はCRISPR酵素の切断活性を不活化し、遺伝子の発現をオン・オフする「遺伝子スイッチ」として機能し、DNAを切断しない安全性の高いアプローチが特徴。

世界で約7,000種とされる希少疾患のうち95%に治療薬が存在しないという巨大なアンメットメディカルニーズを対象とし、先天性筋ジストロフィー1A型(LAMA2-CMD)、デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)、顔面肩甲上腕型筋ジストロフィー(FSHD)など8品目の自社パイプラインを保有する。米国マサチューセッツ州ウォルサム市に研究開発拠点を置き、博士研究者を中心とした国際的な研究体制を構築している。

東京証券取引所グロース市場上場。

ビジネスモデル

当社は「自社モデルパイプライン」と「協業モデルパイプライン」を組み合わせたハイブリッドモデルを採用する。自社モデルでは一定の開発段階まで自社資金で進めた後、製薬企業等へライセンスアウトし、契約一時金・開発マイルストン・ロイヤルティを受領する。

協業モデルではパートナーの資金で共同研究を行い、早期の契約一時金収入を獲得する。現時点では事業収益はゼロであり、新株予約権行使(2025年度1,364百万円)等の資本市場からの資金調達と外部助成金で研究開発費を賄っている段階にある。

企業の強み

CRISPR-GNDM®技術はCas9の切断活性を不活化し、遺伝子発現のオン・オフのみを制御する。通常のゲノム編集が伴う二重鎖切断によるがん化リスクやオフターゲット切断リスクを回避できる点が技術的差別化要因。可変部分がガイド核酸(約20塩基)のみであるため、疾患ごとの開発効率も高い。

MDL-101(LAMA2-CMD対象)は2024年9月に米国FDA希少小児疾患指定(RPDD)、同年10月に希少疾病用医薬品指定(ODD)を取得。IND enabling試験では疾患モデルマウスで対照群比較による明確な生存期間延長効果が確認されており、薬理学的有効性が一貫して支持されている。

MDL-201(DMD)では既存ベンチマーク薬剤比で良好な改善効果を確認。MDL-103(FSHD)ではXPRIZE財団から37,150千円、SOLVE FSHDから30,116千円の研究開発支援金を獲得し、全身投与でのDux4下流遺伝子発現抑制を確認。

外部機関からの資金・評価獲得が技術の客観的妥当性を裏付ける。

エンヴァリスの着眼点

2026年12月期第1四半期の営業損失は343百万円と前年同期(633百万円)比で約46%縮小し、コスト管理の改善は評価できる。しかしMDL-101のGLP毒性試験に関する追加検証・パイロット試験が継続中であり、IND申請時期は依然として不透明。

臨床移行の遅延が長期化するほど、競合他社との開発競争における相対的地位の低下リスクが高まる点に留意が必要。

2026年12月期通期業績予想は「合理的な算定が困難」として非開示。ライセンス契約一時金の有無で業績が大きく変動する事業特性上、予想開示が困難な点は理解できるが、投資家にとっては価値評価の基準が乏しい状況が続く。

外部環境として米国の医療・薬価政策の変化がバイオ創薬分野の投資マインドに影響を与えており、パートナリング交渉の進捗にも不確実性が残る。

行使価額修正条項付新株予約権の継続行使により、発行済株式数は2025年12月期末の86,674,098株から2026年4月末時点で96,334,098株へと約11%増加。資金調達手段として機能している一方、既存株主への希薄化圧力は継続的なリスク。

事業収益が発生しない限り新株予約権行使への依存が続く構造であり、MDL-101の臨床移行とパートナリング成立が希薄化圧力解消の鍵となる。

成長戦略

MDL-101の臨床移行を起点に複数パイプラインのライセンスアウトで収益化を目指す

先天性筋ジストロフィー1A型(LAMA2-CMD)を対象とするリードプログラム。GLP毒性試験の追加検証・パイロット試験を実施中。疾患モデルマウスでの生存期間延長効果は確認済み。治験実施医療機関の選定・調整も継続中。

筋強直性ジストロフィー1型を対象に、米国バイオテック企業との共同研究で前世代分子を上回る新規分子の構築に成功。動物モデルでの一貫した薬理効果を確認。2025年5月のASGCTで発表し専門家コミュニティから高い関心を獲得。

顔面肩甲上腕型筋ジストロフィーを対象にSOLVE FSHDと戦略的提携を締結(2025年6月公表)。研究開発支援金を受領しており、外部資金を活用した開発推進モデルを実現。

研究開発体制の適正化により研究開発費を前年同期比約49%削減。現金及び預金2,812百万円を維持しつつ、新株予約権行使による機動的な資金調達を継続。今後1年間の事業継続資金は確保済みと判断。

最終更新: 2026年7月17日