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株式会社フルキャストホールディングス

4848東証プライムサービス業

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事業内容

株式会社フルキャストホールディングスは、1992年創業の東証プライム上場企業。主力の「短期業務支援事業」では、アルバイト紹介・派遣・請負・BPO等の短期系人材サービスを多角的に展開し、グループ売上高の約8割を占める。

これに加え、通信商材販売代行・コールセンターを手掛ける「営業支援事業」、飲食チェーン経営・フランチャイズの「飲食事業」、公共施設・一般企業向け警備業務の「警備・その他事業」を擁する。2025年12月期の連結売上高は77,227百万円。

M&Aを積極活用しながら事業領域を拡充しており、2025年12月期だけでツクリックス・Nビジネス・Fiah等を新たに連結子会社化している。

ビジネスモデル

主力の短期業務支援事業では、顧客企業の業務量変動に合わせてタイムリーに人材を供給する「紹介」「派遣」「請負」「BPO」の4サービスを展開し、マッチング手数料・派遣料・請負料等を収益源とする。労働力人口減少下の人手不足需要を構造的な追い風として取り込みつつ、M&Aによる事業体の拡充でサービス領域を広げ、グループシナジーによる付加価値向上と収益拡大を図る。

株主還元は総還元性向50%を目標とし、ROE20%以上を企業価値向上の指標として掲げる資本効率重視の経営を実践している。

企業の強み

紹介・派遣・請負・BPOの4サービスを軸に、シニア・グローバル・不動産特化型など多様な専門子会社を擁する。2025年12月期の短期業務支援事業売上高は61,097百万円(前期比10.6%増)、セグメント利益は8,469百万円に達し、グループ全体の収益基盤を支えている。

2025年12月期だけでツクリックス・渋谷/田町/西新宿プロパティー・Nビジネス・Fiah等を連結子会社化。2026年1月にはエントリー、同年4月にはRGF社等の連結化を予定するなど、M&Aを通じた事業基盤の拡充を継続的に実行している。

配当と自己株式取得を組み合わせた総還元性向50%を目標として掲げ、2025年12月期は1株当たり63円の配当(前期比1円増配)を実施。自己株式消却等により純資産は32,654百万円に増加し、ROE20%以上を企業価値向上の目標指標として資本効率重視の経営を実践している。

エンヴァリスの着眼点

2026年12月期第1四半期の連結売上高は24,556百万円(前年同期比47.7%増)と大幅増収を達成した一方、連結営業利益は2,005百万円(前年同期比3.8%減)と減益。売上総利益率は前年同期の38.0%から32.2%へ低下しており、M&Aで取り込んだ新規連結子会社の原価率の高さや、その他事業の減益が全体利益を押し下げている。

増収を利益に結びつける収益構造の改善が課題。

短期借入金が前期末10,500百万円から13,000百万円へ2,500百万円増加し、支払利息も前年同期の3百万円から67百万円へ急増。六本木新事務所移転前の地代家賃等も営業外損失として計上されており、経常利益の押し下げ要因となっている。

M&A資金調達に伴う有利子負債の増加傾向が続く場合、金利環境の変化が財務コストに直接影響するリスクに留意が必要。

2026年12月期通期業績予想(売上高104,700百万円、営業利益8,700百万円)は修正なし。第1四半期の営業利益2,005百万円は通期予想8,700百万円の23.0%にとどまり、下期への偏重が示唆される。

通期純利益予想5,431百万円(前期比13.5%増)の達成には、第2四半期以降の利益率改善が不可欠。子会社の固定資産売却益285百万円という一時的な特別利益が第1四半期純利益を下支えした点も考慮が必要。

成長戦略

中期経営計画2029に基づきM&A・グループシナジー・海外展開で営業利益12,500百万円を目指す

㈱エントリー(2026年1月連結化)等、継続的なM&A実行により短期業務支援・HRテック・商品小売等の領域を拡充。2026年12月期第1四半期に連結範囲の重要な変更(新規1社)を実施済み。取得価額の配分が完了していない案件については暫定的な会計処理を適用中。

「派遣」「請負」を中心とした既存サービスの顧客需要取り込みに加え、㈱ビート・㈱エントリーの業績統合によりセグメント売上高18,520百万円(前年同期比52.7%増)・セグメント利益1,936百万円(同3.1%増)を達成。グループシナジーを活用した広告・ブランド認知拡大を継続推進。

2026年12月期第1四半期より報告セグメントを4区分から5区分(短期業務支援・飲食・HRテック・グローバル・長期業務支援・その他)に再編。M&Aによる事業追加を背景に適切な経営情報の開示区分・業績管理区分を整備し、グループ全体の生産性向上と利益最大化を図る。

HRテック事業は売上高1,053百万円(前年同期比26.9%増)と成長しているが、セグメント利益は270百万円(同19.0%減)と減益。㈱インプリ・㈱ヘイフィールドの収益改善が課題。

グローバル・長期業務支援事業は売上高10百万円(同18.7%減)・セグメント利益ほぼゼロと低迷しており、特定技能実習生案件の獲得強化が急務。

最終更新: 2026年7月17日