事業内容
株式会社ウェザーニューズは1986年設立の民間気象情報会社。「船乗りの命を守りたい。地球の未来も守りたい。」を企業理念に掲げ、気象・海象・地象・水象・宙象データを独自に収集・分析し、法人向け(BtoB)および個人向け(BtoS)に気象コンテンツサービスを提供する。
事業は大型船舶・港湾向けのSea Domain、航空・ヘリ向けのSky Domain、道路・鉄道・エネルギー向けのLand Domain、アプリ・SNS向けのInternet Domainの4領域で構成され、世界約50カ国に展開。グローバルセンター(日本)を中核に、オクラホマ・アムステルダム・コペンハーゲン・パリ・アテネ・マニラ・ヤンゴンの8都市で24時間365日の世界3極運営体制を整備している。
ビジネスモデル
売上高の95.7%(22,490百万円)をストック売上(継続的サービス対価)が占めるサブスクリプション型ビジネスモデル。企業・個人サポーターとの「Join & Share型」価値共創により独自観測ネットワークを構築し、独自予測モデルで生成した対応策コンテンツを各Domainの顧客に継続提供する。
運営・開発機能を日本のグローバルセンターに一元化することでコスト効率を高めつつ、各国の戦略的販売拠点(SSB)がローカルニーズに対応する。
企業の強み
2025年5月期のストック売上合計は22,490百万円で、総売上高23,505百万円の95.7%を占める。Sea・Sky・Land・Internet全Domainで継続課金型サービスを展開しており、売上の予見可能性が高く、景気変動に対する耐性を持つ収益構造を実現している。
第三者機関の調査で年間予報精度(適中率)において国内主要5サービス中3年連続1位を獲得。全国13,000カ所の独自観測網と1日約20万通のウェザーリポートを組み合わせたデータ収集体制は、競合が短期間で模倣困難な参入障壁を形成している。
2025年5月期にAIを活用した運営効率化により前期初から累計14,000時間/月の業務時間削減を実現。人件費増加幅の抑制とアウトソース費削減が寄与し、営業利益は4,517百万円(前期比38.1%増)、営業利益率は19.2%へと大幅に改善した。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022年5月期19,651百万円から2026年5月期24,479百万円へ5期連続増収(CAGR約5.6%)。営業利益は2024年5月期3,271百万円から2025年5月期4,517百万円(前期比38.1%増)、2026年5月期5,244百万円(同16.1%増)と急改善が続き、営業利益率は21.4%に到達。
AI活用による人件費削減(前期比減少)が利益改善の主因。経常利益は為替差損(前期90百万円)が消滅し為替差益(28百万円)に転じたことも寄与し前期比22.1%増の5,456百万円。
親会社株主帰属当期純利益は3,806百万円(同22.2%増)で過去最高を更新。現金及び現金同等物は18,825百万円と潤沢。
成長戦略
AI Fusion Company化・グローバル成長モデル確立・資本循環加速の三本柱で売上成長率10%超を目指す
各DomainでスケーラブルなSaaSプロダクトをリリースし、Land Domainではエネルギー・小売等の新市場開拓が進捗。2027年5月期はLand Domainで広告投資とカスタマーサクセス機能強化によるコアプロダクト群の拡販を計画。
Sea DomainではSeaNavigatorを軸とした高付加価値サービスの拡販を推進。
前中期経営計画で累計15,300時間/月の業務時間削減を達成し利益体質化が完了。新中期ビジョン2026ではプロダクト・予報モデル・オペレーション全てをAI前提で再定義し、全スタッフがAI融合型気象プロフェッショナル集団へ進化することを目指す。
AI化の成果指標として売上総利益率60%以上の実現を目標に設定。
欧州市場でのSea Domain新規顧客獲得・アップセルが牽引し2026年5月期欧州売上高は前期比11.0%増の2,512百万円。Sky DomainではアジアのSkyAviators拡販を継続(Sky Domain前期比15.5%増)。
顧客基盤×ドメイン×提供チャネルの相乗効果でグローバル展開を加速する方針。米州は前期比35.7%減と課題が残る。
盤石な財務基盤(自己資本比率84.5%、現金18,825百万円)を背景に、AI基盤・人材への戦略的投資と株主還元を加速。2026年5月期は記念配当を含む年間配当で配当性向99.1%を実現。2027年5月期予想配当は50円(配当性向58.3%)に正常化しつつ、「蓄積から循環へ」の資本戦略を推進。
最終更新: 2026年7月17日

