株式会社ACCESS logo

株式会社ACCESS

4813東証プライム情報通信業

株式会社ACCESS logo
株式会社ACCESS4813

事業内容

株式会社ACCESSは1984年設立の独立系研究開発型ソフトウェア企業。国内外の通信事業者・機器メーカー・一般企業を顧客に、IoTソリューション(国内DX需要対応)、組み込みブラウザ「NetFront® Browser」を核とするWebプラットフォーム、米国子会社IP Infusion Inc.が担うホワイトボックス向け統合Network OS「OcNOS®」の3セグメントを展開する。

連結子会社10社・持分法適用関連会社3社で構成され、日本・米国・欧州・アジアにグローバル拠点を持つ。2025年1月期の連結売上高は15,931百万円。

東京証券取引所プライム市場上場(証券コード:4813)。

ビジネスモデル

IoT事業では通信・クラウド・センシング技術をワンストップ提供するプロフェッショナルサービスが主軸。Webプラットフォーム事業ではデバイスメーカーへのブラウザ搭載によるロイヤリティ・ライセンス収入がストック収益を形成。

ネットワーク事業ではOcNOS®のライセンス販売・サポートに加え、ハードウェアバンドル提供も行う。研究開発費は2025年1月期に3,272百万円を投下し、製品競争力の維持・強化を継続的に図っている。

企業の強み

2025年1月期において、IoT事業のセグメント損益が前期△27百万円から156百万円へ、Webプラットフォーム事業が前期△106百万円から49百万円へとともに黒字転換。電子出版事業の一部譲渡による売上減をIoTプロフェッショナルサービスの拡大でカバーし、増収増益を実現した。

2025年1月期のネットワーク事業における受注高は前期比169.6%増、受注残高は前期比250.4%増と大型受注を獲得。Webプラットフォーム事業の受注残高も前期比261.4%増。売上計上に先行する受注指標の急拡大は、翌期以降の売上成長の先行指標として注目される。

2025年1月期末の現金及び現金同等物残高は10,559百万円。営業活動によるキャッシュ・フローは1,134百万円の増加と黒字を確保しており、2026年1月期に計画する製品開発投資1,394百万円を手元資金で賄える水準を維持している。

エンヴァリスの着眼点

2027年1月期第1四半期の増収(前年同四半期比18.0%増)はネットワーク事業の大型案件1件に大きく依存しており、IoT事業(同30.2%減)・Webプラットフォーム事業(同10.3%減)はいずれも減収。顧客基盤の分散が進まない限り、特定案件の有無で四半期業績が大きく変動するリスクが残存する。

通期業績予想(売上高23,000百万円、営業利益800百万円)の達成には後半への偏重が前提となっており、進捗管理が重要。

2025年8月27日付で東証より特別注意銘柄に指定され、指定から原則1年後(2026年8月頃)に内部管理体制の審査が行われる。審査で問題が認められた場合は原則上場廃止となる。

不適切会計は2018年1月期から複数年にわたり経営陣関与のもとで行われており、内部統制の実効的な整備・運用の確認が投資判断上の最重要事項。現時点で改善の進捗を客観的に検証できる情報は限定的。

当第1四半期においてIoT事業の一部案件で将来費用が増加する可能性が見込まれるとして費用を保守的に見積計上し、セグメント損失124百万円を計上した。この保守的見積が第2四半期以降の業績予想(第2四半期累計営業損失300百万円)に織り込まれているとされるが、費用増の規模・確度は不透明。

また違約金損失引当金が流動・固定合計で425百万円(前期末比313百万円増)に膨らんでおり、潜在的な損失計上リスクが顕在化しつつある点も注視が必要。

成長戦略

IoT深耕・Web収益安定化・ネットワーク事業のAIデータセンター需要取込みの3軸で通期黒字化を目指す

IP Infusion Inc.がCSR・光転送システム・ブロードバンドアグリゲーション等の多用途ホワイトボックスソリューションを展開し、大手ディストリビューター・グローバルSIerとの提携を通じて通信事業者・データセンター事業者への販路を拡大する。Q1で大型案件が寄与し売上高147%増・セグメント黒字を達成。

位置情報利活用・エネルギーマネジメント・生成AI関連のIoTプロフェッショナルサービスの引き合いを取り込み、顧客基盤の深耕と新規顧客獲得を推進する。Q1は前年大型案件の反動減で売上高30.2%減・セグメント損失124百万円となったが、顧客基盤自体は順調に成長と説明。

TV・放送および車載インフォテインメント向けにコンテンツ・動画配信システム・サービスプラットフォームの事業育成を図る。Q1は国内売上微減により売上高10.3%減・セグメント損失51百万円。概ね想定通りの進捗とされるが、黒字化には至っていない。

2025年8月の特別注意銘柄指定を受け、再発防止策の実施と内部管理体制の強化を推進する。2026年8月頃に東証による審査が予定されており、解除されない場合は原則上場廃止となる。ガバナンス改善の進捗が投資判断上の最重要事項。

最終更新: 2026年7月17日