事業内容
株式会社ACCESSは1984年設立の独立系研究開発型ソフトウェア企業。国内外の通信事業者・機器メーカー・一般企業を顧客に、IoTソリューション(国内DX需要対応)、組み込みブラウザ「NetFront® Browser」を核とするWebプラットフォーム、米国子会社IP Infusion Inc.が担うホワイトボックス向け統合Network OS「OcNOS®」の3セグメントを展開する。
連結子会社10社・持分法適用関連会社3社で構成され、日本・米国・欧州・アジアにグローバル拠点を持つ。2025年1月期の連結売上高は15,931百万円。
東京証券取引所プライム市場上場(証券コード:4813)。
ビジネスモデル
IoT事業では通信・クラウド・センシング技術をワンストップ提供するプロフェッショナルサービスが主軸。Webプラットフォーム事業ではデバイスメーカーへのブラウザ搭載によるロイヤリティ・ライセンス収入がストック収益を形成。
ネットワーク事業ではOcNOS®のライセンス販売・サポートに加え、ハードウェアバンドル提供も行う。研究開発費は2025年1月期に3,272百万円を投下し、製品競争力の維持・強化を継続的に図っている。
企業の強み
2025年1月期において、IoT事業のセグメント損益が前期△27百万円から156百万円へ、Webプラットフォーム事業が前期△106百万円から49百万円へとともに黒字転換。電子出版事業の一部譲渡による売上減をIoTプロフェッショナルサービスの拡大でカバーし、増収増益を実現した。
2025年1月期のネットワーク事業における受注高は前期比169.6%増、受注残高は前期比250.4%増と大型受注を獲得。Webプラットフォーム事業の受注残高も前期比261.4%増。売上計上に先行する受注指標の急拡大は、翌期以降の売上成長の先行指標として注目される。
2025年1月期末の現金及び現金同等物残高は10,559百万円。営業活動によるキャッシュ・フローは1,134百万円の増加と黒字を確保しており、2026年1月期に計画する製品開発投資1,394百万円を手元資金で賄える水準を維持している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2027年1月期第1四半期(2026年2月〜4月)の売上高は6,157百万円(前年同四半期比18.0%増)、営業損失は9百万円(前年同四半期は854百万円の損失)と大幅改善。経常利益は104百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は88百万円と四半期黒字を達成した。
改善の主因はネットワーク事業の大型案件寄与(売上高3,359百万円、前年比147%増)であり、IoT・Webの両事業は減収減益。過去5期の財務推移(2022期〜2026期)は売上高拡大基調ながら5期連続営業赤字が継続しており、通期黒字化(営業利益800百万円予想)の達成が構造転換の試金石となる。
外部環境としてAI・DX投資需要の堅調推移がネットワーク・IoT両事業の追い風となっている。
成長戦略
IoT深耕・Web収益安定化・ネットワーク事業のAIデータセンター需要取込みの3軸で通期黒字化を目指す
IP Infusion Inc.がCSR・光転送システム・ブロードバンドアグリゲーション等の多用途ホワイトボックスソリューションを展開し、大手ディストリビューター・グローバルSIerとの提携を通じて通信事業者・データセンター事業者への販路を拡大する。Q1で大型案件が寄与し売上高147%増・セグメント黒字を達成。
位置情報利活用・エネルギーマネジメント・生成AI関連のIoTプロフェッショナルサービスの引き合いを取り込み、顧客基盤の深耕と新規顧客獲得を推進する。Q1は前年大型案件の反動減で売上高30.2%減・セグメント損失124百万円となったが、顧客基盤自体は順調に成長と説明。
TV・放送および車載インフォテインメント向けにコンテンツ・動画配信システム・サービスプラットフォームの事業育成を図る。Q1は国内売上微減により売上高10.3%減・セグメント損失51百万円。概ね想定通りの進捗とされるが、黒字化には至っていない。
2025年8月の特別注意銘柄指定を受け、再発防止策の実施と内部管理体制の強化を推進する。2026年8月頃に東証による審査が予定されており、解除されない場合は原則上場廃止となる。ガバナンス改善の進捗が投資判断上の最重要事項。
最終更新: 2026年7月17日

