事業内容
パラカ株式会社は1997年設立、2004年東証マザーズ上場(現プライム市場)の時間貸駐車場専業企業。「日本の駐車場不足を解消し、快適なクルマ社会を実現する」を経営方針に掲げ、大都市圏を中心に全国展開する。
事業は土地オーナーから用地を賃借して運営する「賃借駐車場」、自社で用地を取得・保有して運営する「保有駐車場」、不動産賃貸・太陽光発電等の「その他」の3形態で構成される。令和7年9月末時点で2,598件48,232車室を運営し、新規開設件数・車室数・運営件数・運営車室数のいずれも過去最高を更新した。
伊藤忠商事(議決権所有割合22.0%)との資本業務提携により、不動産情報ネットワークの活用と新規案件開拓を推進している。
ビジネスモデル
賃借駐車場では土地オーナーへの賃料を支払い、時間貸し料金収入から賃料・機器リース料・運営管理費を差し引いた利益を得る。保有駐車場では自社で用地を取得するため解約リスクがなく、固定資産税等のみが主なコストとなり売上総利益率が高い。
令和7年9月期の保有駐車場売上総利益率は81.3%(売上高2,907百万円、売上総利益2,365百万円)に達する。車室残高を継続的に積み上げるストック型モデルであり、既存駐車場の機動的な料金変更による採算性向上も収益拡大の柱となっている。
企業の強み
同業他社に保有駐車場モデルの事業展開はほぼ存在しない。令和7年9月期の保有駐車場売上総利益は2,365百万円(売上総利益率81.3%)で、簿価残高39,696百万円の資産が「基盤収益」として機能する。外部環境悪化局面でも高い利益率で経営を下支えする構造を持つ。
令和7年9月期は338件11,246車室を新規開設(前期比約1.5倍)し、車室残高は前期末比19.3%増の48,232車室に達した。新規開設件数・車室数・運営件数・運営車室数の全指標で過去最高を更新。施設付帯駐車場案件24件6,073車室の開設がその牽引役となった。
令和3年8月に伊藤忠商事と資本業務提携を締結し、同社は令和7年9月末時点で議決権所有割合22.0%を保有。不動産用地情報の相互提供・共有、共同での不動産開発事業の検討・推進、グループ会社との連携等により、駐車場用地情報の拡大と大型施設付帯案件へのアクセスが強化されている。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
過去5期の売上高は11,761百万円(2021期)→17,630百万円(2025期)と一貫して増収を継続。2026年3月期中間期も売上高9,142百万円(前年同期比5.8%増)と増収基調を維持した。
しかし利益面では、賃借駐車場のイニシャルコスト上振れ、北日本エリアでの豪雪被害(売上ロス・除雪費増)、オフィス拡張・賃上げによる販管費増加(前年同期比13.2%増)、外部要因として金利上昇に伴う支払利息増加(前年同期比39百万円増の190百万円)が重なり、営業利益・経常利益・純利益のいずれも前年同期比で減益となった。通期予想は売上高18,600百万円(前期比5.5%増)、営業利益3,430百万円(同5.0%増)と増益を見込んでおり、修正は行われていない。
成長戦略
保有駐車場への積極投資と施設付帯案件拡大による基盤収益・車室残高の継続的積み上げ
人口動態等の指標を考慮しつつ保有駐車場用地の取得に注力。2026年3月期中間期に10件115車室の純増(3月末時点343件5,888車室稼働)を実現。土地残高は40,771百万円と前期末比1,024百万円増加。札幌市で第3四半期以降オープン予定の用地も取得済み。
不動産デベロッパー・仲介会社との業務提携を活かし、再開発案件や商業施設付帯駐車場案件を獲得。2026年3月期中間期に施設付帯駐車場(コンビニ付帯を除く)12件2,350車室を開設し、大型案件の取り込みを実現。
既存物件(開設から1年以上経過)の賃借駐車場において売上高6,483百万円(前年同期比6.5%増)、売上総利益1,249百万円(同7.1%増)を達成。市場環境として大都市圏での需給タイトな状況を背景に、料金変更を機動的に実施し収益性を改善。
北日本エリアでの当期開設物件売上高は前年同期比69%増と高成長。ただし原価は106%増と初期コスト負担が重く、豪雪リスクも顕在化。中長期的な車室数拡大と稼働安定化による収益貢献を見込む。
優秀な人材の採用・定着のため令和7年3月〜4月にオフィスの拡張リニューアルおよび給与の賃上げを実施。販管費増加要因となっているが、持続的成長に向けた組織基盤強化として位置づけられている。通期で1割程度の販管費増加を見込む。
最終更新: 2026年7月17日

