事業内容
オリコン株式会社は純粋持株会社として、連結子会社4社を通じて情報サービス事業を展開する。主力のコミュニケーション事業では、20年超の実績を持つ顧客満足度(CS)調査事業と、総合トレンドメディア「ORICON NEWS」を中心とするニュース配信・PV事業を運営する。
データサービス事業では音楽・映像・書籍のマーケティングデータを法人向けに提供し、広告事業では2024年10月に子会社化した㈱新旭を通じて広告企画制作・イベント運営を手掛ける。売上高に占める各セグメントの割合はコミュニケーション事業68.3%、広告事業20.7%、データサービス事業11.0%(2026年3月期)。
主要顧客は企業のマーケティング担当者、放送局・ECサイト、広告主など法人が中心。
ビジネスモデル
CS調査事業では「商標利用」「デジタルプロモーション(送客)」「データ販売」の3メニューで企業のマーケティング活動を支援し継続的な収益を得る。ニュース配信・PV事業ではバナー広告・タイアップ広告・外部メディアへのコンテンツ提供で広告収益を獲得する。
データサービス事業は法人向けデータ提供サービスで安定的なサブスクリプション型収益を確保。広告事業は広告企画制作・イベント運営で案件ベースの収益を積み上げる構造。
企業の強み
顧客満足度(CS)調査事業は20年以上にわたるデータ集計・分析ノウハウを蓄積。2026年3月期のコミュニケーション事業のセグメント利益率(のれん償却前)は62.3%に達し、商標利用・デジタルプロモーション(送客)の売上高は過去最高を更新。
新規契約先の順調な獲得が継続しており、参入障壁の高い事業基盤を形成している。
総合トレンドメディア「ORICON NEWS」はセッション数・バナー広告単価が前年比増加し、タイアップ広告も拡大。YouTubeチャンネル登録者数は2026年3月末時点で246万人を突破。
外部メディア向けニュース記事・動画コンテンツ提供も増収となり、2026年3月単月の売上高が過去最高を記録するなど、自社メディアの媒体価値が向上している。
2026年3月期末の自己資本比率は81.8%、現金及び預金から有利子負債を差し引いた正味現預金は4,417,262百万円(千円単位の原数値:4,417,262千円)。現金及び現金同等物残高は3,882百万円超を確保し、設備投資・M&A・株主還元を内部資金で賄える財務体質を維持している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022年3月期4,503百万円→2026年3月期6,320百万円と拡大基調。2026年3月期の28.6%増は株式会社新旭(広告事業)の通期連結取込(売上高1,302百万円)が主因。
営業利益は1,544百万円(同10.1%増)と増益を確保し、売上原価の増加(広告事業原価等)を吸収した。ただし特別損失にのれん減損損失368百万円・投資有価証券評価損25百万円を計上したことで税金等調整前純利益は1,207百万円(前期1,535百万円)に減少し、親会社株主帰属純利益は625百万円(同37.0%減)にとどまった。
ROEは18.3%から10.9%へ低下。2027年3月期はのれん償却負担消滅により純利益1,050百万円(同67.9%増)への大幅回復を会社は予想している。
成長戦略
CS調査深化・自社メディア強化・広告事業シナジー発揮による収益基盤の多様化
顧客満足度(CS)調査事業において商標利用・デジタルプロモーション(送客)の売上高が2026年3月期に過去最高を更新。新規契約先の順調な獲得を継続し、CS調査ブランドを活用した多層的な収益化を深化させる。
セッション数・バナー広告単価の増加とタイアップ広告の拡大により、2026年3月期3月単月の売上高が過去最高を記録。外部メディア向けニュース記事・動画コンテンツ提供も増収基調を維持し、メディア収益の継続的な拡大を図る。
2026年3月期にのれん全額(取得時491百万円)を減損処理し、2027年3月期以降の年間約101百万円のれん償却負担が消滅。大型スポーツイベント企画運営等の案件獲得を継続し、オリコングループとのシナジーを発揮しながら連結利益への貢献を拡大する。
2024年11月にモバイル事業から撤退し、収益性の高いコミュニケーション事業・データサービス事業・広告事業への経営資源集中を推進。今後も他事業の買収・資本提携等を含む事業ポートフォリオの見直しを継続する方針を表明している。
最終更新: 2026年7月19日

