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株式会社さくらケーシーエス

4761東証スタンダード情報通信業

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事業内容

株式会社さくらケーシーエスは1969年創業の独立系情報サービス会社で、三井住友フィナンシャルグループをその他の関係会社に持つ。金融関連部門(SMBCグループ向け)、公共関連部門(地方公共団体向け)、産業関連部門(一般事業法人向け)の3セグメントを展開し、システム構築・システム運用管理・その他情報サービス・システム機器販売を一気通貫で提供する。

主要顧客はSMBCグループ、富士通グループ、地方公共団体、一般事業法人であり、神戸本社を拠点に大阪・東京・姫路等に拠点を持つ。2026年3月期の連結売上高は23,790百万円。

ビジネスモデル

企画段階からシステム構築・機器販売・運用管理まで一貫して提供することで顧客との長期継続取引を実現する。収益の柱はソフトウェア受託開発(システム構築)であり、これにクラウド・BPO・ハウジング等のシステム運用管理、デジタル基盤構築等のその他情報サービス、機器販売を組み合わせる。

SMBCグループとは営業取引に加え資金取引も行う緊密な関係にあり、安定的な受注基盤を形成している。

企業の強み

三井住友フィナンシャルグループをその他の関係会社に持ち、SMBCグループとは営業取引・資金取引の両面で緊密な関係を維持する。2026年3月期の三井住友銀行向け販売高は3,158百万円(売上高比13.3%)、日本総合研究所向けは2,064百万円(同8.7%)に達し、金融関連部門の受注残高は2,850百万円(前期比118.7%)と高水準を維持している。

2026年3月期は全セグメントで増収増益を達成し、3期連続で上場来最高益を更新した。営業利益は2022年3月期819百万円から2026年3月期1,404百万円へ5年間で71%増加。

品質管理部による「見積検討会」やシステム案件協議会を通じた不採算案件抑制の仕組みが収益性向上に寄与しており、ROEは6.0%と株主資本コストを上回る水準に達した。

公共関連部門では自治体情報システム標準化案件が順調に進捗し、2026年3月期のセグメント利益は前期比21.3%増の1,386百万円、受注残高は前期比133.2%の741百万円を確保。産業関連部門ではSAPビジネスへの積極的なリソース投入によりシステム構築が拡大し、セグメント売上高10,107百万円・利益率20.3%を達成している。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期の売上高は23,790百万円(前期比+5.6%)、営業利益は1,404百万円(同+1.9%)と増収増益を達成したが、売上総利益率は27.8%(前期27.7%)とほぼ横ばいにとどまり、販管費が4,876百万円→5,450百万円(+11.8%)と大幅増加したことで営業利益率は6.1%→5.9%へ微低下。採用活動強化・給与ベースアップ・生成AI研究開発等の先行投資が利益率の上昇を抑制しており、新中期経営計画の2029年3月期営業利益率6.8%目標達成には投資効果の顕在化が不可欠。

公共関連部門は自治体情報システム標準化案件の進捗により2026年3月期セグメント利益が前期比+21.3%と高成長を記録したが、標準化案件は政策主導の時限的需要であり、完了後の反動減リスクが存在する。一方、金融関連部門ではSMBCグループ向け売上比率が上昇しており、同グループのIT投資方針変更や内製化推進が業績に与える影響が拡大している。

外部環境として、DX推進・AI投資拡大は追い風だが、IT人材不足による人件費上昇圧力は業界全体の課題として継続する見込み。

2026年3月期のROEは6.0%(前期5.9%)と株主資本コストを上回る水準に改善したが、PBRは依然1倍を下回る状態が続いている。新中期経営計画では2031年度ROE8.0%達成を目安に100億円規模の成長投資を計画し、配当性向50〜60%・DOE3.5〜4.0%の株主還元強化と自己株式取得(2026年5月13日取締役会決議)を組み合わせてPBR1倍以上への引き上げを目指す。

ただし、2027年3月期の当期純利益予想は1,230百万円(前期比+0.5%)と成長鈍化が見込まれており、投資先行期における利益成長の確認が株価評価の焦点となる。

成長戦略

新中期経営計画でROE8%・PBR1倍超を目指し100億円規模の成長投資を推進

2029年3月期に売上高28,000百万円(CAGR5.6%)・営業利益1,900百万円(CAGR10.6%)・ROE6.4%を目標に設定。2031年度ROE8.0%達成を見据え、100億円規模の積極的な成長投資を計画。

前中期経営計画(2023〜2026年3月期)では当初目標の営業利益920百万円に対し実績1,404百万円と大幅超過達成。

SMBCグループを中心とするIT投資継続を背景に、2027年3月期も金融関連部門の売上拡大を見込む。受注残高2,850百万円(前期比+18.7%)が積み上がっており、情報系システムに加えシステム基盤構築案件への取り組み強化による業務領域拡大を推進。

本格化した自治体情報システム標準化の商談継続を見込み、2027年3月期も公共関連部門の増収を計画。機器更改案件によるシステム機器販売(2026年3月期前期比+22.4%)も継続的な収益貢献が期待される。受注残高741百万円(前期比+33.2%)が次期売上を下支え。

生成AIを始めとした研究開発投資と新データセンター関連の収益獲得に向けた先行投資を2027年3月期に増加させる計画。短期的には販管費増加要因となるが、中長期的な競争力強化と新規収益源の確立を目指す。

配当性向を従来の30〜40%から50〜60%水準へ引き上げ(2027年3月期予想年間配当62円、配当性向56.5%)、DOE3.5〜4.0%を経営指標に設定。自己株式取得(2026年5月13日取締役会決議)と譲渡制限付株式報酬制度の導入も組み合わせ、PBR1倍以上への引き上げを目指す。

最終更新: 2026年7月19日