事業内容
株式会社ダイサンは1975年創業、1980年にクサビ式低層用仮設足場「ビケ足場®」を開発した仮設足場の専業メーカー兼施工会社。国内では大手ハウスメーカーを主要顧客とする施工サービス事業(売上高7,669百万円)と建築金物・仮設機材の製商品販売事業(同1,009百万円)を展開し、シンガポール子会社Mirador Building Contractor Pte. Ltd.を通じた海外事業(同2,399百万円)も加え、2026年4月期の連結売上高は11,139百万円。
製品企画・開発・生産から施工・レンタルまで一貫して手掛ける垂直統合型の事業構造を持つ。
ビジネスモデル
自社開発のビケ足場®部材を製造し、大手ハウスメーカー向けに施工付きで提供する「施工サービス」と、外部足場施工業者向けに部材を販売・レンタルする「製商品販売」を組み合わせる。施工サービスは人材(施工スタッフ)が主要資産であり、適正価格受注と施工力拡充が収益の鍵。
レンタルサービスは資材価格高止まりを背景に需要が継続し、顧客接点の維持・拡大にも機能する。海外ではシンガポールのプラント向け足場・付帯工事で高い粗利率(31.5%)を確保している。
企業の強み
1980年に自社開発したビケ足場®は仮設工業会認定品であり、製品企画・設計・製造から施工・レンタルまでを一社で完結する垂直統合モデルを構築。施工能力は1,306千平方メートル(前期比109.0%)に拡大しており、部材供給力と施工体制の両面で競合他社が短期間で模倣困難な優位性を持つ。
施工サービス事業の主要顧客は大手ハウスメーカーであり、住宅着工戸数が全体で大幅減少する環境下でも前年同期並みの受注水準を維持。既存顧客へのシェア拡大と適正価格受注推進により、2026年4月期の施工サービス売上高は前期比6.0%増の7,669百万円を達成した。
日本人および特定技能外国人の施工スタッフの採用・育成を積極的に推進した結果、2026年4月期末時点の在籍人数は過去10年間で最多となった。特定技能外国人をチーフ(職長)に育成する独自プログラムを整備しており、施工体制の拡充と早期戦力化を同時に実現している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022年4月期9,700百万円→2026年4月期11,139百万円と緩やかな拡大基調を維持。営業利益は2022・2023年4月期に赤字を計上した後、2024年4月期56百万円→2025年4月期371百万円と急回復したが、2026年4月期は268百万円と再び減少に転じた。
外部要因として住宅着工戸数の大幅減少(持家・賃家・分譲いずれも12〜13%減)が製商品販売事業の売上を14.5%押し下げた。一方、施工サービス事業は大手ハウスメーカー向けシェア拡大で6.0%増収を確保。
営業利益率は3.4%(2025年4月期)から2.4%(2026年4月期)へ低下し、今後の受注拡大を見据えた人件費先行投資が利益率改善の制約要因となっている。2027年4月期は売上高12,000百万円・営業利益280百万円・当期純利益130百万円を予想。
成長戦略
第4次中期経営計画「Reborn」でコア深化・海外M&A・人材育成の3軸を同時推進
大手ハウスメーカー向けに適正価格での受注交渉を継続し収益性向上を図るとともに、既存顧客へのシェア拡大と新規顧客獲得により受注基盤を拡充。2026年4月期に施工サービス事業売上高7,669百万円(前期比6.0%増)を達成し、着工戸数減少局面でも増収を実現した。
特定技能外国人を職長レベルに育成し海外人材の早期戦力化を図ることで、受注拡大に対応できる施工体制を構築。インドネシア合弁会社PT DAISAN MINORI INDONESIAが開設したYUZURU DRIVING SCHOOLで日本式自動車教習・日本語教育・安全教育を通じた人材育成にも取り組む。
2026年4月21日に249百万円でPenguin Engineering & Construction Pte. Ltd.の全株式を取得。大手石油化学プラント向けエンジニアリング事業(配管・溶接・メカニカル等)を取り込み、既存子会社Mirador Building Contractor及びGolden Light House Engineeringとのシナジーにより材工一式での受注拡大を推進する。
資材価格高止まりによるレンタル需要の高まりを活用して新規顧客を獲得し、継続利用顧客への部材購入切り替え提案を進めることで足場部材販売量の増加を図る。付帯商材・サービスの積極的拡販も並行して推進。2026年4月期は市況の影響で売上高1,009百万円(前期比14.5%減)と苦戦。
海外事業を中心にデジタル技術を活用した管理業務の効率化に取り組み、固定費抑制と収益性確保を図る。インドネシアのデジタル事業におけるSES・受託開発の拡大も推進し、人手不足が深刻化する業界への貢献と当社グループの持続的成長を目指す。
最終更新: 2026年7月19日

