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日本ラッド株式会社

4736東証スタンダード情報通信業

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事業内容

日本ラッド株式会社は1971年創業のITソリューションプロバイダーで、東京証券取引所スタンダード市場に上場。エンタープライズソリューション事業(受託開発・パッケージ販売・クラウド・AI)とIoTインテグレーション事業(医療・車載・組込み・映像・IoTプラットフォーム)の2セグメントを展開する。

主要顧客は製造業・公共・医療機関等の幅広い業種に及び、台湾の産業用コンピュータ大手Advantech社との資本業務提携を通じてIoT・AI分野での競争力強化を図っている。2025年7月には子会社One's Houseを連結化し、東海・名古屋地域への事業拡大も開始した。

ビジネスモデル

エンタープライズソリューション事業では受託開発・技術者派遣・パッケージ販売・クラウドサービスにより安定収益を確保。IoTインテグレーション事業ではハードウェア起点のシステム設計・製造・導入・保守に加え、自社IoTプラットフォーム「Dereva」「konekti」のサブスクリプション型展開を推進。

中期経営計画(2024〜2027年)では「人からアセットで稼ぐ」構造転換を掲げ、蓄積ノウハウのプロダクト化による高付加価値・高収益体質への移行を目指している。

企業の強み

1971年創業以来、警視庁交通管制・通信指令システム等の大規模SIを手掛け、製造業・公共・医療・金融など幅広い業種に顧客基盤を持つ。第一環境株式会社への販売実績が売上高の14.9%を占めるなど、長期継続取引関係を構築している。

組込み・車載・船舶・映像・医療など多領域のハードウェア技術とソフトウェア開発力を併せ持つ。2018年に台湾上場の産業用コンピュータ大手Advantech社と資本業務提携を締結し、IoT・AI分野での製品調達・共同提案体制を確立している。

2026年3月期末の自己資本比率は71.27%、現金及び預金は1,962百万円。主要取引銀行4行との当座貸越契約800百万円(全額未使用)を保有し、M&A・プロダクト開発等の戦略投資に充当可能な財務余力を維持している。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期は個別ベースで売上高4,032百万円(前期比▲7.4%)、営業利益178百万円(同▲44.0%)、当期純利益181百万円(同▲56.4%)と大幅な減益。前期(2025年3月期)は個別営業利益318百万円・純利益417百万円と高水準だったが、特定顧客の大型案件完納による売上剥落と技術者の配置転換コストが重なった。

連結化によるOne's House(6カ月分損益)の取り込みで連結売上高4,131百万円を確保したものの、実態的な収益力は前期比で大きく後退している点に留意が必要。

2027年3月期連結業績予想は売上高4,340百万円(前期比+5.0%)、営業利益175百万円(同+3.1%)、純利益165百万円(同+0.0%)と低成長を見込む。既存レポートで示されていた中計目標(売上高4,210百万円・営業利益295百万円)と比較すると、売上高は上回るものの営業利益は大幅に下回る水準。

プロダクトアセット化への投資継続と人材育成コストが利益を圧迫する構図が続く見通しであり、収益構造転換の成果が数値に表れるまでの時間軸を慎重に見極める必要がある。

営業活動によるキャッシュ・フローは164百万円と当期純利益164百万円とほぼ一致するが、法人税等支払額161百万円が重く、退職給付に係る負債の減少(▲82百万円)も下押し要因。投資CFは▲329百万円で、うち子会社株式取得231百万円・無形固定資産取得78百万円が主因。

外部環境として中東情勢緊迫によるIT投資判断の慎重化リスクが顕在化しており、新規案件の引き合い増加が実際の受注・売上に転換するかどうかが2027年3月期の業績達成の鍵となる。

成長戦略

プロダクトアセットベースへの収益構造転換とAI駆動開発・M&Aによる事業拡大

2024〜2027年の中期経営計画第1フェーズとして、SI・IoT分野のノウハウをプロダクト化し、データハンドラー/データアセンブラー企業への進化を目指す。Dereva・konektiのプロモーション展開強化により新規案件引き合いが急増しており、既存顧客リピート販売も増加。

ただし収益への本格寄与は道半ば。

生成AIやAI支援ツールを開発生産性向上・新サービス創出の補助技術として段階的に活用。AIそのものを売るのではなく、顧客業務を変革するDX・プロダクトの競争力源泉とすることに注力。2027年3月期はAI活用開発強化と人員育成・技術力向上を継続する計画。

2025年7月24日付でOne's Houseの全株式を取得(取得対価231百万円)し、2026年3月期より連結化。同社の決算日(1月31日)の関係で当期は6カ月分の損益のみ連結。

グループ管理体制の整備を進めつつ、中期的な成長に向けた新プロダクト・プラットフォームの機能強化とエッジプロダクトの開発投資も継続する計画。

最終更新: 2026年7月19日