事業内容
株式会社オービックビジネスコンサルタント(OBC)は、1980年創業の国内中堅・中小企業向け基幹業務ソフトウェアの専業メーカーである。主力製品「奉行シリーズ」は会計・人事・給与等の基幹業務をカバーするクラウドSaaS(奉行クラウド・奉行V ERPクラウド・奉行クラウドEdge)として提供され、パートナー企業を通じた間接販売モデルで全国展開している。
主要顧客は国内中堅・中規模・小規模企業であり、法制度改正への100%準拠を強みとした高い信頼性と、AIエージェントサービスを組み合わせたAX(AIトランスフォーメーション)支援も展開している。東証プライム上場。
ビジネスモデル
収益はクラウドサービス(サブスクリプション型)と関連製品・保守サービスで構成される。2026年3月期のクラウド売上は31,351百万円(前期比20.8%増)と全体の61.0%超を占め、ストック型収益が拡大中である。
販売はパートナー企業経由の間接販売モデルを採用し、設備投資を最小化しながら高い営業利益率(45.9%)・経常利益率(49.1%)を維持している。資金需要はすべて内部資金で賄い、無借金経営を継続している。
企業の強み
「日経コンピュータ 顧客満足度調査2025-2026」ERP部門で7年連続・通算18回目の第1位、人事・HRテックソフト部門でも第1位を獲得。パートナー満足度調査でも基幹業務ソフト部門で6年連続・通算14回目の第1位を受賞しており、顧客・パートナー双方から高い評価を継続的に獲得している。
2026年3月期の売上高営業利益率は45.9%、経常利益率は49.1%と業界屈指の高収益体質を維持している。設備投資が軽微なアセットライト型事業構造に加え、クラウドSaaSへの移行によるストック収益拡大が利益率を支えており、自己資本比率76.7%・無借金経営と財務健全性も高い。
2025年7月に「奉行iクラウド」「奉行V ERPクラウド」「奉行クラウドEdge」が国産SaaS ERPとして初めてISMAPクラウドサービスリストに登録された。これにより行政機関を含む新規市場への販路拡大が可能となり、既存の民間中堅・中小企業市場に加えた顧客基盤の多様化が進んでいる。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022期34,758百万円→2026期51,401百万円と4年間で47.9%増加。2023期に一時減収があったものの、2024期以降は二桁成長が定着している。
2026期は売上高51,401百万円(前期比9.4%増)、営業利益23,581百万円(同8.4%増)、当期純利益18,132百万円(同12.0%増)と全指標で過去最高を更新。成長の主因はクラウドサービス収益の増加(前期比20.8%増)と新規顧客獲得。
外部環境として企業のDX推進・業務効率化需要が追い風となっている。営業利益率は45.9%と前期(46.3%)から若干低下したが、これは販管費の増加(研究開発費・広告宣伝費・人件費の積極投資)によるものであり、構造的な収益性の悪化ではない。
成長戦略
クラウドAI統合・新市場開拓・パートナー協業強化の三本柱で持続成長を追求
「奉行AIエージェント 新リース会計識別クラウド」「連結会計支援クラウド」等を提供開始。奉行シリーズが蓄積する制度準拠の高精度データ基盤をAIの精度向上に活用し、国内中堅・中小企業のAX(AIトランスフォーメーション)実現を支援する差別化戦略。パートナーとのAIエコシステム構築も推進中。
国産SaaS ERPとして初となる「奉行iクラウド」「奉行V ERPクラウド」「奉行クラウドEdge」のISMAP登録を完了。政府情報システムのセキュリティ評価制度への対応を契機として、行政市場をはじめとする従来未開拓の市場への展開を拡大し、販路および業績の拡大を目指す。
新デジタルコミュニケーションプラットフォーム「奉行LAND ユーザーコクピット」のサービス提供を開始。顧客・パートナー・OBCに散在していた情報を集約・可視化し、奉行クラウドの利便性向上と顧客定着率の強化を図る。解約率低下と追加サービス販売の促進が期待される。
「パートナーカンファレンス2025」を全国13会場で開催し、パートナー企業との協業強化とデジタル化支援提案を推進。間接販売モデルの強みを活かし、自社の営業コストを抑制しながら販売リーチを拡大する。広告宣伝費3,098百万円(前期比21.1%増)の積極投資も新規顧客獲得を後押し。
最終更新: 2026年7月19日

