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日本オラクル株式会社

4716東証スタンダード情報通信業

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事業内容

日本オラクル株式会社は、米国オラクル・コーポレーションを実質的な親会社とし、1985年設立・2000年東証上場のエンタープライズIT企業である。オラクル・インターナショナル・コーポレーションおよび日本オラクルインフォメーションシステムズ合同会社との販売代理店契約に基づき、データベース・ミドルウェア・ERPなどのソフトウェアライセンス、OCI(Oracle Cloud Infrastructure)を中心とするクラウドサービス、サーバー・ストレージ等のハードウェア、および導入支援・運用管理サービスを日本市場に提供する。

主要顧客は大手企業・官公庁・地方自治体から中堅中小企業まで幅広く、日本電気㈱が販売高の12.2%を占める最大顧客である。

ビジネスモデル

売上高に対する一定割合のロイヤルティを親会社グループに支払う販売代理店モデルを採用。収益の66.2%を占めるクラウドサービス&ライセンスサポートは高い契約更新率を維持し、ストック型の安定収益基盤を形成する。

これにクラウドライセンス(18.5%)、サービス(9.4%)、ハードウェア(5.9%)が加わる構成で、クラウドシフトに伴いサブスクリプション型収益の比率が年々拡大している。独自の研究開発は行わず、親会社の製品力を活用した販売・サービス提供に特化することで高い営業利益率を実現している。

企業の強み

2021期から2025期にかけて売上高は208,523百万円から263,510百万円へ、営業利益は70,904百万円から86,832百万円へ継続的に拡大。2025年5月期は売上高・営業利益・経常利益・当期純利益のすべてで過去最高を更新した。営業利益率は33.0%と高水準を維持している。

2025年5月期のクラウドサービス売上高は61,962百万円(前期比28.4%増)と高成長を継続。ライセンスサポートは112,438百万円(前期比2.7%増)と高い契約更新率に支えられた安定収益を維持。

両者を合わせたクラウドサービス&ライセンスサポートは174,400百万円(前期比10.5%増)と全社成長を牽引している。

OCIは政府情報システムのセキュリティ評価制度(ISMAP)に適合し、2022年10月にデジタル庁のガバメントクラウドに選定された。政府機関・地方自治体等のデジタル化推進に伴う中長期的な需要創出が見込まれ、競合他社との差別化要因となっている。

エンヴァリスの着眼点

クラウド売上高が34.3%増と牽引役として機能しているが、売上原価は156,738百万円(前期比10.3%増)、販管費は38,539百万円(同11.6%増)と売上高増加率(8.2%)を上回るペースで増加。営業利益率は31.5%と前期33.0%から1.5ポイント低下した。

クラウドビジネス拡大に伴うコスト先行が利益率を圧迫しており、規模拡大に伴うレバレッジ効果の発現時期が注目点となる。

2027年5月期の業績予想は売上高成長率6.0〜10.0%、1株当たり当期純利益525〜540円とレンジ形式で開示。下限と上限の乖離が大きく、クラウド需要の拡大ペースや大型案件の計上時期に不確実性があることを示唆する。

予想実効税率は31.6%。次期配当は未定であり、2026年5月期に実施した特別配当660円(普通配当198円と合計858円、配当性向173.0%)の再現可能性は低く、株主還元水準の正常化が見込まれる。

売上原価の大部分を占めるロイヤルティ費用は親会社の料率設定に依存しており、変更リスクが収益性に直結する。また、ソフトウェア・ライセンス売上高は47,618百万円(前期比2.1%減)と微減に転じており、クラウドへの移行加速に伴うライセンス販売の構造的縮小が進んでいる。

ハードウェアも15,048百万円(同3.5%減)と縮小傾向が続く。クラウド高成長がこれらの減少を補えるかが中期的な収益構造の鍵となる。

成長戦略

「AI Changes Everything」を新方針に、OCI・AI・ソブリンクラウドで基幹システム変革を加速

既存オンプレミス顧客のOracle Fusion Cloud Applicationsへのリフト&シフトを推進。東京・大阪データセンターの利用量は順調に増加し、クラウド売上高は83,184百万円(前期比34.3%増)と高成長を継続。2027年5月期も引き続き主要成長ドライバーとして位置付ける。

デジタル庁のガバメントクラウドに採用済みのOCIを活用し、政府機関・地方自治体のデジタル化および生成AI活用による業務効率化を支援。ISMAP適合により公共セクターへの参入障壁を確立しており、中長期的な需要基盤の構築が進行中。

日本企業(パートナー)から提供される日本初のソブリンクラウドをOracle Alloyで展開。地政学リスク・経済安全保障リスクへの対応としてデータ主権・運用主権要件に対応し、2027年5月期は展開拡大を図る。

2027年5月期の新方針「AI Changes Everything」のもと、Oracle AI Database・OCI・Oracle Fusion Applications・NetSuiteを統合したAIソリューションを提供。GPU環境・生成AIサービス・AIエージェントサービス・AI向けデータプラットフォームの提供を強化し、顧客の生産性向上・競争力強化を支援する。

クラウドパートナーとの協業強化およびNetSuiteを活用した中堅中小企業向けCloud ERP需要の取り込みを推進。組織再編を進めクラウドサービスを導入する企業の需要を堅調に取り込んでおり、2027年5月期も継続強化する方針。

最終更新: 2026年7月17日