事業内容
株式会社オービックは1968年創業の情報サービス企業で、主力の統合基幹業務システム「OBIC7シリーズ」を自社開発し、製造・流通・サービス・金融等の幅広い業種の大手・中堅企業に直接販売する。事業はシステムインテグレーション事業(ERP構築)、システムサポート事業(クラウド運用支援・保守)、オフィスオートメーション事業(OA機器販売)の3セグメントで構成される。
連結子会社1社・持分法適用関連会社2社(㈱オービックビジネスコンサルタント、㈱オービーシステム)を含むグループで事業を展開し、東京証券取引所プライム市場に上場している。
ビジネスモデル
OBIC7シリーズを自社開発・直接販売することで中間マージンを排除し、高い提案力と顧客満足度を実現する。システム構築(フロー収益)で顧客基盤を積み上げ、その後のクラウド運用支援・保守契約(ストック収益)へと転換する二段階構造が特徴。
2026年3月期のシステムサポート事業営業利益率は74.0%に達し、ストック収益の積み上がりが全社収益性を押し上げている。
企業の強み
2026年3月期の連結営業利益率は65.7%。自社開発・直接販売体制により外注コストや販売代理店マージンを排除し、システムサポート事業の営業利益率74.0%(営業利益52,896百万円)が全社収益性を牽引している。
4期連続で売上高・営業利益ともに二桁成長を達成しており、構造的な高収益体質が確認できる。
OBIC7シリーズは自社開発製品であり、導入コンサルティングからシステム構築・運用・情報提供まで当社グループ一貫体制(ワンストップ・ソリューション・サービス)で提供する。ビジネスモデル特許の登録・出願も進めており、競合他社が短期間で模倣困難な製販サービス一体体制を構築している。
自社運営のクラウドセンターを拠点二重化(BCP対策)で整備し、クラウドソリューションを安定提供する体制を確立している。2019年にSOC1 Type2、2023年にSOC2 Type2報告書を受領するなど第三者認証を取得済みであり、大手・中堅企業の基幹システム受託に必要な信頼性・セキュリティ水準を証明している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2022年3月期から2026年3月期にかけて売上高は89,476百万円→135,209百万円(5期間CAGR約10.9%)、営業利益は54,135百万円→88,823百万円(同CAGR約13.2%)と利益成長が売上成長を上回る。2026年3月期の増収率11.5%は前期8.6%から加速。
営業利益率は65.7%(前期64.6%)と改善継続。外部環境として企業のDX投資需要の高止まりが追い風となる一方、先行き不透明な景況感の中で投資判断に慎重さも見られる。
経常利益は持分法投資利益6,630百万円・受取配当金5,014百万円等の営業外収益が寄与し104,779百万円(前期比16.7%増)。2027年3月期会社予想は売上高148,700百万円(前期比10.0%増)、営業利益98,000百万円(同10.3%増)。
成長戦略
製販サービス一体体制・クラウド設備増強・制度対応需要取込みで大手中堅企業への深耕と新規開拓を推進
OBIC7シリーズのERP構築需要を製造・流通・サービス・金融等の幅広い業種で取り込む。2026年3月期はシステムインテグレーション事業の受注実績が55,213百万円(前期比9.0%増)と堅調に推移し、新規顧客基盤の拡大が確認されている。
自社運営クラウドセンターの設備増強を継続的に実施。2026年3月期の有形固定資産取得支出は2,219百万円。クラウドソリューションを中心としたシステムサポート事業売上高は前期比13.5%増と高成長を維持しており、設備投資の効果が業績に反映されている。
働き方改革・インボイス制度・電子帳簿保存法等の制度改定に対応したシステム更新需要を取り込む。制度対応需要はシステムサポート事業のリカーリング収益拡大にも寄与しており、2026年3月期のシステムサポート事業受注実績は81,110百万円(前期比14.7%増)と高成長を記録。
自社開発ERPの独自ビジネスモデルに関する特許の登録・出願を継続し、競合他社による模倣を防止。製販サービス一体体制の知的財産保護を通じて、高収益構造の持続性を担保する取組みを推進している。
最終更新: 2026年7月19日

