人権・コンプライアンス違反リスク
フジテレビジョンにおいて前期に人権・コンプライアンス事案が実際に顕在化し、広告収入の大幅減少により連結業績が減益となった。重大な人権侵害や法令違反が発生した場合、社会的信用の毀損・広告主離れ・業績への重大な影響が生じる。対応として2025年5月にグループ人権委員会を設置、同年7月にリスクポリシー委員会を設置し、グループ横断での監督体制を構築している。
広告収入依存と景気変動リスク
放送事業の売上高の多くはCM枠販売による広告収入で構成されており、景気悪化・大規模災害・感染症拡大等により国内総広告費が減少した場合、業績に負の影響が生じる。視聴率の低下もCM枠販売価格に直結するため、複合的なリスク要因となる。対応として多様な事業展開によるビジネス圏の拡張を図り、広告収入への過度な依存からの脱却を目指している。
デジタル化による競争環境変化
インターネット動画配信・音楽配信・動画広告の飛躍的拡大により、生活者のコンテンツ接触方法の多様化・細分化が加速し、既存メディアへの接触時間減少と媒体価値低下のリスクがある。フジテレビジョンを地上波広告収入中心のメディア企業から「コンテンツカンパニー」へ転換し、配信デジタル事業・映画など多様な収益機会を得る事業構造への抜本的改革を進める方針。コンテンツIPの開発・取得や海外マーケット進出も加速させる。
放送免許・認定取消リスク
当社は放送法に基づく認定放送持株会社として総務大臣の認定を受けており、グループ中核の放送事業は放送法・電波法に基づく放送免許または認定のもとで運営されている。法令要件への不適合や法令違反により認定・免許の取消しまたは再免許不取得となった場合、グループ業績に重大な負の影響を及ぼす可能性がある。要件・認定条件へのモニタリングとチェック体制を強化し、内部監査部門による定期的なコンプライアンス監査を実施している。
都市開発・観光事業の市況リスク
ビル事業・資産開発事業・住宅事業は国内不動産市況と連動しており、景気悪化時には空室発生・賃料水準下落・販売価格下落が生じる可能性がある。観光事業においてもインバウンドを含む旅行・観光需要の減少や国際情勢の変化による利用客減少リスクがある。一定の財務規律のもとでREITを活用した保有資産リスクの分散化や資産の開発・売却による保有資産の見直しでリスクをコントロールしている。
都市開発事業への外部資本導入リスク
サンケイビルを中核とする都市開発・観光事業への外部資本導入の検討を開始しており、最終的な導入形態等によっては当該事業が連結業績に与える影響度が大きく変動する可能性がある。現時点で実施時期は未定であり、具体的な検討が進行中である。本施策の速やかな実現を目指しているが、不確実性が残存している。
設備投資・投資の回収リスク
持続的成長のために適切な設備投資および投資を継続する方針であるが、投資額に見合う十分な利益を確保できない可能性がある。大型の出資・投資案件については経営会議への付議および取締役会での決議を含む複数のチェック体制を設けている。専門部局をメンバーとする会議体や専門部署が専門的見地から検討を進める仕組みを整備している。
大規模災害による事業継続リスク
大規模災害により放送機材・放送施設に障害が発生した場合、またはイベント・映画の興行中止、通信販売事業の商品調達・流通への被害、都市開発・観光事業の保有資産毀損等が発生した場合、業績に負の影響が生じる。バックアップ用放送設備や代替システムを備えているが、既存対応では対処しきれない自然災害が発生した場合は放送の長期停止リスクが想定される。年数回の安否確認訓練・BCP訓練を定期的に実施している。
個人情報漏洩・情報セキュリティリスク
視聴者情報・番組出演情報・通信販売顧客情報等のデータベースが外部から不正アクセスされた場合や個人情報が外部流出した場合、業績および社会的信用に負の影響が生じる。2024年11月にグループの「情報セキュリティ基本方針」を策定し、社内アクセス権限の設定等セキュリティ強化に取り組んでいる。
人材獲得・流出リスク
各事業を取り巻く環境の急速な変化に対応するスキルを持つ人材の獲得競争が激化する中、必要な人材を獲得できない場合や優秀な人材が流出した場合、業績に悪影響を及ぼす可能性がある。「Group Vision 2026-2030 Ver.1.0」においてIPバリューチェーン各領域の中核人材の獲得・育成を中心に2030年度までに累計150億円規模の人的資本投資を行う方針を掲げている。外部人材の積極採用・リスキリング推進・健康経営の推進にも注力している。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年7月19日

