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川崎地質株式会社

4673東証スタンダードサービス業

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川崎地質株式会社4673

事業内容

川崎地質株式会社は1951年創業、80年以上の歴史を持つ総合建設コンサルタント企業集団。地質調査・土質調査を中核に、環境・防災・海洋調査、測量、建設計画・設計、施工管理・工事まで幅広いサービスを提供する。

連結子会社の㈱ユニオン・コンサルタント(地質調査・測量設計)、関連会社の文化財調査コンサルタント㈱(微化石分析・文化財調査)、OHYA UNDERGROUND ENERGY㈱(地下水熱供給)を含む4社グループで構成。主要顧客は国土交通省・防衛省等の官公庁であり、2025年11月期の防衛省向け売上は3,923百万円(売上比30.9%)に達する。

東京証券取引所スタンダード市場上場。

ビジネスモデル

国土交通省・防衛省等の官公庁や民間事業者から地質調査・コンサルティング業務を受注し、完成基準または進捗基準で売上を計上する受注型ビジネスモデル。2025年11月期の受注高は13,188百万円、売上高は12,709百万円。

収益性改善に向けてコンサルティング業務比率を全体受注額の約28%まで引き上げており、原価率が業務全体比5〜7%低いコンサル業務の拡大が利益率向上に寄与している。

企業の強み

国内最大規模となる水深50m対応の海上鋼製櫓を保有し、SEP(自己昇降式台船)・大型船舶を駆使した大規模海上土質調査を実施。2025年11月期の防衛省向け売上は3,923百万円(売上比30.9%)と前期比約3倍に拡大。音波探査からボーリングまでワンストップで提供できる海洋調査体制を整備している。

1951年創業以来、北海道から九州・沖縄まで全国に支社・支店・事務所を展開。2022年12月に㈱ユニオン・コンサルタント(北海道)、2025年12月に㈱名桜土質測量設計(沖縄)を子会社化し、地域密着型のエリア戦略を継続的に強化している。

第6次中期経営計画(第75期〜第77期)の初年度である2025年11月期において、計画売上高10,800百万円に対し実績12,709百万円(達成率117.7%)、計画営業利益400百万円に対し実績666百万円(達成率166.5%)と計画を大幅に上回る業績を達成した。

エンヴァリスの着眼点

2026年11月期中間期の営業利益は1,121百万円(前年同期比294.3%増)と急拡大したが、通期予想は1,000百万円にとどまる。中間期だけで通期予想を上回る利益を計上しており、下期に利益が大幅に減少する見通しとなっている。

季節変動(第2・第4四半期集中)の影響を考慮しても、通期予想の保守性または下期の費用増加・売上減少リスクを投資家は精査する必要がある。

2026年11月期中間期の受注高は3,443百万円(前年同期比42.9%減)と大幅に落ち込んだ。会社側は前年同期の大型案件増額変更の反動と市場性・競争環境の変化を要因として説明しているが、受注残高の動向次第では2027年11月期以降の売上高に下押し圧力が生じる可能性がある。

外部要因として国土強靱化計画(2026~2030年度、おおむね20兆円強規模)が公共事業環境を下支えする一方、競争激化の影響を注視する必要がある。

2026年11月期中間期末の自己資本比率は62.7%(前期末43.9%)へ大幅改善し、純資産は5,895百万円(前期末比647百万円増)に拡大。短期借入金は2,000百万円の返済により1,120百万円まで圧縮された。

一方、営業CFは2,651百万円の大幅増加(売上債権の回収2,629百万円が主因)であり、売上債権の季節的な変動が資金繰りに影響する構造は継続している。配当は中間25円・期末予想95円(年間120円)と前期(145円)から減少する見通しである。

成長戦略

防衛・再エネ・M&Aの3軸で成長を加速し、コンサル業務比率向上で収益性を改善

2025年6月閣議決定の第1次国土強靱化実施中期計画(2026~2030年度、おおむね20兆円強規模)を背景に、自然災害・防災関連業務および道路・下水道等インフラメンテナンス業務を積極的に受注。公共事業環境の底堅い推移が期待される。

防衛省向け海上土質調査業務等、防衛力増強に係る地質調査業務を成長領域として位置づけ、全社員協力一致のもと取り組む。高度な専門性と実績が参入障壁となり、競合優位性を発揮できる分野。

洋上風力発電・CCS等の再生可能エネルギーや海洋資源開発関連業務を成長ドライバーとして推進。海洋調査における長年の技術蓄積を活かし、エネルギー転換需要を取り込む。

2026年11月期中間期に株式会社名桜土質測量設計を新規連結子会社化(取得支出93百万円)。地域密着型企業のM&Aにより技術・人材・地域ネットワークを拡充し、受注基盤を強化する。

付加価値の高いコンサルティング・設計業務の比率を高めることで売上原価率を低下させ、収益性を構造的に改善する。2026年11月期中間期の売上総利益率41.9%(前年同期26.6%)はその成果の一端を示している。

最終更新: 2026年7月17日