事業内容
株式会社ダスキンは1963年創業のフランチャイズ型生活サービス企業。訪販グループではマット・モップ等の環境衛生用品レンタル(クリーンサービス事業)を核に、ハウスクリーニング・家事代行・害虫駆除・介護用品レンタル等の多様なケアサービスを全国展開する。
フードグループでは1971年開始のミスタードーナツを主軸に、とんかつ・イタリアンレストランも運営。国内38子会社・4関連会社を擁し、台湾・マレーシア・中国・香港・シンガポール等アジアにも事業を広げる。
主要顧客は一般家庭と事業所の双方であり、フランチャイズ加盟店網を通じて全国的なサービス提供体制を構築している。
ビジネスモデル
訪販グループはフランチャイズ加盟店へのマット・モップ等のレンタルと、洗浄再生後の再供給サイクルで継続収益を得る。ケアサービスはロイヤルティ収入が主体。
フードグループはミスタードーナツ加盟店への原材料販売とロイヤルティ収入が収益源。直営・子会社店舗も補完的に運営する。
いずれもフランチャイズ本部として加盟店の売上拡大が自社収益に直結する構造であり、全国チェーン店お客様売上(2026年3月期466,795百万円)を最重要KPIとして管理している。
企業の強み
1963年創業以来、フランチャイズ方式で全国的な営業網を構築。2026年3月期の全国チェーン店お客様売上は466,795百万円に達し、訪販・フード・その他の全セグメントで前期比増加を達成。長期契約(訪販3年・ミスタードーナツ5年)による加盟店との継続的関係が顧客基盤の安定性を支えている。
2025年1月に事業開始55周年を迎えたミスタードーナツは、価格改定効果による客単価上昇と原価率改善が奏功し、2026年3月期のフードグループ営業利益は10,023百万円(営業利益率14.5%)と前期比17.1%増を達成。コラボ商品・周年企画等による集客力と、新規出店による稼働店舗数拡大が収益を牽引している。
45名体制の開発研究所(基礎・応用・ダストコントロール・ハイジーンコントロールの4部門)を保有し、2026年3月期の研究開発費は624百万円。2026年2月には測定技術が第三者機関NITEより国際規格準拠の認定を取得。
廃棄マットのケミカルリサイクル技術や軽量・高耐久モップ開発等、競合が模倣困難な独自技術を継続的に蓄積している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022年3月期163,210百万円から2026年3月期194,554百万円へ5期連続増収。営業利益は2024年3月期に5,084百万円まで落ち込んだ後、2025年3月期7,268百万円、2026年3月期8,748百万円と2期連続で大幅回復。
2026年3月期は全セグメント増収、フードグループの価格改定効果と持分法投資利益(2,114百万円)の増加が経常利益21.2%増(12,964百万円)を牽引した。一方、投資有価証券売却益が前期2,882百万円から1,444百万円に減少し、減損損失1,321百万円を計上したため、親会社株主帰属当期純利益は4.2%増の9,180百万円にとどまった。
外部要因として米国関税政策・中東情勢によるエネルギー・原材料コスト上昇リスクが先行き不透明感を高めている。
成長戦略
「Do-Connect」戦略のもと新化・進化・深化の三軸と経営基盤強化で2028年3月期ROE7%以上を目指す
鍵の駆けつけサービス「レスキューサービス事業」を2026年1月から加盟店稼働開始。2028年3月期までに全国100拠点以上の展開を目指す。訪販グループの新たな収益柱として周辺事業への「進化」を体現する施策。
上海市・浙江省・江蘇省・山東省を対象エリアとして、2027年3月期中に1店舗目のオープンを予定。その他アジア諸国への展開可能性も検討中。海外市場での新たな成長オプションとして位置づけ。
冷凍宅配弁当「nosh(ナッシュ)」を運営するナッシュ株式会社と2025年7月に資本業務提携契約を締結し発行済み株式の一部を取得。新たなサービス展開への検討を開始しており、食領域での「新化」を目指す。
訪販グループの基幹システム再構築を目指すとともに、各組織単位での業務改革推進人材の育成とデジタル技術を活用した業務プロセスの見直し・標準化・効率化を全社的に推進。人に過度に依存しない運営体制の構築を目指す。
政策保有株式の縮減を継続的に実施(2026年3月期も売却を実施)。意思決定プロセスの見直しと権限委譲を進め、KGI・KPIに基づく人事評価制度への移行を管理職から段階的に導入。資本効率改善とガバナンス向上を両立。
最終更新: 2026年7月19日

