事業内容
株式会社フォーカスシステムズは1977年設立の独立系システムインテグレーターで、東証プライム上場。官公庁・地方自治体向け社会インフラシステムを担う「公共関連事業」、法人向け基幹システム・ERP・インフラ構築の「エンタープライズ事業」、東名阪拠点で通信制御・組込み・AIソリューションを展開する「広域ソリューション事業」、インフラ・メインフレーム・IoT/セキュリティ自社製品を擁する「イノベーション事業」の4セグメントで構成。
NTTデータグループ・日本IBM(キンドリルジャパン)等を主要取引先とし、子会社1社・関連会社6社を含むグループ8社体制で事業を展開している。
ビジネスモデル
主収益源はソフトウェア開発・システム構築の受託および稼働後の運用・保守サービス。公共系は1988年以来のNTTデータグループとの長期取引関係に基づく安定受注が基盤。
民間系はERP(SAP・intra-mart)・インフラ・クラウド・RPA等の多技術対応力で顧客を獲得。全社方針として一次請け比率の向上と価格転嫁を推進し、外注コスト削減と単価改善により利益率を継続的に引き上げる構造を持つ。
企業の強み
1988年の取引開始以来、NTTデータグループとの関係を継続。2026年3月期においてNTTデータ・アイ向け売上高4,913百万円(構成比13.8%)、NTTデータ向け4,453百万円(同12.5%)と上位2社で全売上の26%超を占める安定受注基盤を形成。
公共系大規模システムで培った業務ノウハウが参入障壁として機能している。
公共・エンタープライズ・広域ソリューション・イノベーションの4セグメントが各々異なる顧客層・技術領域をカバー。2026年3月期の各セグメント売上高は10,875百万円・10,899百万円・5,781百万円・8,143百万円と分散しており、特定セグメントへの過度な依存を回避。
ERP(SAP・intra-mart)を同一部門で取り扱える稀有な組織体制も差別化要因となっている。
全社方針として推進する一次請け比率の向上と価格転嫁が奏功し、2026年3月期の営業利益は3,036百万円(前期比39.8%増)と過去最高を更新。営業利益率は2022年3月期の6.2%から2026年3月期の8.5%へ継続的に改善。
受注残高も全社合計9,951百万円(前期比28.2%増)と将来収益の可視性が高い。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022年3月期26,279百万円から2026年3月期35,699百万円へ5期連続増収。営業利益は同期間1,640百万円から3,036百万円へ約1.85倍に拡大し、特に2026年3月期は前期比+39.8%と加速した。
営業利益率は2022年3月期6.2%→2026年3月期8.5%へ継続改善。外部環境として、情報サービス業界全体のソフトウェア投資増加・政府DX推進・クラウド化需要の拡大が追い風として機能。
一方、IT人材獲得競争激化・賃金上昇という外部コスト圧力に対し、一次請け比率向上と価格転嫁で吸収した点が利益率改善の実態である。2027年3月期会社予想は売上高39,000百万円(+9.2%)、営業利益3,500百万円(+15.3%)。
成長戦略
DX・コンサル・M&Aで非連続成長、知能集約型SIerへの転換を「中期経営計画27-29」で推進
既存4セグメントにおける一次請け比率の向上、価格転嫁、プロジェクト管理の徹底を継続推進。2026年3月期に営業利益率8.5%・ROE15.9%を達成し「中期経営計画24-26」の全指標を達成。次期計画でも収益力強化を継続する。
DX戦略立案・RFP作成支援・インフラ運用コンサルティング・内製化支援等のコンサルティング事業を強化し、長期的パートナーシップを構築。「デジタル革新で顧客の変革を支える戦略パートナー」へのポジション転換を目指す。
3年間で85億円規模の成長投資を計画し、M&Aを活用した規模拡大と多様な収益源の確保を目指す。投資判断基準としてNPVプラス・IRRがハードルレートを上回ること・投下資金回収期間5年以内(原則)を設定。
AIを業務プロセス・サービス提供の双方に取り込み生産性と品質を向上。先端IT人材・プロジェクトマネージャー・コンサルタント等の専門人材確保・育成を最重要課題と位置付け、個々のキャリアに応じた能力開発支援を強化する。
2026年3月期は年間配当64円(配当性向41.1%)、自己株式480,000株(889百万円)を取得し資本コスト意識の経営を実践。2027年3月期は年間配当68円(配当性向41.4%予想)を計画。中期計画で35億円規模の株主還元を目指す。
最終更新: 2026年7月19日

