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株式会社フォーカスシステムズ

4662東証プライム情報通信業

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事業内容

株式会社フォーカスシステムズは1977年設立の独立系システムインテグレーターで、東証プライム上場。官公庁・地方自治体向け社会インフラシステムを担う「公共関連事業」、法人向け基幹システム・ERP・インフラ構築の「エンタープライズ事業」、東名阪拠点で通信制御・組込み・AIソリューションを展開する「広域ソリューション事業」、インフラ・メインフレーム・IoT/セキュリティ自社製品を擁する「イノベーション事業」の4セグメントで構成。

NTTデータグループ・日本IBM(キンドリルジャパン)等を主要取引先とし、子会社1社・関連会社6社を含むグループ8社体制で事業を展開している。

ビジネスモデル

主収益源はソフトウェア開発・システム構築の受託および稼働後の運用・保守サービス。公共系は1988年以来のNTTデータグループとの長期取引関係に基づく安定受注が基盤。

民間系はERP(SAP・intra-mart)・インフラ・クラウド・RPA等の多技術対応力で顧客を獲得。全社方針として一次請け比率の向上と価格転嫁を推進し、外注コスト削減と単価改善により利益率を継続的に引き上げる構造を持つ。

企業の強み

1988年の取引開始以来、NTTデータグループとの関係を継続。2026年3月期においてNTTデータ・アイ向け売上高4,913百万円(構成比13.8%)、NTTデータ向け4,453百万円(同12.5%)と上位2社で全売上の26%超を占める安定受注基盤を形成。

公共系大規模システムで培った業務ノウハウが参入障壁として機能している。

公共・エンタープライズ・広域ソリューション・イノベーションの4セグメントが各々異なる顧客層・技術領域をカバー。2026年3月期の各セグメント売上高は10,875百万円・10,899百万円・5,781百万円・8,143百万円と分散しており、特定セグメントへの過度な依存を回避。

ERP(SAP・intra-mart)を同一部門で取り扱える稀有な組織体制も差別化要因となっている。

全社方針として推進する一次請け比率の向上と価格転嫁が奏功し、2026年3月期の営業利益は3,036百万円(前期比39.8%増)と過去最高を更新。営業利益率は2022年3月期の6.2%から2026年3月期の8.5%へ継続的に改善。

受注残高も全社合計9,951百万円(前期比28.2%増)と将来収益の可視性が高い。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期は売上高35,699百万円(前期比+9.7%)に対し、営業利益3,036百万円(同+39.8%)、当期純利益2,333百万円(同+48.9%)と利益の伸びが売上を大きく上回った。営業利益率は8.5%と前期の6.7%から1.8ポイント改善し、ROEも15.9%へ急伸。

単なる増収ではなく、一次請け比率向上・価格転嫁・案件管理の徹底による収益構造の質的改善が確認できる。2027年3月期予想(営業利益3,500百万円、+15.3%)は保守的な印象もあり、上振れ余地を注視したい。

当事業年度における主要顧客上位3社向け売上高の比率は39.8%(前期40.0%)と依然高水準にあり、顧客の経営戦略転換やIT投資方針の変更が業績に直結するリスクは継続している。また、売上原価に占める外注費比率は約61.7%と高く、IT人材不足による調達コスト上昇や協力会社の品質管理リスクが収益を圧迫する可能性がある。

外部環境として、IT人材獲得競争の激化・賃金上昇が続く中、価格転嫁の継続可否が利益率維持の鍵となる。

新中期経営計画では3年間で85億円規模の成長投資(M&A活用含む)と35億円規模の株主還元(配当性向40%以上)を掲げ、「労働集約型」から「知能集約型」へのシフトを宣言した。2026年3月期は自己株式480,000株(889百万円)を取得し資本コスト意識の経営を実践。

時価ベースの自己資本比率は96.5%(前期77.7%)へ上昇し市場評価も改善している。一方、M&Aによるインオーガニック成長は実績が限定的であり、投資実行力と統合効果の発現が今後の評価軸となる。

成長戦略

DX・コンサル・M&Aで非連続成長、知能集約型SIerへの転換を「中期経営計画27-29」で推進

既存4セグメントにおける一次請け比率の向上、価格転嫁、プロジェクト管理の徹底を継続推進。2026年3月期に営業利益率8.5%・ROE15.9%を達成し「中期経営計画24-26」の全指標を達成。次期計画でも収益力強化を継続する。

DX戦略立案・RFP作成支援・インフラ運用コンサルティング・内製化支援等のコンサルティング事業を強化し、長期的パートナーシップを構築。「デジタル革新で顧客の変革を支える戦略パートナー」へのポジション転換を目指す。

3年間で85億円規模の成長投資を計画し、M&Aを活用した規模拡大と多様な収益源の確保を目指す。投資判断基準としてNPVプラス・IRRがハードルレートを上回ること・投下資金回収期間5年以内(原則)を設定。

AIを業務プロセス・サービス提供の双方に取り込み生産性と品質を向上。先端IT人材・プロジェクトマネージャー・コンサルタント等の専門人材確保・育成を最重要課題と位置付け、個々のキャリアに応じた能力開発支援を強化する。

2026年3月期は年間配当64円(配当性向41.1%)、自己株式480,000株(889百万円)を取得し資本コスト意識の経営を実践。2027年3月期は年間配当68円(配当性向41.4%予想)を計画。中期計画で35億円規模の株主還元を目指す。

最終更新: 2026年7月19日