事業内容
株式会社オリエンタルランドは1960年設立、1983年の東京ディズニーランド開業以来40年超にわたり舞浜エリアを拠点に事業を展開する。東京ディズニーランド・東京ディズニーシーの2パーク運営を中核とするテーマパーク事業が連結売上高・営業利益の8割超を占め、ディズニーホテル群を運営するホテル事業、イクスピアリ・ディズニーリゾートラインを運営するその他事業が補完する。
主要顧客は国内の幅広い年齢層に加え、インバウンド旅行客も拡大中。2026年3月期の連結売上高は704,539百万円と過去最高を更新した。
ビジネスモデル
ディズニー・エンタプライゼズ・インクとのライセンス契約(2051年まで)に基づきブランドと知的財産を活用し、入園チケット(アトラクション・ショー収入)、商品販売、飲食販売、ホテル宿泊の4収益源を組み合わせる。付加価値チケットやレベニューマネジメントによりゲスト1人当たり売上高を継続的に引き上げる構造で、2026年3月期のゲスト1人当たり売上高は過去最高水準を記録した。
企業の強み
東京ディズニーランド・東京ディズニーシーの運営ライセンスはいずれも2051年9月まで有効で、さらに5年×5回の延長条項を持つ。加えて都心近郊の舞浜エリアに広大な土地を自社所有しており、競合が短期間で模倣困難な参入障壁を形成している。
2026年3月期においてアトラクション・ショー収入289,547百万円、商品販売収入167,315百万円、飲食販売収入98,367百万円の全カテゴリーで前年比増を達成し、ゲスト1人当たり売上高は過去最高水準となった。付加価値チケットやレベニューマネジメントが収益単価を継続的に押し上げている。
2026年3月期のホテルセグメント売上高は119,049百万円、営業利益率30.9%と高水準。東京ディズニーシー・ファンタジースプリングスホテルの通期稼働により宿泊収入が前年比7.8%増加した。テーマパークとの一体的な体験設計が高稼働率と客室単価向上を支えている。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022期275,728百万円から2026期704,539百万円へと4年間で2.6倍に拡大したが、成長率は2023期75.2%→2024期28.0%→2025期9.8%→2026期3.7%と明確に鈍化している。営業利益は2025期172,111百万円をピークに2026期168,413百万円へ減少に転じた。
ファンタジースプリングス開業効果によるゲスト1人当たり売上高の向上が増収を支えた一方、賃金改定・メンテナンス費・システム費等のコスト増が利益を圧迫した。入園者数は27,534千人と前年比ほぼ横ばいであり、数量成長よりも単価向上に依存した構造となっている。
成長戦略
テーマパーク継続投資・ホテル拡充・クルーズ新規事業で2035年売上高1兆円以上を目指す
『シュガー・ラッシュ』を舞台としたアトラクション(投資予算額約295億円)およびスペース・マウンテン周辺エリアの一新(投資予算額約705億円)を2027年開業予定で推進中。2026年3月期のテーマパークセグメント設備投資額は75,062百万円に達し、開発を着実に進めている。
ディズニー・エンタプライゼズ・インクとのライセンス契約(就航日から30年)に基づき、投資予算額約3,300億円のクルーズ事業を推進。2026年4月に子会社「株式会社オリエンタルランド・クルーズ」を設立し、2025年10月には1,000億円の無担保普通社債を発行して資金調達を開始した。
2035長期経営戦略の中間財務目標として2029年度時点での営業キャッシュ・フロー3,000億円レベルを掲げる。2026年3月期の営業キャッシュ・フローは181,281百万円であり、目標達成には継続的な収益拡大とコスト管理が必要。
2025年4月に発表した2035長期経営戦略の最終財務目標。テーマパーク・ホテル・クルーズの3事業を柱に、インバウンド取り込みや新たな収益モデルの確立を通じて達成を目指す。2026年3月期売上高は704,539百万円。
「株式会社オリエンタルランド・イノベーションズ」の投資資金枠を当初30億円から130億円へ拡大し、人材・学び・観光産業への集中投資を実施。リアルオペレーション領域での新価値創出と既存事業の省人化・環境対応への貢献を目指す。
最終更新: 2026年7月19日

