事業内容
株式会社アルプス技研は1968年創業の技術系アウトソーシング企業。機械・電気・情報処理設計等の技術者派遣および技術プロジェクト受託を主軸とするアウトソーシングサービス事業(グループ売上の約91%)を中核に、上海・台湾・ミャンマーの現地法人を通じた海外エンジニアリング・人材サービスのグローバル事業(同約9%)を展開する。
主要顧客は自動車・半導体・電機メーカーなど大手製造業各社。子会社9社・関連会社2社で構成されるグループ全体で農業・介護・ものづくり事業にも進出し、社会課題解決型の新規事業創出にも取り組んでいる。
東京証券取引所プライム市場上場。
ビジネスモデル
無期雇用型技術者派遣を基本形態とし、採用→技術教育→顧客への派遣・受託という一貫したバリューチェーンで収益を創出する。稼働人数と契約単価(1時間当たり単価)の両方を引き上げることで売上を拡大する構造。
チーム派遣やプロジェクト受注など高付加価値型の営業施策により単価上昇を実現。投資は自己資金を基本とし、財務活動では配当・自己株取得を通じた株主還元を継続している。
企業の強み
売上高は2021期39,262百万円から2025期52,650百万円へ5期連続増収。営業利益も同期間3,876百万円から5,397百万円へ拡大。
2025期ROEは20.4%と高水準を維持しており、自己資本比率69.5%と財務健全性も高い。現金及び現金同等物は13,225百万円と十分な流動性を確保している。
先端技術分野(宇宙・AI・環境)の技術教育強化とチーム派遣営業施策の連動により、2025期も総稼働人数・契約単価がともに上昇。リファラル採用・アルムナイ採用・既卒採用等の多角的採用施策と給与制度見直しにより社員数の安定的増加を実現し、稼働率の高水準維持につなげている。
グローバル事業は2025期売上高4,614百万円(前期比14.9%増)、営業利益533百万円(同55.6%増)と急拡大。営業利益率11.5%はアウトソーシングサービス事業(同10.3%)を上回る。上海・台湾・ミャンマーの3拠点体制でアジア圏製造業の設備投資・メンテナンス需要を取り込んでいる。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2021期39,262百万円から2025期52,650百万円へ5期連続増収を達成。2026年12月期第1四半期も売上高13,304百万円(前年同期比+6.5%)と増収基調を維持した。
一方、営業利益は1,305百万円(同△7.1%)、経常利益は1,310百万円(同△10.2%)、親会社株主帰属四半期純利益は900百万円(同△7.5%)と利益面では前年同期を下回った。主因は前第1四半期における国内外大型案件の検収・完工の反動および販管費増加。
外部要因として、トランプ関税の影響が自動車産業を中心に一部顕在化しているが、大手製造業の研究開発先行投資は維持されており、派遣需要は堅調に推移している。通期業績予想(売上高55,500百万円、営業利益5,700百万円)は変更なし。
成長戦略
技術系アウトソーシングの高付加価値化と農業・介護・グローバル事業の第二収益柱化
2026年度に受託業務推進室を新設し、派遣事業で培った技術サービスを基盤とした請負業務の拡大を推進。専門的な技術・知識による成果創出型ビジネスへの転換を図り、契約単価および利益率の向上を目指す。
昨年度設置の宇宙事業推進室を通じ、航空宇宙分野の新規顧客開拓と技術教育強化を推進。2026年12月期第1四半期においても航空宇宙分野の新規開拓が進み、稼働率高水準維持に貢献している。
上海・台湾・ミャンマーの現地法人を活用し、アジア圏の日系製造業向けエンジニアリング・人材サービスを拡充。2026年12月期第1四半期のグローバル事業売上高は1,072百万円(前年同期比+4.0%)と受注好調に推移。ただし営業利益は87百万円(同△39.8%)と大幅減益であり、収益性の回復が課題。
中期経営計画に基づき、農業・介護事業を新たな収益柱として育成。㈱アルプスリージョナルパートナーズ(2025年5月設立)を通じた地方創生・新規事業との連携も推進。現状はサービス付き高齢者向け住宅事業が営業損失(△10百万円、2026年12月期第1四半期)の段階にあり、収益化は中長期課題。
2026年7月1日付で普通株式1株につき3株の割合で株式分割を実施(2026年5月14日取締役会決議)。投資単位当たりの金額引き下げにより、より多くの投資家が投資しやすい環境を整備し、株式の流動性向上と投資家層の拡大を図る。
最終更新: 2026年7月17日

