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イサム塗料株式会社

4624東証スタンダード化学

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イサム塗料株式会社4624

事業内容

イサム塗料株式会社は1927年創業の独立系塗料メーカーで、自動車補修用塗料を主力に、工業用・建築用塗料、エアゾール製品等を製造販売する。当社グループは当社と子会社5社で構成され、製造・充填・小分け・関連商品販売を一体的に展開する。

主要顧客は自動車補修(板金塗装)業者、建設・建築業者、各種工業ユーザーで、メンテナンス分野に特化した製品ラインナップを持つ。東京証券取引所スタンダード市場に上場し、滋賀工場を主力生産拠点として国内全域に販売網を展開している。

2026年3月期の連結売上高は8,403百万円。

ビジネスモデル

主力の塗料事業では、滋賀工場での自社製造を基盤に、子会社による充填・小分け・関連商品販売を組み合わせたグループ一体型のサプライチェーンを構築する。原材料コストの上昇分を販売価格に転嫁しつつ、生産・業務効率化でコストを吸収する収益モデルを採る。

小規模ながら不動産賃貸事業(営業利益率約45%)がストック型収益として安定利益に貢献する。資金調達は全て内部資金で賄い、無借金経営を維持している。

企業の強み

2026年3月期末の自己資本比率は82.5%で、金融機関からの借入・社債発行はゼロ。運転資金・設備投資は全て営業キャッシュフローと内部資金で賄う。現金及び現金同等物は4,161百万円に達し、取引銀行2行との2,000百万円の当座貸越契約も流動性補完として確保している。

技術部・営業企画部が連携し、VOC削減・水性化・低溶剤化を軸とした環境対応型塗料の研究開発を継続。2026年3月期の研究開発費は274百万円。

「CRONOS HD」「アクアスDRY」「アクアシャインGA」等の水性塗料製品群を展開し、ISO14001を取得するなど環境規制対応力を制度面でも裏付けている。

調色作業を標準化・システム化した測色機「彩選短スマート」を販売し、ユーザーの作業効率改善や若年者の技術教育に貢献。製品販売にとどまらずソフト面のソリューション提供によりユーザーとの関係を深化させ、競合他社への乗り換えを抑制する囲い込み効果を発揮している。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期の営業利益は915百万円(前期比45.9%増)と大幅増益を達成したが、会社自身が「期末にかけて中東情勢の不安等によりシンナー類をはじめとする一部製品における買い込み需要に対応した」と説明しており、一時的な需要押し上げ効果が含まれる。2027年3月期は買い込み需要の反動が懸念されると会社も明示しており、業績予想を「中東情勢の影響により合理的な見積りが困難」として未定としている点は投資家にとって重要なリスク要因。

国内自動車保有台数の伸び悩みや電動化・自動運転化による事故件数減少傾向は、自動車補修用塗料市場の構造的な縮小圧力となりうる。2026年3月期の売上高成長率は3.0%にとどまり、過去5期の売上高成長率も年率3〜7%程度と緩やかな水準。

大型車両・工業用・建築用分野への新規市場開拓を推進しているが、主力市場の代替として十分な規模に育つかは不透明であり、中長期的な成長余力に対する慎重な評価が必要。

総資産経常利益率は5.0%(前期3.7%)と改善したものの、総資産21,886百万円に対して売上高8,403百万円と資産回転率は低水準。投資有価証券・長期預金・有価証券等の金融資産が総資産の約47%を占める資産構成は、事業効率の観点から改善余地がある。

配当性向は12.6%(前期17.4%)と低下しており、1株当たり配当50円(年間)は純資産9,475円に対して0.5%の純資産配当率にとどまる。潤沢な内部留保の活用方針が株主価値向上の観点から問われる局面にある。

成長戦略

環境対応型製品の販路拡大・新規市場開拓・生産効率化による収益基盤の多様化と強化

水性1液ベースコート「CRONOS HD」「アクアスDRY」、ハイソリッドクリヤー「アクセルクリヤー」等の環境対応型製品で新規ユーザー獲得と既存ユーザーへの普及促進を継続。特殊ウレタン樹脂ベースの2液型塗料「ベッドライナービースト」でも新規ユーザー獲得に注力。

大型車両分野では「ウッドプロテクト」「ハイアートCBエコ」でユーザー獲得が堅調に推移。工業用では「アクアシャインGA」の個別営業を継続。建築用では「ネオシリカ」シリーズ・「エアフレッシュ」・「スキッドガードシリーズ」を展開し受注拡大を図る。

調色作業の標準化・システム化を実現した測色機「彩選短スマート」の販売促進により、ユーザーの作業効率改善と若年者の技術教育に貢献。製品販売にとどまらないシステム提案でユーザーとの関係深化と囲い込みを図る。

原材料価格・エネルギーコスト・人件費の上昇に対処すべく、生産効率化・業務効率化に注力。2026年3月期は売上原価が前期比89百万円減少し、営業利益率が10.9%(前期7.7%)へ改善。不急コストの抑制も継続方針。

最終更新: 2026年7月19日