事業内容
イサム塗料株式会社は1927年創業の独立系塗料メーカーで、自動車補修用塗料を主力に、工業用・建築用塗料、エアゾール製品等を製造販売する。当社グループは当社と子会社5社で構成され、製造・充填・小分け・関連商品販売を一体的に展開する。
主要顧客は自動車補修(板金塗装)業者、建設・建築業者、各種工業ユーザーで、メンテナンス分野に特化した製品ラインナップを持つ。東京証券取引所スタンダード市場に上場し、滋賀工場を主力生産拠点として国内全域に販売網を展開している。
2026年3月期の連結売上高は8,403百万円。
ビジネスモデル
主力の塗料事業では、滋賀工場での自社製造を基盤に、子会社による充填・小分け・関連商品販売を組み合わせたグループ一体型のサプライチェーンを構築する。原材料コストの上昇分を販売価格に転嫁しつつ、生産・業務効率化でコストを吸収する収益モデルを採る。
小規模ながら不動産賃貸事業(営業利益率約45%)がストック型収益として安定利益に貢献する。資金調達は全て内部資金で賄い、無借金経営を維持している。
企業の強み
2026年3月期末の自己資本比率は82.5%で、金融機関からの借入・社債発行はゼロ。運転資金・設備投資は全て営業キャッシュフローと内部資金で賄う。現金及び現金同等物は4,161百万円に達し、取引銀行2行との2,000百万円の当座貸越契約も流動性補完として確保している。
技術部・営業企画部が連携し、VOC削減・水性化・低溶剤化を軸とした環境対応型塗料の研究開発を継続。2026年3月期の研究開発費は274百万円。
「CRONOS HD」「アクアスDRY」「アクアシャインGA」等の水性塗料製品群を展開し、ISO14001を取得するなど環境規制対応力を制度面でも裏付けている。
調色作業を標準化・システム化した測色機「彩選短スマート」を販売し、ユーザーの作業効率改善や若年者の技術教育に貢献。製品販売にとどまらずソフト面のソリューション提供によりユーザーとの関係を深化させ、競合他社への乗り換えを抑制する囲い込み効果を発揮している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022期7,069百万円から2026期8,403百万円へ5期連続増収。2026年3月期の売上高は8,403百万円(前期比3.0%増)、営業利益は915百万円(同45.9%増)、親会社株主帰属当期純利益は755百万円(同37.6%増)と大幅増益を達成。
営業利益率は10.9%(前期7.7%)へ改善。外部要因として、中東情勢に起因するシンナー類等の買い込み需要が期末に発生し増収効果をもたらした一方、売上原価は前期比89百万円減少し収益性が向上した。
営業CFは988百万円(前期486百万円)と大幅改善。ただし2027年3月期業績予想は中東情勢の影響を理由に未定とされており、先行きの視界は不透明。
成長戦略
環境対応型製品の販路拡大・新規市場開拓・生産効率化による収益基盤の多様化と強化
水性1液ベースコート「CRONOS HD」「アクアスDRY」、ハイソリッドクリヤー「アクセルクリヤー」等の環境対応型製品で新規ユーザー獲得と既存ユーザーへの普及促進を継続。特殊ウレタン樹脂ベースの2液型塗料「ベッドライナービースト」でも新規ユーザー獲得に注力。
大型車両分野では「ウッドプロテクト」「ハイアートCBエコ」でユーザー獲得が堅調に推移。工業用では「アクアシャインGA」の個別営業を継続。建築用では「ネオシリカ」シリーズ・「エアフレッシュ」・「スキッドガードシリーズ」を展開し受注拡大を図る。
調色作業の標準化・システム化を実現した測色機「彩選短スマート」の販売促進により、ユーザーの作業効率改善と若年者の技術教育に貢献。製品販売にとどまらないシステム提案でユーザーとの関係深化と囲い込みを図る。
原材料価格・エネルギーコスト・人件費の上昇に対処すべく、生産効率化・業務効率化に注力。2026年3月期は売上原価が前期比89百万円減少し、営業利益率が10.9%(前期7.7%)へ改善。不急コストの抑制も継続方針。
最終更新: 2026年7月19日

