パイプライン開発の不確実性
医療用医薬品の開発には多額の研究開発投資と長期間を要し、臨床試験で有用な効果が得られない場合や規制当局の承認が得られない場合、開発の延長・中止となるリスクがある。当社の主力パイプラインであるレダセムチドは急性期脳梗塞のグローバル後期第Ⅱ相試験を含む複数の治験を実施中であるが、望ましい結果が得られない場合は業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす。当社はパイプラインの多様化により特定開発案件への依存低減を目指しているが、後続パイプラインの収益化も開発進捗に依存した不確実なものである。
塩野義製薬との契約依存リスク
当社の事業収益は、2014年11月に締結した塩野義製薬株式会社とのレダセムチドに係るライセンス契約(これまでの受領総額4,046百万円)に大きく依存している。同契約は相手先の経営方針変更や経営環境の悪化等、当社がコントロールし得ない事情により期間満了前に終了する可能性があり、その場合は業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす。マイルストーン収益の発生時期も開発進捗に依存するため、収益計上時期が遅延するリスクも存在する。
資金繰りと継続企業リスク
当社は研究開発型企業として多額の研究開発資金を必要とし、第16期・第17期・第19期・第20期(2025年7月期)において営業損失及び当期純損失を計上、当事業年度においても営業キャッシュ・フローはマイナスである。継続的なロイヤリティ収入等の安定的な収益源を有しておらず、今後の収益獲得はレダセムチドの開発進捗やその他パイプラインのライセンス交渉結果に大きく左右される。必要なタイミングで資本市場からの資金調達が実現できなかった場合、事業継続に重大な懸念が生じる可能性がある。
法規制改正・薬事承認リスク
再生誘導医薬®に関連する法規制は技術革新の状況に対応すべく常時変更・見直しがなされる可能性があり、原材料の使用禁止や薬事承認の遅延・不取得といったリスクが存在する。また世界的な医療費抑制の流れの中で、当社が想定する製品価値よりも低い薬価・保険償還価格となる可能性もある。これらの規制変化は当社の事業戦略や経営成績に重大な影響を及ぼす可能性がある。
技術革新による競争劣位リスク
再生医療分野は学問・技術が急速に進歩しており、当社の再生誘導医薬®が急激な技術革新の波に追い越されるリスクや想定外の副作用が発現するリスクが存在する。医薬品業界は国際的な巨大企業を含む国内外の多数の企業・研究機関による激しい競争状態にあり、当社が競争優位性を継続的に維持できる保証はない。また、当社の特許権の権利範囲に含まれない優れた技術が第三者により開発された場合、業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性がある。
副作用・製造物責任リスク
医薬品には臨床試験段階から上市後にわたり予期せぬ副作用が発現する可能性があり、製造物責任を含む各種賠償責任が生じるリスクがある。当社は適切な保険への加入を予定しているが、最終的な賠償額の全てに相当する保険金が支払われる保証はない。また、損害賠償請求が認められなかった場合でも、請求がなされたこと自体によるネガティブイメージが当社及び製品への信頼に悪影響を及ぼす可能性がある。
収益の大幅変動リスク
当社の事業収益はライセンスアウト時の契約一時金及び開発進捗に伴うマイルストーン収入に大きく影響されるため、過年度の事業収益・当期純損益は不安定に推移している。この傾向は現在開発中のパイプラインが上市され安定的な収益基盤となるまで継続する見込みであり、投資家にとって業績予測が困難な状況が続く。繰越利益剰余金がマイナスとなる期間が長期化した場合、配当等の株主還元の実施時期も著しく遅延する可能性がある。
株式希薄化リスク
当社は将来の研究開発活動拡大に伴い増資を中心とした資金調達を機動的に実施していく可能性があり、発行済株式数の増加により1株当たりの株式価値が希薄化するリスクがある。また、譲渡制限付株式報酬制度及びストック・オプション制度に基づく新株発行・新株予約権行使によっても同様の希薄化が生じる可能性がある。当社は優秀な人材確保のため今後も同様のインセンティブ・プランを継続する可能性があり、希薄化リスクは継続的に存在する。
小規模組織・人材依存リスク
当社は取締役4名・従業員68名(執行役員・臨時雇用者含む、2025年7月末現在)の小規模組織であり、事業活動は現経営陣・各部門責任者・少数の研究開発人員に強く依存している。人材確保・育成が順調に進まない場合や人材流出が生じた場合、事業活動に支障が生じ業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性がある。当社は常に優秀な人材の確保と育成に努めるとともに、業容拡大に応じた内部管理体制の拡充を図る方針としている。
大阪大学との関係リスク
当社は国立大学法人大阪大学と共同研究を実施し、レダセムチドに係る共有特許について独占的実施権の許諾を受けており、塩野義製薬等から受領した収入の一定率を大阪大学に支払う契約を締結している。何らかの理由でこれらの契約の更新が困難となった場合または解除等により取引が困難となった場合、当社の事業展開に重大な影響を及ぼす可能性がある。また、大阪大学との取引において利益供与を疑われるなどの事態が発生した場合、当社の利益及び社会的評価を損ねる可能性がある。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年4月27日

