継続的な損失と資金繰りリスク
上市製品(SP-01、SP-02、SP-03)の市場浸透度が不十分なため、研究開発活動の失敗を原因としない損益上の損失計上と営業キャッシュ・フローのマイナスが継続している。第18期(2025年12月期)の連結売上収益は429百万円、税引前当期損失は876百万円であり、先行投資段階が続いている。資金不足が生じた場合は新たな提携契約獲得や新株発行等で対応する方針だが、タイミング次第では開発継続が困難となる可能性がある。
研究開発の失敗・開発中止リスク
医薬品等の有効性・安全性に関する臨床試験結果の不確実性、開発活動運営の不確実性、投資額・所要期間の不確実性など複合的なリスクが存在する。開発品の中止等が生じた場合、棚卸資産(第18期末112百万円)の評価損計上や無形資産の減損が発生し、利益剰余金および資本合計が減少する。当社グループは開発方針の変更・延期・中止という事態に備えているが、これらリスクを完全に排除することはできない。
株式希薄化リスク
当社は資金調達目的の新株予約権発行に加え、ストックオプション制度を採用しており、2025年12月31日現在の新株予約権等の目的となる株式数は11,751,899株に達する。今後も増資を中心とした資金調達を検討しており、新株予約権の行使や追加発行が行われた場合、1株当たりの株式価値が希薄化する可能性がある。市場の需給環境悪化等により機動的な資金調達ができない場合は、研究開発体制・計画の見直しを余儀なくされるリスクもある。
薬事規制・承認取得リスク
医薬品等業界は各国の医薬品医療機器等法、薬事行政指導、医療保険制度等により厳格な規制を受けており、品質・有効性・安全性データが不十分な場合は承認が計画どおり取得できない。承認取得後も保険収載されない場合や計画どおりの保険価格が付されない可能性があり、導出契約の変更・解消リスクも伴う。法令は定期的・不定期に変更・改訂されるため、当社グループの財政状態および経営成績に重大な影響を及ぼす可能性がある。
中国カントリーリスク
当社グループの主要事業地域は日本および中国であり、中国では連結子会社(2014年設立)を通じてSP-01・SP-03の販売およびSP-02・SP-04の開発活動を推進している。中国政府の厳しい監督管理下での政策・規制・法律の変化は経営戦略や事業活動の制約要因となり得る。また、中国の労働環境は日本と社会制度が異なり、人事・給与・不正行為等の労務管理問題が顕在化した場合、解決に長期間・多額の費用を要する可能性がある。
導出契約の不確実性
当社グループは開発品の収益化において、開発途中段階での他社への導出モデルを採用し、一時金や販売高連動収益を受領する事業構造をとっている。開発遅延その他の理由により計画どおりの時期に導出できない場合、または導出契約の内容変更・解消が生じた場合、当社グループの財政状態および経営成績に重大な影響が及ぶ。また、がん領域における有望な開発候補品の獲得では世界的製薬企業との厳しい競合が想定され、導入活動の不確実性も高い。
競合激化による製品優位性喪失
医薬品等業界では国際的な巨大企業を含む国内外の多くの企業・研究機関が研究・開発・製造・販売の各分野で激しく競争しており、当社グループの開発パイプラインには同一適応症で開発を進める競合品が存在する。競合品の開発進捗や結果によっては当社製品の優位性を示せない可能性があり、製品開発や販売が計画どおりに進展しない場合がある。この状況は将来の開発品についても同様であり、財政状態および経営成績に重大な影響が及ぶ可能性がある。
副作用・製造物責任リスク
医薬品は治療効果と副作用の両面を持ち、少数例の臨床試験では検出されなかった低頻度の副作用が上市後に検出される可能性がある。当社グループは治験保険・製造物責任保険に加入しているが、補償範囲外の賠償責任を問われる可能性は否定できない。重篤な副作用や死亡例の発現は製品回収・製造販売中止・薬害訴訟・製造物責任賠償等を招き、当該製品以外の事業にも影響を及ぼす可能性がある。
小規模組織・人材依存リスク
当社グループは医薬品等を取り扱う企業としては小規模組織であり、役職員一人一人の業務・責任範囲が広範で、退職・休職等に対応する補充要員が十分でない環境にある。事業活動は現経営陣および各部門の責任者・構成員に強く依存しており、必要な人材の確保・育成が計画どおりに行えない場合、財政状態および経営成績に重大な影響が及ぶ可能性がある。当社は2006年創業と業歴が浅く、予測できない事業上の問題への対応力にも限界がある。
外国為替変動リスク
当社グループは海外企業とのライセンス契約、海外からの製品仕入、海外での研究開発活動等において外貨建て取引を行い、外貨建て債権債務が存在している。急激な為替変動に対しては想定し得る範囲でヘッジ手段を講じているが、完全なリスク回避は困難であり、為替変動リスクが顕在化した場合、財政状態および経営成績に重大な影響が及ぶ可能性がある。特に中国事業を含むアジア中心のグローバル展開において、複数通貨の変動リスクにさらされている。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年4月27日

