特定製品への売上依存
新型コロナウイルス検査薬が2025年12月期売上高11,260百万円のうち7,399百万円(約65.7%)を占め、特定製品への依存度が極めて高い。感染拡大の動向や医療・検査体制の変化によって需要が大きく変動するリスクがあり、2022年12月期の17,581百万円から2023年12月期に10,989百万円へと急減した実績がその脆弱性を示している。近年はCoV/Flu同時検査薬(2025年12月期5,466百万円)へのシフトが進んでいるが、流行の時期・規模によって単独検査薬と同時検査薬の需要構成が大きく変動する可能性がある。
製品品質問題の発生
医薬品医療機器等法および関連法令に基づく品質管理体制を整備しているものの、万が一重大な品質問題が発生した場合には、製品回収・調査・情報提供等の対応が必要となり、売上高の減少とコスト増加が生じる可能性がある。体外診断用医薬品という製品特性上、品質問題は患者への直接的影響にもつながり得るため、社会的信用の毀損リスクも伴う。
原材料調達リスク
国内外から多様な原材料を調達しているが、国内外の規制変更、原材料メーカーの品質問題、国際情勢の変化や政情不安等により、原材料の長期的な入手が困難になるリスクがある。対策として仕入先との協力関係強化、安全在庫の確保、一部重要原材料の自製化を実施しているが、これらが奏功しない場合は製品の製造・販売が不可能となり業績に重大な影響を及ぼす可能性がある。
製品供給の遅延・休止
佐賀県鳥栖市および福岡県久留米市の複数製造拠点によりリスク分散を図っているが、甚大な自然災害(風水害・地震・火災等)や技術上・規制上の問題が発生した場合、操業停止または混乱により製品供給が遅延・休止する可能性がある。調達先の製造施設・倉庫等における同様の事態も供給リスクの要因となり得る。
研究開発人材の確保・育成
新たな診断技術の創出や新分野での研究開発に不可欠な高度な専門人材の確保・育成が計画通りに進まない場合、研究開発活動に支障が生じ、将来の製品競争力が低下するリスクがある。体外診断用医薬品業界では独創性と高度な開発技術を有する人材の獲得競争が激しく、人材不足は中長期的な事業拡大の制約要因となり得る。
知的財産権の侵害リスク
当社製品は特許・実用新案等で保護されているが、第三者から知的財産権の侵害を受けた場合には期待収益が失われる可能性がある。逆に、当社製品が意図せず他社の知的財産権を侵害した場合には損害賠償請求を受けるリスクがあり、いずれの場合も業績への悪影響が生じ得る。
研究開発の遅延・中止
体外診断用医薬品は所轄官庁による厳格な審査を経て初めて上市可能となるため、開発が計画通りに進まない場合や治験段階で期待通りの性能が得られない場合、開発期間の延長や中止を余儀なくされるリスクがある。これにより多額の追加投資が必要となるか、既投下の研究開発投資の回収見込みが消失し、業績に影響を及ぼす可能性がある。
競合他社との技術競争
体外診断用医薬品業界では技術開発および性能向上において常に競合他社との競争状態にあり、競合他社が先に新製品や性能改善品を上市した場合、当社の市場シェアおよび業績に悪影響を及ぼす可能性がある。当社は市場ニーズを先取りした新製品開発・性能改善に取り組んでいるが、技術競争の激化により優位性が失われるリスクがある。
市場環境・制度変化への対応
病院・開業医分野では医療制度改革や診療報酬改定により治療に即した検査への淘汰が進み価格競争が激化しており、対応が遅れた場合は主要製品の需要減少や販売価格の低下につながる可能性がある。OTC・その他分野でも薬局・薬店業界の再編や新規参入により市場環境が変化しており、既存シェアの喪失リスクが存在する。
法的規制・許認可リスク
体外診断用医薬品製造販売業許可(有効期限2030年3月30日)および医療機器製造販売業許可(有効期限2026年4月26日)等の主要許認可を保有しているが、関係法規の改廃や新たな法的規制の設定に際して遵守できなかった場合、事業活動の制限や社会的信用の低下を招く可能性がある。また、法規制遵守のためのコスト増加が利益率の低下につながるリスクもある。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年4月27日

