事業内容
株式会社ミズホメディーは、体外診断用医薬品事業を単一セグメントとする感染症POCT(Point Of Care Testing)検査薬の専業メーカーである。1977年創業、佐賀県鳥栖市に本社・主力工場を置き、福岡県久留米市に遺伝子研究所・工場を有する。
主力製品は「クイックチェイサー」シリーズのイムノクロマト法抗原検査キットと、「スマートジーン」シリーズの全自動遺伝子POCT検査システム。売上高の96.6%を占める病院・開業医分野では、インフルエンザ・新型コロナウイルス・マイコプラズマ等の感染症検査薬を中小病院・開業医を中心に全国の医療機関へ供給する。
OTC・その他分野では妊娠検査薬・排卵日検査薬を薬局・ドラッグストア向けに販売している。
ビジネスモデル
企画開発・製造・販売を自社一貫体制で行い、ISO13485品質マネジメントに基づく高品質製品を医薬品卸(メディセオ、東邦薬品、アルフレッサ等)経由で医療機関へ供給する。「全自動遺伝子解析装置 Smart Gene」の設置(累計5,900台)により専用試薬の継続需要を創出するインストールベース型収益も育成中。
2025年12月期の売上高営業利益率は41.3%と高水準を維持しており、配当性向50%を目標とした株主還元方針を採用している。
企業の強み
1994年にイムノクロマト法を感染症検査薬に国内で初めて応用し「クイックチェイサー HBsAg」を製品化。以降、呼吸器・消化器・血中ウイルス等の幅広い感染症項目に展開し、2018年には業界先発となる遺伝子POCT検査システム「Smart Gene」を発売。
富士フイルムとの共同開発による銀増幅イムノクロマト法の高感度システムも保有する。
2025年12月期の売上高11,260百万円に対し営業利益4,646百万円(営業利益率41.3%)を計上。純資産18,684百万円に対し有利子負債はなく、当座貸越契約(総額1,600百万円)を保有する盤石な財務基盤を有する。
2021〜2025年の5期平均営業利益率は約47%と構造的な高収益体質を維持している。
全自動遺伝子解析装置「Smart Gene」の累計設置台数は5,900台に達しており、装置普及に伴う専用試薬(H.pylori G等)の継続需要が拡大中。2025年12月期にはH.pylori S製造販売承認取得(2025年6月)、百日咳菌核酸キット製造承認申請(2025年10月)と検査項目拡充が進み、インストールベース型の収益基盤が強化されている。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022年12月期の17,581百万円をピークに縮小が続き、2025年12月期は11,260百万円。2026年12月期第1四半期は2,208百万円(前年同期比16.7%減)と減収幅が拡大した。
外部要因として2025/2026冬シーズンのコロナ流行規模が前年を下回ったことに加え、遺伝子検査から抗原検査へのシフトが進み、遺伝子検査キットの出荷数が急減した。営業利益率は34.4%と依然高水準ながら、前年同期(42.4%)から大幅に低下。
通期予想(売上高11,428百万円、営業利益4,414百万円)は据え置かれており、後半の感染症シーズンへの期待が前提となっている。
成長戦略
遺伝子POCT項目拡充・次世代装置開発と抗原同時検査薬の安定供給を両輪とした成長
H.pylori S(2025年6月製造販売承認取得)の発売準備を進めるとともに、百日咳菌核酸キットの早期承認・発売を目指す。新項目追加により累計5,900台の設置装置の稼働率向上と試薬需要の底上げを図る。
カルバペネム系抗菌薬耐性をもたらす代表的な6種のカルバペネマーゼを迅速検出できるイムノクロマト試薬を研究用試薬として2026年前半に発売予定。クイックチェイサーシリーズの検査項目拡充を図る。
測定時間のさらなる迅速化および遺伝子マルチ検査システムの開発を推進。中長期的な製品競争力強化と新規顧客獲得を目指す。商業化時期は未定だが、継続的な研究開発投資を実施中。
インフルエンザと新型コロナウイルスの同時流行・鑑別ニーズに対応し、CoV/Flu同時検査薬の増産体制を維持。2026年12月期第1四半期の出荷数は約175万テスト(前年同期約167万テスト)と増加しており、同時検査需要の主力製品としての地位を固める。
最終更新: 2026年7月17日

