研究開発の長期性・低成功確率
医薬品の研究開発は探索研究から承認取得まで長期間・巨額の費用を要する一方、成功確率は他産業と比較して極めて低い。有効性・安全性データが十分に得られない場合や規制変更による承認要件の変更が生じた場合、開発費用の増大や承認取得時期の遅延が発生する可能性がある。これらのリスクは既に他社へ導出済みの開発品にも同様に適用される。
損失継続と事業継続リスク
当社グループは引き続き多額の研究開発費を先行投資する必要があり、販売・研究開発計画が想定どおりに進捗しない場合、想定以上に損失計上が継続する可能性がある。状況によっては事業継続が困難となる可能性があると有報に明記されており、財務的な脆弱性が高い。研究開発型創薬ベンチャーとして適時適切な資金調達ができなかった場合も同様に事業継続が困難となるリスクがある。
資金調達リスク
研究開発投資・運転資金・設備投資等の継続的な資金需要が見込まれる中、適時適切な資金調達ができない場合、事業継続が困難となる可能性がある。創薬ベンチャーとして収益基盤が安定していないため、外部環境の変化や市場環境の悪化が資金調達能力に直接影響する。有報では事業継続困難の可能性として明示的に言及されている。
導出契約締結の不確実性
製薬会社等への開発化合物の導出や共同研究契約の締結は、相手方の評価・判断に依存するため、企図した時期に契約締結に結び付かない、または契約条件が当社グループの想定と大きく異なる可能性がある。導出収益は当社グループの主要な収益源であり、契約不成立や条件悪化は経営成績に直接的な影響を与える。競合品の存在や研究開発の進捗状況も導出活動に影響を及ぼす。
競合による開発・導出への影響
多数の製薬会社や創薬ベンチャー企業が同分野で研究開発活動を行っており、競合品の存在やその開発進捗が当社グループの開発化合物の導出等に影響を及ぼす可能性がある。競争激化により導出先の選択肢が狭まるほか、契約条件の悪化や導出機会の喪失につながるリスクがある。当社グループは小規模組織であり、大手製薬会社と比較してリソース面での競争力に制約がある。
知的財産権の保全リスク
特許出願・取得においても全ての出願が成立する保証はなく、第三者による優位な知的財産権の創出や権利侵害に基づく係争を完全に回避することは困難である。各国の特許関連法規や当局の解釈によっては、競合他社が補償なく当社技術を使用して医薬品開発・販売を行える可能性もある。職務発明に関する係争リスクも残存しており、「知的財産権管理規程」を整備しているものの完全な回避は困難としている。
小規模組織・人材流出リスク
役員6名・従業員85名(2025年12月31日現在)という小規模組織であり、内部管理体制も相応の規模にとどまる。高度な専門的知識・技能を持つ人材の確保が事業活動の根幹であるが、人材流出や代替要員の不在が生じた場合、研究開発活動に重大な支障をきたす可能性がある。人材の確保・育成に努めているものの、専門人材の採用競争は激しく、リスクを完全に排除することは困難である。
機密情報漏洩リスク
研究開発における技術・知見や導出先製薬会社等と共有する情報は高い機密性が要求されるが、重要な機密情報の漏洩等を完全に回避することは困難であると有報に明記されている。情報漏洩が発生した場合、競争優位性の喪失や導出先との信頼関係の毀損、さらには損害賠償請求等の法的リスクに発展する可能性がある。当社グループは情報管理体制の強化に努めているが、完全な防止は困難としている。
為替変動リスク
海外での研究開発活動や海外企業とのライセンス契約において外貨建取引が存在するため、急激な為替変動によって為替リスクが顕在化する可能性がある。特にライセンス収入はマイルストーンやロイヤルティ等の外貨建収益が中心となるため、円高局面では円換算収益が大幅に減少するリスクがある。グローバルな事業展開を進める中で、為替ヘッジ等の対応策については有報上の具体的な記載はない。
重要契約の解除・不利改定リスク
当社グループの経営上の重要な契約について、将来の期間満了・解除・中断・延期、または更新時の不利な改定が行われる可能性がある。導出契約や共同研究契約は当社グループの主要な収益源であり、これらの契約が失効または不利な条件に変更された場合、経営成績および財政状態に重大な影響を及ぼす。大学・公的研究機関との共同研究についても、法令改正や組織改正により権利関係が不利に変更されるリスクがある。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年4月27日

