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ラクオリア創薬株式会社

4579東証グロース医薬品

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ラクオリア創薬株式会社4579

事業内容

ラクオリア創薬は2008年にファイザー株式会社中央研究所の閉鎖を機に設立された研究開発型創薬ベンチャーである。消化器・疼痛疾患領域を起点に、現在はがん・神経疾患を含む幅広い疾患領域で研究開発を展開。

探索研究から前臨床・初期臨床試験(主に第Ⅰ相)までを自社で実施し、製薬企業へのライセンスアウトにより収益を獲得するビジネスモデルを採用。連結子会社のテムリック(2026年1月吸収合併)およびファイメクスを含むグループで、低分子化合物に加え標的タンパク質分解誘導剤(TPD)等の新規モダリティへの展開も進める。

主要顧客はHKイノエン社(韓国)、アステラス製薬、Elanco Animal Health等のグローバル製薬企業。

ビジネスモデル

開発化合物を製薬企業にライセンスアウトすることで、契約締結時の契約一時金、開発進捗に応じたマイルストン収入、上市後の販売額に連動したロイヤルティ収入の三層構造で収益を得る。後期臨床試験は導出先が担うため、開発コストとリスクを抑制しつつ複数パイプラインを並行運営できる。

2025年度の事業収益3,979百万円のうち、HKイノエン社が51.5%、アステラス製薬が26.4%、Elancoが21.4%を占める。

企業の強み

胃酸分泌抑制剤tegoprazan(K-CAB®)は韓国で消化性潰瘍治療薬市場シェア第1位(15%)を維持し、2025年度の韓国売上は2,179億ウォン(前年同期比10.7%増)。19カ国で販売中、57カ国で事業活動が進行。

韓国物質特許は大法院(第三審)で全件勝訴し、2031年までの独占販売権が確立された。

米国でBraintree社が実施したTRIUMpH試験において、tegoprazanはびらん性・非びらん性胃食道逆流症(EE・NERD)の両試験で全ての主要評価項目と副次評価項目を達成。2025年8月には維持療法試験も完了し、米国市場参入に向けた臨床的根拠が確立された。

ファイメクスが保有するRaPPIDS™プラットフォームを活用したアステラス製薬との共同研究で、2025年3月に200百万円、11月に新規2標的追加に伴い400百万円の一時金を受領。開発候補化合物同定・製品化時には最大150億円超のマイルストンと売上ロイヤルティを受領できる契約となっている。

エンヴァリスの着眼点

2026年1Q累計の事業収益は801百万円(前年同期比16.9%減)、営業損失160百万円(前年同期は営業利益93百万円)と急激に悪化。研究開発費が477百万円(前年同期比23.9%増)に膨らみ、販管費も304百万円(同14.9%増)と増加した。

通期業績予想は売上高3,980百万円・営業利益165百万円と据え置かれているが、1Qの進捗率は売上高20.1%・営業損益は赤字であり、後半への収益偏重構造が顕著。マイルストン収入の計上タイミング次第で通期達成の可否が左右される。

Braintree社による米国FDA承認申請が2026年1月9日に提出済みで、承認は2027年1月に見込まれる。世界消化性潰瘍治療剤市場の約2割を占める米国市場への参入は、ロイヤルティ収入の構造的拡大をもたらす可能性がある。

外部要因として、米国の通商政策や規制環境の変化がFDA審査スケジュールや市場参入後の事業展開に影響を与えるリスクも存在する。承認可否・承認時期が当面の最重要モニタリング項目。

2026年1月1日付でがん領域子会社テムリックを吸収合併(事業効率化・コスト削減目的)し、連結範囲が縮小。一方、AskAt社がCB2作動薬(RQ-00202730)についてOCT社とのライセンス契約をOCT社の契約違反を理由に解約し、新たなパートナー探索中。

開発上の理由ではないとされるが、パイプラインの一時的な空白が生じており、代替提携先の確保状況が今後の注目点。研究開発費の増加が続く中、新規導出契約の締結タイミングが収益安定化の鍵を握る。

成長戦略

tegoprazanの米国・日本市場参入とTPD等次世代モダリティによるパイプライン多様化

Braintree社が2026年1月9日に米国FDAへEE・NERD・EE維持療法を対象とした承認申請を提出。承認は2027年1月に見込まれ、世界消化性潰瘍治療剤市場の約2割を占める米国市場への参入によりロイヤルティ収入の構造的拡大が期待される。

2026年1月29日に第三者割当増資(1,400百万円)の払込完了。tegoprazanの日本向け独占的開発・製造・販売権をHKイノエン社に許諾し、後期臨床試験に向けた取り組みが進行中。日本での承認取得によりマイルストン・ロイヤルティ収入の追加が見込まれる。

1Q末時点で20カ国販売中、57カ国で事業活動進行中。1Q中にロシアで新規販売開始、ウズベキスタンで販売承認取得。ブラジル・中東地域等でも承認申請準備が進行中。HKイノエン社の2030年全世界年間売上高3兆ウォン目標に連動したロイヤルティ収入の長期成長を目指す。

連結子会社ファイメクスを中核に、独自プラットフォームRaPPIDS™を活用してアステラス製薬と共同でがん領域の複数標的を対象としたTPD探索研究を継続。新規モダリティによるパイプライン多様化と次世代収益源の構築を目指す。

自社開発中のグレリン受容体作動薬について前臨床試験を完了し、提携先獲得を目指した事業開発活動を実施中。対面・オンライン会議を組み合わせた機動的な活動を展開しており、導出契約締結によるマイルストン収入の獲得が期待される。

最終更新: 2026年7月17日