医療費抑制策リスク
日本では定期的な薬価引き下げやジェネリック医薬品使用促進が進み、重要市場である米国でもインフレ抑制法による先発医薬品の直接価格交渉や最恵国待遇(MFN)価格導入の試みが進行中であり、今後の医療費政策の動向が業績・財政状態に重大な影響を及ぼす可能性がある。対応として、新薬の価値立証や行政施策の継続的モニタリングを実施するとともに、トータルヘルスケアをコンセプトとした社会課題解決型の製品・サービス提供を推進している。
新薬開発の不確実性リスク
医療用医薬品・医療機器等の開発には多額の研究開発投資と長期の承認プロセスが必要であり、臨床試験での有効性・安全性未確認による開発遅延・中止は独占販売期間の短縮や研究開発費に見合う売上収益の未達、設備稼働率低下による利益率低下や資産の減損損失計上につながる可能性がある。対応として、精神・神経、がん、循環器・腎、自己免疫領域を重点領域に定め、パイプラインの充実化と開発成功確度の向上、外部からの導入による開発品目拡充等でリスクを低減している。
副作用・安全性リスク
医薬品・医療機器等において予期せぬ重大な副作用が生じた場合、開発中止・販売中止・添付文書改訂・回収等の対応が必要となり、売上収益や開発計画全体に影響が及ぶ可能性がある。対応として、EMAのGVP・ICH E2シリーズ・WHOガイダンスに準拠したグローバル安全管理体制を構築し、全世界で統一された手順のもと安全性情報の収集・評価・迅速報告を実施している。
製品品質リスク
原材料調達先や自社工場・製造委託先の製造プロセスにおける不備により最終製品の品質問題や法令違反が生じた場合、回収・販売停止等による製品供給の不安定化や患者への適切な医療提供の困難化、さらにブランド価値・信用の低下により業績・財政状態に重大な影響を及ぼす可能性がある。対応として、「大塚グループ 品質ポリシー」のもとICH Q10に基づく品質システムを強化し、製造委託先・原材料取引先への厳格な監査基準による定期的な確認・評価を実施している。
サイバーセキュリティリスク
システム障害・事故・外部からのサイバー攻撃・従業員や業務委託先等の過失等により、事業活動の中断、情報の改ざん・悪用・漏洩等が発生した場合、業績・財政状態・社会的信用に重大な影響を及ぼす可能性がある。対応として、「大塚グループ・グローバル情報セキュリティポリシー」を制定し、グループ横断のセキュリティアセスメント、各社へのCSIRT設置、エスカレーション訓練の年次実施、「グループ情報セキュリティ委員会」の組織化等を通じてグループ全体のセキュリティレベル向上を推進している。
地政学リスク
各国・地域間の経済安全保障法制度や関税政策の変更、国際紛争による物流制限等の地政学的緊張の高まりにより、収益性やサプライチェーンへの影響、為替市場の急激な変動が生じ、業績・財政状態に重大な影響を及ぼす可能性がある。対応として、各地域の政治・経済・社会情勢の綿密なモニタリング、重要原料の調達先・供給拠点の分散化・多様化、為替予約等のデリバティブを活用したヘッジ、BCPの継続的更新を実施している。
グループ統治・戦略リスク
持株会社統治における適切な経営資源配分・グループ戦略立案・グループ会社監視・監督の効果が十分発揮されない場合、または世界的な経済状況の変化により資金調達が計画通りに実施できない・資金調達コストが上昇する場合、業績・財政状態に重大な影響を及ぼす可能性がある。対応として、「大塚グループ・グローバル行動規準」や「関係会社管理規程」に基づくグループ管理体制を整備し、金融機関との良好な関係維持・資金調達手段の多様化・グループ内資金集約体制の構築を進めている。
M&A・業務提携リスク
各種業務提携及び買収の実施後に事業環境等が変化した場合、当初想定した事業上の効果が得られず、のれん・無形資産の減損損失計上等により業績・財政状態に重大な影響を及ぼす可能性がある。対応として、対象企業・資産へのデュー・ディリジェンス及び価値評価を実施し取締役会での十分な審議を経て決定するとともに、提携・買収後の継続的なモニタリングと外部専門家の活用を行っている。
自然災害・パンデミックリスク
大規模な自然災害やパンデミックが発生した場合、工場・研究所等施設の稼働停止、臨床試験の中断による新製品開発遅延、製品売上の減少に加え、サプライチェーン全体が被害を受け製品・サービス提供に支障をきたす可能性がある。対応として、BCP・BCMの策定と毎年のグループ合同BCP演習、安否確認体制・通信手段・備蓄品の整備、複数購買体制・代替生産体制の強化を実施している。
人財確保・育成リスク
企業文化・企業理念の浸透不足やグループ戦略を担う人財の確保不足により長期的な競争力・業績への影響が生じる可能性があり、特に海外展開・M&A・DX推進に必要な高度人財の確保ができない場合、競争力・収益力の成長が想定を下回り業績・財政状態に重大な影響を及ぼす可能性がある。対応として、経営幹部主導の体系的な人財育成プログラムの展開、研究開発人財・デジタル人財の確保・育成強化、ダイバーシティ推進や柔軟な勤務体制整備によるエンゲージメント向上に取り組んでいる。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年4月27日

