事業内容
大塚ホールディングスは、子会社181社・関連会社26社で構成されるグローバルヘルスケアグループ。事業の核をヘルスケアに置き、①精神・神経・がん・循環器領域の医療用医薬品と輸液を扱う医療関連事業(売上収益の約70%)、②ポカリスエット・ネイチャーメイド等の科学的根拠に基づく機能性食品・サプリメントを世界展開するニュートラシューティカルズ関連事業(同約23%)、③クリスタルガイザー・ボンカレー等の消費者向け事業、④化学品・計測機器・物流等のその他事業を擁する。
日本・米国・欧州・アジアを主要市場とし、疾患の治療から予防・健康増進まで幅広い健康ニーズに対応する。
ビジネスモデル
医療関連事業では、レキサルティ・エビリファイ メンテナ等の特許保護下の医療用医薬品を米国・欧州・日本で販売し高い利益率を確保する。ニュートラシューティカルズ関連事業では、医療事業で培ったサイエンスノウハウを活用した機能性食品・サプリメントをグローバルに展開し、ブランド力を収益源とする。
研究開発費(352,838百万円)を継続投入しパイプラインを充実させることで、特許切れ(LOE)後の収益ギャップを次世代製品群で補完する構造を持つ。
企業の強み
抗精神病薬レキサルティは2025年度売上収益331,338百万円(前期比23.9%増)を達成。米国での大うつ病・アルツハイマー型認知症アジテーション適応に加え、日本でも2024年9月に同適応を取得し情報提供活動を強化。単一製品として医療関連事業の主要成長ドライバーとなっている。
2025年度の研究開発費は352,838百万円(前期比12.3%増)で売上収益比約14.3%。ネクスト8製品(センタナファジン・ジパレルチニブ・ウロタロント等)が承認申請・フェーズⅢ段階に進展。
VOYXACT(シベプレンリマブ)は2025年11月に米国迅速承認を取得し、次世代収益源が具体化しつつある。
2025年度末の現金及び現金同等物残高は534,645百万円で、社債及び借入金合計127,007百万円を大幅に上回る実質無借金状態。資本合計3,099,761百万円、営業キャッシュ・フロー403,579百万円を確保し、3,000億円規模の研究開発投資継続と積極的なM&Aを自己資金で賄える財務体力を有する。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上収益は2021期1,498,276百万円から2025期2,468,892百万円へ5期連続増収。2026年12月期第1四半期も630,342百万円(前年同四半期比8.2%増)と全セグメントで増収を達成。
親会社帰属四半期利益は98,348百万円(同15.7%増)と好調。ただし通期事業利益予想355,000百万円は前期比20.4%減と大幅減益見通しであり、サムスカLOEによる減収影響とR&D費増加(2026年12月期第1四半期82,101百万円、同4.7%増)が利益を圧迫する構図。
外部要因として、為替(円安)が海外売上の円換算に追い風として作用しており、2026年12月期第1四半期の包括利益は在外営業活動体の換算差額23,624百万円のプラス寄与が確認される。
成長戦略
第4次中期経営計画でネクスト8製品上市・新事業領域拡大・株主還元強化を推進
レキサルティはアルツハイマー型認知症アジテーションへの適応拡大により米国・日本で処方数が伸長し、2026年12月期第1四半期売上収益94,956百万円(前年同四半期比25.5%増)を達成。ロンサーフも大腸がんベバシズマブ併用療法の認知向上で25,766百万円(同6.2%増)と堅調。
ウロタロント(大うつ病、米国)・ASTX030(血液がん)・repinatrabit(フェニルケトン尿症)等の開発費が増加。一方でウロタロント(大うつ病)・OPC-214870(てんかん)・TAS1553(急性骨髄性白血病)は開発戦略上中止が決定。
Dawnzera(遺伝性血管性浮腫)は2026年1月に欧州で承認取得済み。
2026年3月27日に合意。TSND-201(メチロンを有効成分とする迅速作用型ニューロプラストゲン)を獲得し、精神・神経領域のポートフォリオを拡充。完了時700百万米ドル+最大525百万米ドルのアーンアウト対価。2026年度第2四半期中に買収完了予定。
For Climate & Environmental Risk(ポカリスエット等)・For Women's Health(エクエル等)・For Healthier Life(ネイチャーメイド等)の3カテゴリー全てが2026年12月期第1四半期に増収。新製品「/zeroz(ゼロズ)」を2026年3月に発売し、ヘルシアーライフカテゴリーの拡充を図る。
2026年2月13日決議の自己株式取得を実施し、2026年12月期第1四半期に8,442百万円を取得。年間配当予想は140円(前期と同額)を維持。配当金支払額は2026年12月期第1四半期に37,496百万円を実施。自己株式取得の影響を考慮した基本的1株当たり当期利益予想は504.94円。
最終更新: 2026年7月17日

