継続企業前提の重要疑義
創薬研究・臨床開発費用が収益に先行して発生する事業特性から、継続的に営業損失およびマイナスの営業キャッシュ・フローが発生しており、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせる事象が存在する。当連結会計年度末の現金及び預金残高は1,709百万円を確保しているものの、開発パイプラインの上市遅延や資金調達の停滞が生じた場合、事業存続に影響が及ぶ可能性がある。対応策として、ロイヤリティ収入の確保・開発費用のコントロール・金融機関借入・第三者割当新株予約権の発行等を組み合わせた資金確保を進めている。
研究開発の不確実性
医薬品の研究開発は基礎研究から承認取得まで長期間・多額の投資を要し、他産業と比較して成功確率が極めて低い。ライセンスアウト済パイプラインおよび新規開発品についても安全性・有効性の確認が不確定であり、想定通りに開発が進まない可能性がある。これらの不確実性は当社グループの財政状態および経営成績に重大な影響を及ぼし得る。
ライセンスアウト収益の不安定性
当社グループの売上高はフロントマネー収入・マイルストーン収入・ロイヤリティ収入で構成されるが、フロントマネーおよびマイルストーンは毎期経常的に計上されるものではなく不安定に推移する。ライセンスアウト先の開発スケジュール変更・開発中断・販売計画未達等により収入受領時期がずれ込んだり収入が消滅したりするリスクがある。2019年12月期を除き親会社株主に帰属する当期純利益および営業活動によるキャッシュ・フローはマイナスであり、将来においても黒字化できない可能性がある。
特定ライセンスアウト先への依存
当社グループのライセンス契約に基づく収入はライセンスアウト先への依存度が高いビジネスモデルであり、ライセンスアウト先が当初計画通りに開発を推進する保証はない。ライセンスアウト先の研究開発活動に計画変更や停止が生じた場合、当社グループの財政状態および経営成績に重大な影響が及ぶ。また、三重大学との産学官連携共同研究契約も研究開発体制の維持に不可欠であり、契約終了・変更が生じた場合も同様のリスクがある。
薬機法等規制への対応リスク
医薬品業界は各国の薬機法・薬事行政指導その他関係法令により研究・開発・製造・販売の各段階で広範な規制を受けており、品質・有効性・安全性に関する十分なデータが得られない場合は承認取得が計画通りに進まない可能性がある。これはライセンスアウトを予定している開発品についても同様であり、当初計画した条件でのライセンスアウト自体が困難になるリスクがある。将来的に各国の薬機法等の諸規制に大きな変化が生じた場合も、財政状態および経営成績に重大な影響が及ぶ可能性がある。
新株予約権による株式希薄化
2025年7月31日付でSBI証券を割当先とする行使価額修正条項付新株予約権を発行しており、目的株式数は当連結会計年度末時点で1,489,800株(発行済株式総数の2.7%)に相当する。新株予約権の行使が進んだ場合は1株当たりの株式価値が希薄化し、逆に行使が進まない場合は予定資金が調達できず事業計画の見直しを余儀なくされる可能性がある。増資を中心とした資金調達方針を継続する限り、将来的にも追加的な希薄化リスクが存在する。
有利子負債の財務制限条項
当社の借入金には財務制限条項およびその他の遵守事項が設定されており、当該条項に抵触した場合には期限の利益を喪失し、財政状態および経営成績に重大な影響が及ぶ可能性がある。また、金融情勢の変化や金利上昇等により資金調達コストが増加した場合も同様のリスクがある。継続的な営業損失を計上している状況下では、財務制限条項への抵触リスクが潜在的に高まる。
知的財産権の喪失・侵害リスク
当連結会計年度末時点で当社グループが保有する特許権および特許出願は11種類あるが、出願中の特許が全て成立する保証はなく、成立した場合でも優れた競合技術により淘汰される可能性がある。また、第三者との知的財産権紛争が生じた場合、事業継続・財政状態・経営成績に重大な影響が及ぶ可能性がある。特許調査を実施しているものの、研究開発型企業として知的財産権問題を完全に回避することは困難と認識している。
医療費抑制政策の影響
日本では医療用医薬品の薬価引き下げやジェネリック医薬品使用促進等の医療費抑制策が継続的に実施されており、海外先進国においても薬剤費引き下げ圧力が高まっている。これらの政策動向はライセンスアウト先の販売計画や売上高に影響し、当社グループが受領するロイヤリティ収入の減少を通じて財政状態および経営成績に重大な影響を及ぼす可能性がある。
小規模組織・人材依存リスク
当社グループは当連結会計年度末時点で従業員19名の小規模組織であり、経営陣・各部門責任者・構成員等の特定人材への依存度が高い。優秀な人材の確保・育成が順調に進まない場合、または主要人材が離脱した場合、事業活動および財政状態・経営成績に重大な影響が及ぶ可能性がある。内部管理体制も組織規模に応じたものにとどまっており、今後の組織拡大に伴う体制強化が課題となっている。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年4月27日

