継続企業の前提に関する疑義
当社は創業以来製品売上による事業収益を計上しておらず、第26期(2025年6月期)においても営業損失1,109,563百万円(千円単位の記載を換算すると約1,110百万円)を計上し、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせる状況が存在している。現時点で製薬企業等との提携関係を有しておらず、CBP501・CBS9106の開発進捗が不確実な中、資金調達や戦略提携の獲得が必要不可欠である。必要なタイミングで資金を確保できなかった場合には、当社事業の継続に重大な懸念が生じる可能性がある。
開発資金確保の不確実性
2010年6月に武田薬品工業との共同事業化契約を解消して以来、提携パートナーを有しない状態で臨床開発を継続しており、資本市場からの資金調達または新規提携パートナーの獲得が事業継続の前提となっている。資本市場からの調達には不確実性が伴い、提携交渉も成立を保証するものではなく、開発資金の確保が大幅に遅れた場合には臨床試験スケジュールの遅延や事業戦略・財政状態への重大な影響が生じる。当社は資金調達と早期アライアンス獲得活動を並行して推進する方針を掲げている。
医薬品開発の不確実性
医薬品開発は長期かつ多額の費用を要し、開発のいずれの段階においても中止・遅延の判断が行われることは稀ではなく、製品化される確率は低い。当社はCBP501(膵臓がん対象の次相臨床試験準備段階)およびCBS9106(臨床第1相試験完了・次相計画段階)を保有するが、将来のピボタル試験において有効性が確認されず、または重要な安全上の懸念が発生した場合には開発計画の変更・中止により財政状態や経営成績に重大な影響を及ぼす。リスク分散のため複数の候補化合物とバックアップ化合物を保有しているが、小規模企業にとって一候補の脱落は極めて大きな影響を持つ。
将来収益の不確実性
当社は現時点において製品販売に関する売上高がなく、事業収益は過去の委託研究対価および提携契約に基づく収益のみである。製品上市には相当の期間を要し、上市される保証もないため、採算性を確保する十分な収益を得られない可能性がある。適応疾患の選定やマーケティング手法に関する判断が誤っていた場合、または前提となる市場環境に変化が生じた場合には、財政状態や経営成績に大きな影響を与える可能性がある。
潜在的競合による競争リスク
当社の競合相手は主要製薬企業、バイオ関連企業、大学・研究機関等多岐にわたり、技術力・マーケティング力・財務力において当社より優位にある企業が多数存在する。販売承認が得られた場合であっても、競合他社が有効性の高い製品を効率よく生産・販売することで、当社の計画する経営成績に影響をきたす可能性がある。また、他社の優れた開発力により当社の特許が淘汰・無力化されるリスクも常に存在している。
法的規制・医療保険制度の変動リスク
当社の事業計画は現行の法的規制および医療保険制度、医薬品の価格設定動向等を前提としているが、製品上市までの相当期間中にこれらが大きく変動する可能性がある。規制・制度・価格設定動向に大きな変動が発生した場合には、当社の計画する経営成績に影響を及ぼす可能性がある。当社はこれらの変動リスクに対する具体的な対応策を明示していない。
特定人物への過度な依存
創業科学者であり代表取締役社長の河邊拓己氏が、基礎研究・研究開発をはじめとする事業全般において広範かつ中心的な役割を担っており、当面は同氏への依存度が高い状態が続くと見込まれる。何らかの理由により河邊氏が業務遂行に困難をきたした場合には、事業戦略や経営成績に重大な影響を及ぼす可能性がある。当社は経営組織の強化により過度な依存を解消すべく取り組んでいるが、現時点では依存度の高い状態が継続している。
開発パイプライン拡充の不確実性
当社はCBP501・CBS9106に続く新規医薬品候補化合物の獲得・創出によるパイプライン拡充を基本戦略としており、現在CBT005をはじめとする開発候補化合物を保有している。しかしながら、自社の創薬アプローチやスクリーニング法によって新たな候補化合物を探索・創出できる保証はなく、新規候補化合物の獲得・創出に支障が生じた場合には研究開発の基本戦略の変更を余儀なくされる可能性がある。スクリーニング法の改良等により可能性を高める努力を継続しているが、成果は不確実である。
特許権の保護・維持リスク
当社の研究開発に関する特許はすべて自社保有であり、CBP501・CBS9106・CBT005等に関する主要特許が米国・欧州・日本等で成立しているが、出願中の特許が成立しない場合には競合品に対して特許権を行使できない。また、他社の優れた開発力により当社特許が淘汰・無力化されるリスクが常に存在し、特許維持費用も今後の財務負担となる可能性がある。知的財産権侵害訴訟が発生した場合には解決に多大な時間・費用を要し、事業戦略・経営成績・財政状態に重大な影響を及ぼす可能性がある。
研究開発アウトソーシングリスク
当社は少人数体制を維持するため、化合物最適化・GMP準拠の原薬製造・臨床試験コーディネート(CRO)等の研究開発の主要部分を外部委託に依存している。これらの契約について不利な条件変更が行われた場合、または契約が終了した場合には研究開発の推進に支障をきたし、財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性がある。なお、有報では現時点においてこのリスクの顕在化のおそれは比較的小さいと評価されている。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年4月27日

