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株式会社免疫生物研究所

4570東証グロース医薬品

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株式会社免疫生物研究所4570

事業内容

株式会社免疫生物研究所は1982年設立の研究開発型バイオベンチャーで、44年以上にわたり抗体開発ノウハウを蓄積してきた。主力の抗体関連事業では、ELISA測定キット・抗体等の研究用試薬販売、体外診断用医薬品原料の製造・販売、LipoSEARCH®を核とした検査サービス、遺伝子組換えカイコによるタンパク質生産(TGカイコサービス)の3サービスを展開する。

主要顧客は国内外の製薬企業・CRO企業・研究機関・大学等で、シスメックス株式会社やImmuno-Biological Laboratories, Inc.が主要取引先として開示されている。連結子会社2社(株式会社AI Bio、株式会社ネオシルク化粧品)を含むグループで構成され、東京証券取引所グロース市場に上場している。

ビジネスモデル

自社開発の特異性の高い抗体・ELISAキットを研究用試薬・体外診断用医薬品原料として国内外に販売するとともに、抗体作製・測定系開発等の受託サービスで継続的な収益を得る。海外CRO企業への治験向けELISAキット継続採用や、シスメックスとの業務提携による診断薬原材料の共同開発・供給が安定収益基盤を形成。

TGカイコサービスではネオシルク®-ヒト型コラーゲンⅠのOEM供給(303 Pharmaとの10年契約)やiMatrix-511 silkの販売も収益源となっている。

企業の強み

1982年の創業以来44年以上にわたり抗体開発ノウハウを蓄積し、ISO13485を取得した品質管理体制のもとELISAキット・抗体・合成ペプチド等の独自製品群を保有。海外CRO企業の治験に継続採用されるELISAキットや、体外診断用医薬品原料抗体(グルカゴン抗体等)の国内外販売増加が実績として示されている。

カイコの繭中に目的タンパク質を大量生産できる独自のTGカイコ技術を保有し、ヒト型コラーゲンⅠ・ラミニン511-E8(iMatrix-511 silk)・フィブロネクチン等の高付加価値タンパク質を製品化。イタリア法人303 Pharmaとの10年間OEM契約(2023年12月締結)やニッピとの共同研究による製品化実績が競争優位の根拠となっている。

シスメックス株式会社との業務提携契約(2022年6月締結、2027年3月まで)により検体検査分野向け試薬原材料の共同開発・供給を推進。2026年3月期のシスメックス向け販売高は112,857千円(前期比23.6%増)と拡大しており、大手診断薬メーカーとの連携が収益基盤の強化に寄与している。

エンヴァリスの着眼点

2022年3月期の営業損失122百万円から2026年3月期の営業利益281百万円へと急速に収益構造が改善。売上高営業利益率は28.0%に達し、法人税等調整額(繰延税金資産計上)の恩恵もあり当期純利益329百万円は経常利益300百万円を上回る。

ただし、繰延税金資産の取崩しが一巡した後の実効税率正常化が純利益水準に与える影響は注視が必要。

2026年3月期の検査サービス売上高は31,841千円と前期64,087千円から約50%減少。LipoSEARCH®関連の纏まった案件がなかったことが主因であり、特定大型案件への依存度の高さが露呈した。

一方、診断試薬サービス(867,659千円、前期比6.4%増)とTGカイコサービス(102,806千円、同21.0%増)が補完し全体増収を維持した点は評価できる。

当期新たにシスメックス株式会社(売上高112,857千円)が主要顧客として開示され、大手診断薬メーカーとの取引拡大が確認された。抗HIV抗体(CURED社主導のIND-enabling試験進行中)やGIST診断・治療抗体(徳島大学との共同研究・特許取得済)等のパイプラインは商業化時の収益インパクトが大きいが、開発段階・提携先との協議段階にあり不確実性は高い。

外部要因として、米国の相互関税問題や為替変動が海外売上(売上高の約41%)に影響するリスクも存在する。

成長戦略

体外診断用医薬品市場への本格参入とTGカイコ・海外販路拡大による増収増益継続

海外CRO企業の治験への継続採用を軸に、SNS等を活用した情報戦略強化と国内外協業会社との共同研究・技術融合により有意性の高い抗体開発に注力。2027年3月期の診断試薬サービスを含む抗体関連事業売上高は1,082百万円(前期比8.0%増)を計画。

イタリア企業への独占供給に加え、生産方法・コスト改善による利益最大化を推進。2026年3月期のTGカイコサービス売上高は102,806千円(前期比21.0%増)と高成長を達成。次期も売上増加を見込む。

2026年3月期にシスメックス株式会社が売上高112,857千円の主要顧客として開示。国内大手診断薬メーカーとの提携により、診断薬開発技術の相互利用を進め、独創的・高品質な製品を全世界に提供することを目指す。

抗HIV抗体はCURED社主導でIND-enabling試験が進行中。GIST診断・治療抗体は徳島大学との共同研究で日本国内特許取得済み、提携先と協議中。商業化時の収益インパクトは大きいが、現時点では開発・協議段階。

国内通信販売を国内代理店運用から自社運用へ切り替え、きめ細かいサービス向上と管理体制強化を図る。中国市場への現地代理店活用販売戦略を協議中。2027年3月期は売上高5,000千円(前期比86.6%増)・営業利益黒字化を目標とする。

最終更新: 2026年7月19日