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杏林製薬株式会社

4569東証プライム医薬品

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杏林製薬株式会社4569

事業内容

杏林製薬株式会社(キョーリン製薬グループ)は1923年創業、2023年に創立100周年を迎えた国内医療用医薬品メーカーである。杏林製薬㈱・キョーリン リメディオ㈱・キョーリン製薬グループ工場㈱の計4社で構成される単一セグメント事業体であり、過活動膀胱治療剤「ベオーバ」、アレルギー性疾患治療剤「デザレックス」、気道粘液調整剤「ムコダイン」等の医療用医薬品を主要医薬品卸(アルフレッサ・メディパル・スズケン・東邦薬品)を通じて全国の医療機関・薬局に供給している。

疼痛・自己免疫疾患・神経筋疾患を注力領域とし、自社創薬と積極的な導入活動を組み合わせた新薬中心の事業構造への転換を推進中である。

ビジネスモデル

売上高126,257百万円のうち新医薬品等(国内)が87,113百万円(約69%)、後発医薬品が38,451百万円(約30%)を占める。新薬は自社創製に加え海外製薬企業からのライセンス導入で開発パイプラインを拡充し、国内販売権を保有して医薬品卸4社(上位4社合計で売上高の約59%)経由で販売する。

自社創製品の海外導出(ビベグロン・KRP-M223等)によるマイルストーン・ロイヤリティ収入も収益源の一つである。

企業の強み

中期経営計画Stage1の目標(新薬比率50%以上)を上回る55.4%を達成。主力の過活動膀胱治療剤「ベオーバ」・アレルギー性疾患治療剤「デザレックス」は薬価改定(5%台)の影響下でも売上増を維持し、新医薬品等(国内)売上高は87,113百万円(前期比3.5%増)と堅調に推移した。

中期経営計画Stage1(2023〜2025年度)において導入目標6件を上回る7件の獲得を達成。バイエル社(KRP-S124)、ヒンジバイオ社(KRP-A225)、ビオドール社(KRP-126)、UBE㈱等との契約を積み重ね、疼痛・自己免疫・神経筋疾患領域で多様なパイプラインを構築している。

2026年3月期末の純資産は142,425百万円、総資産195,455百万円であり、自己資本比率は約72.9%と高水準を維持。短期借入金4,800百万円を返済し有利子負債を圧縮する一方、設備投資3,955百万円を自己資金で賄える財務余力を保持している。

エンヴァリスの着眼点

1Q売上高は29,654百万円(前年同期比1.9%減)、営業利益は964百万円(同59.3%減)と大幅減益。薬価改定影響に加え、研究開発費が390百万円増加(2,381百万円、前年同期比19.6%増)したことが利益を圧迫した。

通期予想も営業利益2,000百万円(前期比43.9%減)と、市場環境(継続的な医療費抑制策)を主因とする厳しい見通しが継続している。

間質性肺疾患治療薬KRP-R120のaTyr社ライセンス契約解約、感冒後嗅覚障害治療薬CYR-064のオプション権不行使を決定する一方、KRP-114VP(ベオーバ小児適応)は第3相試験入り、耳鳴・慢性咳嗽治療用アプリは検証的試験を開始。開発戦略の総合的な見直しによる選択と集中が進んでいるとみられる。

新医薬品(海外)売上高は131百万円(前年同期比63.3%減)と急減したが、これはガチフロキサシンに関わる収入の反動減が主因であり、事業構造そのものの悪化を示すものではない点に留意が必要。国内新医薬品(21,070百万円、同2.0%減)が売上の中核を占める構造は変わらない。

成長戦略

Vision 110 Stage2のもと導入品獲得最優先・新医薬品事業への経営資源集中

Stage2期間中(2026-2029年度)に累計10件以上の導入品獲得を目標に設定。2026年7月にアレジオン眼瞼クリームの共同販売促進契約を締結し初期進捗を確保。

疼痛・自己免疫疾患・神経筋疾患の3領域に研究テーマを集約し、外部アセット獲得を推進。同時にKRP-R120解約・CYR-064オプション不行使など不採算プロジェクトを整理し資源を再配分。

ベオーバ小児適応(KRP-114VP)が第3相試験入り、耳鳴・慢性咳嗽治療用アプリが検証的試験を開始するなど、既存主力製品の周辺領域とデジタル治療の新分野で成長機会を模索。

最終更新: 2026年7月31日