継続企業前提の重要な不確実性
第23期〜第27期にわたり継続的な親会社株主帰属当期純損失(第27期:5,123,269千円)および営業キャッシュ・フローのマイナス(第27期:△5,750,366千円)を計上しており、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせる状況が存在すると会社自身が判断している。第46回新株予約権(Cantor Fitzgerald Europe宛)の行使は株価動向に左右されるため未確定であり、追加資金調達の方法・金額・時期も確定していない。現金及び現金同等物の期末残高は第27期末時点で1,796,068千円まで縮小しており、資金枯渇リスクが顕在化している。
医薬品開発の遅延・中止リスク
臨床試験に必要な症例数の確保困難、CROの業務遅延、期待した有効性の未確認、許容できない安全性問題の発生等により、研究開発が計画通りに進行しない可能性がある。主力パイプラインであるHGF遺伝子治療用製品(米国FDA承認取得を最優先)およびNF-κBデコイオリゴDNA(国内第Ⅱ相臨床試験中)が対象となり、開発中止となった場合は事業戦略・業績に重大な影響を及ぼす。製品・治験薬の製造を全て外部委託に依存しているため、品質問題や供給不足が生じた場合にも開発遅延・製品供給不足につながるリスクがある。
薬事規制による承認取得リスク
当社グループの医薬品研究開発は日本・米国・欧州等の各国薬事法制の規制を受けており、承認要件の変更や薬事制度の変更により計画通りの承認取得ができない可能性がある。HGF遺伝子治療用製品は米国FDAのブレイクスルー・セラピー指定を受けているものの、最終的な製造販売承認の取得は確定していない。承認が遅延・不取得となった場合、事業戦略および業績に重大な影響を及ぼす。
競合激化・薬価規制による収益リスク
国内・米国・欧州において競合製品・開発品が存在し、競合他社が想定より早期に承認取得または市場シェアを獲得した場合、当社製品が上市されても期待通りの収益を上げられない可能性がある。日本・欧州では薬価が政府等の公的機関により決定され、米国では保険会社・マネージドケア・政府メディケアとの交渉により決定されるため、想定薬価を下回るリスクがある。また、販売後に予期しない副作用が発生した場合には売上高が減少する可能性もある。
知的財産権の喪失・侵害リスク
HGF遺伝子治療用製品やNF-κBデコイオリゴDNA等の研究開発は当社保有または実施権を有する特許に基づいており、出願中特許が全て登録されるとは限らず、他社の優れた研究開発により当社特許が淘汰される可能性がある。また、今後の事業展開で必要なライセンスが取得できない場合や、第三者から知的財産権侵害を主張される場合には、事業戦略・経営成績に重大な影響を及ぼす。連結会計年度末現在において訴訟・クレームの発生事実はないが、同様の研究開発を行う他社が存在しないという保証はない。
ゲノム編集技術の実用化リスク
EmendoBio社が有する最新のゲノム編集技術は新規性が高く有効性が期待されるものの、現段階では未知のリスクを否定できず、幅広い実用化に至らない可能性がある。実用化が遅延・困難となった場合、当社グループの事業戦略や業績に影響を及ぼす。2020年度にEmendoBio社を買収し事業基盤拡大を推進してきた経緯から、同社への投資回収が見込めなくなるリスクも内包している。
地政学リスク(中東紛争)
連結子会社EmendoBio社はイスラエル中部テルアビブ近郊に研究施設(Emendo R&D)を有しており、中東における紛争の影響を受けて研究開発体制の見直しを実施済みである。AI活用を中心とする研究開発機能を集約しEmendo R&Dを再編成するとともに、その他機能を米国へ段階的に移管する計画を進めているが、中東紛争が拡大した場合にはEmendoBio社の研究開発活動の遅延や当社の経営戦略に影響を及ぼす可能性がある。
継続的な赤字・キャッシュ不足
第23期〜第27期の5期連続で親会社株主帰属当期純損失を計上しており、純資産額は第23期の38,634,741千円から第27期には3,076,080千円まで大幅に縮小している。営業活動によるキャッシュ・フローも5期連続マイナスであり、財務活動(新株予約権発行等)による資金調達で補填している状況が続いている。現在の事業計画に沿った医薬品の研究開発・販売が実現しない場合、将来においても当期純利益・営業キャッシュ・フローがプラスに転じない可能性がある。
特定人物への依存リスク
代表取締役山田英が経営戦略の決定・研究開発・事業開発・管理業務に大きな影響力を有しており、メディカルアドバイザーの森下竜一も研究開発面で重要な役割を担っている。小規模組織であり限られた人的資源に依存しているため、これらの特定人物が業務継続困難となった場合、事業戦略・経営成績に影響を及ぼす可能性がある。経営組織強化を図っているものの、当面の間は特定人物への依存度が高い状態が続くと見込まれている。
外国為替変動リスク
海外での研究開発活動、海外企業とのライセンス契約、海外からの製品・治験薬の仕入等において外貨建取引が存在し、急激な為替変動により為替リスクが顕在化した場合には業績に影響を及ぼす可能性がある。HGF遺伝子治療用製品の米国での製品化を最優先としており、今後米国市場での売上が拡大するにつれて為替エクスポージャーが増大する見込みである。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年4月27日

