医療制度・薬価制度改定リスク
毎年実施される薬価改定(2021年度以降は中間年も含む)により、多くの品目で薬価が引き下げられており、医療費抑制政策の強化が続く場合、当社グループの財政状態や経営成績に重大な影響を及ぼす可能性がある。また、変異原性物質規制の強化など薬事規制違反が生じた場合、行政処分や製品回収・販売中止のリスクも存在する。対応策として、追補製品のシェア拡大による収益性改善と全社的なコンプライアンス推進体制の整備を進めている。
特許・再審査期間リスク
先発品の特許期間延長(最大5年)や新薬の再審査期間(原則8年)の再設定により、ジェネリック医薬品の承認申請・発売が遅延するリスクがある。また、発売後も原薬の結晶形・製剤・用途等に関する特許が存続している場合、特許訴訟を提起されるリスクがあり、財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性がある。技術部門と開発部門の連携強化により他社特許を回避した製剤開発を推進している。
競合激化・市場シェアリスク
オーソライズド・ジェネリックの投入や競合他社の販促活動の活発化により、計画売上収益との乖離が生じる可能性がある。一方、他社の供給不安や販売中止は市場シェア獲得の機会となるが、同時に当社製品への需要急増による安定供給上のリスクにもなり得る。2025年度より需要量と在庫水準の日々モニタリングを行う専門組織を新設し、安定供給体制の強化を図っている。
生産停滞・遅延リスク
大阪府・岡山県・山形県・滋賀県・沖縄県・兵庫県・静岡県・千葉県・スペイン等の生産拠点において、自然災害や技術上・規制上の問題により操業が停止した場合、製品の安定供給に支障を来す可能性がある。特に山形工場第三固形製剤棟のフル稼働を前提とした事業計画を策定しているため、生産の停滞・遅延は市場獲得機会の喪失やブランド価値の毀損につながるリスクがある。国内外の工場間バックアップ体制の整備、配送拠点の増設、行政当局との連携強化により早期復旧を図る体制を構築している。
原薬・材料調達リスク
原材料価格の高騰や需給バランスの変動、国内外の規制強化または原材料メーカーによる供給停止により、原材料の長期的な入手が困難となるリスクがある。円安によるコスト上昇を薬価制度のもとで販売価格に転嫁することは極めて困難であり、業績への影響が懸念される。対応策として、サプライヤーの複数化、グループ会社大地化成株式会社による原薬自製化、および長期デリバティブ取引による為替リスクヘッジを実施している。
為替・デリバティブ評価リスク
円安によるコストアップリスクを回避するために長期デリバティブ取引を実施しているが、決算時に時価評価を行うため、前期末比で円高となった場合や日米長期金利差が拡大した場合には評価損が生じる構造となっている。薬価制度上、為替コスト上昇分を販売価格に転嫁することが極めて困難であることから、為替レートおよび金利動向が業績に直接影響を及ぼす可能性がある。将来の外貨建て輸入取引量の見積り範囲内でデリバティブ取引を行うことで投機的運用を回避している。
M&A・協業リスク
事業拡大や新規事業領域への進出を目的としたM&Aや業務提携において、事業環境の変化や競争激化により想定したシナジー効果が未達となる可能性がある。その結果、のれんや関連資産について減損損失を計上する必要が生じた場合、業績および財政状態に影響を及ぼすリスクがある。実施後も統合・協業の進捗状況や投資採算性を継続的にモニタリングし、必要に応じて事業計画の見直しや改善措置を講じている。
人材確保・育成リスク
少子高齢化による労働力人口の減少を背景に、事業活動に必要な人材の確保・育成が困難となった場合、事業の持続的成長と競争力の維持が困難となり、経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性がある。特に生産拠点の拡大や新規事業展開に伴い、専門人材の需要が高まっている。対応策として、社内資格制度の導入・人材研修センターの設立に加え、全工場のスマートファクトリー化による自動化・省人化を推進している。
ITセキュリティ・情報漏洩リスク
センシティブな個人情報を含む大量の機密情報を保有する当社グループにおいて、サイバーアタックや内部不正による情報漏洩が発生した場合、法的損害にとどまらずグループ全体の社会的信頼の失墜を招く可能性がある。個人情報保護に関する法令整備や権利意識の高まりにより、情報管理の重要性はさらに増している。グループ会社Tスクエアソリューションズ株式会社と連携したセキュリティ強化および継続的な社内教育を実施している。
薬事規制違反・製品回収リスク
医薬品医療機器等法および関連法規への違反が生じた場合、所管官庁から行政処分を受け事業活動に重大な影響を及ぼす可能性がある。国際的に変異原性物質の規制が強化される中、基準を満たさない問題が発見された場合には製品の回収・廃棄・販売中止のリスクが生じ、財政状態や経営成績への影響が懸念される。医療制度・関連法規の情報収集を継続するとともに、全社的なコンプライアンス推進計画の策定と体制整備を実施している。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年7月19日

