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東和薬品株式会社

4553東証プライム医薬品

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東和薬品株式会社4553

事業内容

東和薬品グループは、ジェネリック医薬品(後発医薬品)の製造販売を中核事業とする国内大手メーカーである。国内セグメントでは自社工場(岡山・山形・大阪)で製造した医薬品を医療機関・医薬品卸・代理店等に販売するほか、ジェイドルフ製薬・大地化成・グリーンカプス製薬・三生医薬等の子会社がグループ内製造を担う。

海外セグメントではTowa Pharma International Holdings, S.L.(Towa INT)を通じ、欧州に研究開発・製造拠点を持ち、欧州複数国および米国でジェネリック医薬品の販売・受託製造事業を展開する。2026年3月期の連結売上高は273,710百万円で、国内が約79%、海外が約21%を占める。

ビジネスモデル

国内では自社工場での大量生産による規模の経済を活かし、仕切り価戦略と近年追補品の拡売によるセールスミックス改善で単価上昇を図る。海外ではTowa INTが欧州BtoC販売と受託製造(BtoB)の二軸で収益を確保し、グループ内製造委託(エソメプラゾールカプセル等)によるシナジーも創出する。

研究開発費17,943百万円を投じた継続的な新製品収載が製品ポートフォリオを拡充し、316成分742品目の品揃えが収益基盤を支える。

企業の強み

2025年10月に山形工場第三固形製剤棟が本格稼働し、3工場合計の年間生産能力が140億錠から175億錠に増強された。さらに大塚製薬・アドラゴスファーマ川越(約15億錠規模)・三和化学研究所(約7億錠規模)との協業合意により、自社能力を超えた製造キャパシティと相互バックアップ体制を構築している。

継続的な研究開発投資(当期17,943百万円)により、2025年12月時点で316成分742品目を保有する。2025年度には日本初の持続放出性アルツハイマー型認知症治療用貼付剤「リバルエン®LAパッチ」を含む7成分14品目を上市し、2026年6月追補収載予定品も7成分12品目に上る。

幅広い薬効領域をカバーする品揃えが顧客の囲い込みに寄与している。

Towa INTを通じ、欧州に欧米基準(PIC/S GMP等)準拠の研究開発・製造拠点を保有し、欧州複数国および米国に既存販売網を展開する。海外売上高は57,630百万円(前期比7.0%増)に達し、グループ内製造委託や共同開発を通じた日欧シナジーも実現している。

国内事業に依存しない収益源の多様化が図られている。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期の親会社株主帰属当期純利益は5,250百万円(前期比72.3%減)と大幅減益。主因は三生医薬の業績悪化に伴うのれん減損損失14,729百万円の計上。

営業利益ベースでは23,102百万円(同0.6%減)と実質横ばいを維持しており、減損は一過性の特別損失だが、三生医薬の事業ミックス悪化(ニューアプリケーション事業の落ち込み)が国内セグメントの売上原価率を押し上げており、子会社の収益回復が今後の焦点となる。のれん残高は9,468百万円まで圧縮されており、追加減損リスクは限定的。

2026年3月期の経常利益は28,079百万円(前期比7.4%増)と増益だが、デリバティブ評価益5,384百万円(前期1,259百万円)が大きく寄与した。外部要因として円安進行が海外セグメントの円換算売上高を押し上げる一方、デリバティブ評価損益は為替レートの変動次第で大きく振れる。

2027年3月期の想定為替レートは1ユーロ177円・1ドル154円と設定されており、為替動向が業績予想の達成可否に影響する点は引き続き注視が必要。

2027年3月期の会社予想は売上高304,000百万円(前期比11.1%増)、営業利益32,000百万円(同38.5%増)、当期純利益21,500百万円(同309.5%増)。純利益の大幅増は前期の減損損失14,729百万円の剥落が主因であり、実力ベースの利益成長率は営業利益ベースで評価すべき。

山形工場の本格稼働による生産能力増強と国内販売数量拡大が増収の主ドライバーとなる見込みだが、毎年実施される薬価改定や原材料コスト上昇、米国でのニトロソアミン問題による海外主力製品の売上悪化継続など、下押し要因も複数存在する。

成長戦略

国内175億錠体制の確立と日米欧3極グローバル展開による持続成長

2025年10月に山形工場第三固形製剤棟の全設備立上げが完成し本格稼働を開始。3工場合計の年間生産能力は2026年度より175億錠(2024年3月末比25億錠増)に拡大。国内販売数量の増加と安定供給体制の強化に直結する。

2026年1月に大塚製薬と医薬品製造における戦略的協業の基本合意を締結。2026年4月にはアドラゴスファーマ川越・三和化学研究所とも協業合意。特許満了医薬品市場を一体として捉え、製造キャパシティの確保と相互バックアップ体制の構築を目指す。

欧州BtoB・BtoCの双方で売上を伸ばし、2026年3月期の海外売上高は57,630百万円(前期比7.0%増)を達成。米国でのニトロソアミン問題による主力製品の売上悪化が続くが、欧州での成長で補完。グループシナジー(製造受託・共同開発)の深化も継続中。

2026年3月期に日本初製品「リバルエン®LAパッチ」やオーソライズド・ジェネリック「プラスグレル錠/OD錠」を上市。2026年6月追補収載予定の新製品は7成分12品目。セールスミックス改善と単価上昇を通じた収益性向上を図る。

従来のMES・LIMSに加え、新たにQMS(品質マネジメントシステム)を導入。PIC/S GMP・ICHガイドラインへの対応を強化し、人為的誤りの防止と製造管理・品質管理の向上を目指す。ジェネリック医薬品業界の信頼回復に向けた取り組みの一環。

最終更新: 2026年7月19日