株式会社ツムラ4540
医薬品事業(単一セグメント)
医療用漢方製剤を中核とする日本最大の漢方薬メーカー
| 期間 | 今期 | 前期 | 増減率 |
|---|---|---|---|
| 売上高(2026年3月期通期) | 192,615百万円 | 181,093百万円 | ↑ |
| 営業利益(2026年3月期通期) | 35,219百万円 | 40,125百万円 | ↓ |
| 営業利益率(2026年3月期通期) | 18.3% | 22.2% | ↓ |
| 経常利益(2026年3月期通期) | 40,036百万円 | 42,446百万円 | ↓ |
| 親会社株主に帰属する当期純利益(2026年3月期通期) | 28,117百万円 | 32,428百万円 | ↓ |
| 国内事業売上高(2026年3月期通期) | 161,172百万円 | 160,459百万円 | ↑ |
| 中国事業売上高(2026年3月期通期) | 31,442百万円 | 20,633百万円 | ↑ |
| 国内事業営業利益(2026年3月期通期) | 35,024百万円 | 40,136百万円 | ↓ |
| 売上原価率(2026年3月期通期) | 52.5% | 50.0% | ↓ |
| 1株当たり当期純利益(2026年3月期通期) | 376.28円 | 427.15円 | ↓ |
| 売上高(2027年3月期通期予想) | 213,600百万円 | 192,615百万円 | ↑ |
| 営業利益(2027年3月期通期予想) | 37,500百万円 | 35,219百万円 | ↑ |
事業詳細
国内事業では医療用漢方製剤129処方および一般用漢方製剤等を製造・販売し、中国事業では原料生薬・飲片(刻み生薬)の調達・加工・販売を展開する。主要顧客は医薬品卸(アルフレッサHD、メディパルHD、スズケン、東邦HD)で、国内売上の約70%を上位4社が占める。漢方バリューチェーン全体を自社グループで垂直統合し、生薬栽培から製剤製造・情報提供活動まで一貫して管理する。2026年3月期は中国事業が52.4%増と急拡大した一方、国内事業は感染症関連処方の在庫調整等で出荷が前期を下回り、営業利益は12.2%減となった。
直近の概況
中国事業が52%増と急拡大も、国内在庫調整・コスト増で営業利益は12%減
2026年3月期は売上高192,615百万円(前期比6.4%増)を達成したが、営業利益は35,219百万円(同12.2%減)に留まった。国内事業では感染症流行の早期収束による第3四半期末の流通在庫高水準と第4四半期の感染症関連処方実売の前年割れが出荷を押し下げた。中国事業は上海虹橋中薬飲片有限公司(取得原価23,837百万円、持分51%)の連結化と飲片販売拡大で31,442百万円(同52.4%増)に急拡大。売上原価率は国内原料生薬の戦略的積み増しと虹橋飲片連結の影響で2.5ポイント上昇し52.5%となり、販管費も11.6%増加した。2025年4月11日に医療用漢方製剤129処方の限定出荷を全面解除。2027年3月期は売上高213,600百万円(10.9%増)、営業利益37,500百万円(6.5%増)を予想。年間配当は147円(DOE3.6%維持)、次期予想は158円。
主要プロダクト
成長ドライバー
- e-プロモーションとMR活動を融合したハイブリッド型情報提供活動による浮腫・頭痛・めまい・不安・不眠関連処方の実売数量拡大(2026年3月期実売前期比2.0%増)
- 医療用漢方製剤129処方の限定出荷全面解除(2025年4月11日)による安定供給体制の回復と需要取り込み
- 中国事業における上海虹橋中薬飲片有限公司の連結化(2027年3月期は通期寄与)および原料生薬・飲片販売の拡大(2027年3月期中国事業売上高46,000百万円予想)
- 国内ヘルスケア製品(一般用漢方製剤等)の取り扱い店舗数拡大によるOTC市場での成長(2026年3月期17.4%増、6,206百万円)
- Growing処方(五苓散・加味逍遙散・加味帰脾湯等)のエビデンス構築と診療ガイドライン収載推進による処方拡大(2026年3月期Growing処方合計25,346百万円、前期比4.0%増)
- 生産能力増強・生産性向上を目的とした積極的な設備投資(2026年3月期有形固定資産取得32,780百万円)による将来の供給体制強化
リスク
- 薬価改定リスク:2年ごとの薬価改定による収益への影響(2026年3月期以降は改定による薬価引き下げ圧力)
- 原料生薬調達コストの上昇:日本国内における原料生薬在庫の戦略的積み増しによる一時的コスト増加(売上原価率2.5ポイント上昇)および為替変動・インフレによる調達コスト高止まり
- 中国事業拡大に伴うコスト増:虹橋飲片連結による償却費・のれん(8,768百万円、20年均等償却)・顧客関連資産(21,011百万円、加重平均25.5年)の負担増が利益を圧迫
- 感染症流行パターンの不確実性:感染症関連処方の需要変動が流通在庫水準に影響し、出荷計画の精度を低下させるリスク(2026年3月期に顕在化)
- 大手医薬品卸への販売集中リスク:上位4社(アルフレッサHD・メディパルHD・スズケン・東邦HD)で売上高の約70%を占める
- 原料生薬の安定調達リスク:気候変動・地政学リスクによる生薬の品質・供給量への影響
- 中国事業の地政学・規制リスク:中国における事業規制変更・政治リスクが中国事業(売上高の約16%)に影響するリスク
- 自己資本比率の低下:長期借入金の大幅増加(20,051百万円→77,454百万円)により自己資本比率が64.7%から54.3%に低下し、財務レバレッジが上昇
最終更新: 2026年6月23日

